最強脳
『スマホ脳』ハンセン先生の特別授業

未 読
最強脳
ジャンル
著者
アンデシュ・ハンセン 久山葉子(訳)
出版社
定価
990円(税込)
出版日
2021年11月20日
評点
総合
3.8
明瞭性
4.0
革新性
3.5
応用性
4.0
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最強脳
『スマホ脳』ハンセン先生の特別授業
著者
アンデシュ・ハンセン 久山葉子(訳)
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定価
990円(税込)
出版日
2021年11月20日
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総合
3.8
明瞭性
4.0
革新性
3.5
応用性
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おすすめポイント

子どもたちにも早い段階からスマホやタブレットに触れさせて、使い方や知識を学ばせておきたいと考える人も多いのではないだろうか。実際に、小学校でもタブレットなどを駆使した教育が積極的に取り入れられるようになっている。しかし、大ベストセラーとなった『スマホ脳』の著者が本書で繰り返し述べていることは、そうした世間の潮流とは異なる。その主張は極めて明快な一言であり、「運動をしよう、そうすれば脳は確実に強くなる」というものだ。

『スマホ脳』と同様に、本書では、現代人の脳が狩猟採集生活の時代から進化していないために、スマホやタブレットのある生活に上手く適応しきれないことが説明されている。それだけではなく、脳が備える機能を有効活用するために、体を動かし、運動することの利点が詳しく科学的に解説されている。

脳の力を高めて集中力や発想力を強化したり、メンタルを整えたりするために、脳トレなどで脳を直接トレーニングするのではなく、体を動かすほうが効果的だとする考え方は、意外に感じられるかもしれない。しかし、卓越した結果を残すスポーツ選手が、人一倍高い集中力を発揮し、強い精神力を備えていることを考えると、納得できるのではないだろうか。

何より、自分で運動する習慣を身につけると、実感できるようになる。本書は、子どもの育て方の参考になるだけでなく、大人の生き方を変え、成功に近づく方法を知るためにも、大いに参考になるだろう。

ライター画像
大賀祐樹

著者

アンデシュ・ハンセン(Anders Hansen)
1974年生まれ。ノーベル賞選考委員会が設置される世界最高峰の医学研究機関、カロリンスカ医科大学で医学を学び、研究を重ねる。TEDトークにも登場、テレビ出演も多数に上る世界的人気の精神科医。経営学修士(MBA)。『一流の頭脳』は人口1000万人のスウェーデンで65万部に達し、前作『スマホ脳』は世界的ベストセラーとなった。著書多数。

本書の要点

  • 要点
    1
    集中力と発想力、記憶力を高め、メンタルを整える。そうして自信をつけ、自分の脳をレベルアップさせるための方法は、体を動かし、運動をすることだ。
  • 要点
    2
    現代人の脳は、サバンナで生活していた時代のヒトの脳から進化していないため、体を動かすと脳からごほうびであるドーパミンが与えられ、力を発揮できるようになる。
  • 要点
    3
    脈拍が上がり、適度な疲労感を感じられるものであれば、どんな運動をしても良い。運動は競うものではなく、自分なりに楽しめればそれで良い。

要約

脳の「くせ」をまず知ろう

脳を動かしてもレベルアップしない!

今よりも集中力を高め、幸せな気分になり、発想力や記憶力を高め、自信をつけられる。そうしてあらゆる面で自分をレベルアップさせたいと、誰もが思うのではないだろうか。

脳をレベルアップさせるために行うべきことは、意外なことに「体を動かすこと」である。見た目もすっきりして、よく眠れるようになり、体が強くなるというおまけもついてくる。

もちろん、最も大事なのは「頭の中で何が起きるか」だ。体を動かせば、脳の中では様々な良い変化が起きる。記憶トレーニングやパズルなどをするよりも、体を動かすほうが脳にとってより大きな効果が出ることは、研究によって明らかにされている。運動をすると、より多くのシグナルが脳細胞の間を行き来して、さらに効率よく機能できるようになり、脳がレベルアップするのだ。

脳が「ごほうび」を出すシステム
happy_lark/gettyimages

脳細胞の間で送り合うシグナル(化学物質)のうちの1つがドーパミンだ。おいしい物を食べたり、友達と会ったりするとドーパミンの量が増えて幸せな気分になる。つまり、脳が「ごほうび」を出す。

人間は、ごはんを食べたり、他の人と仲良くしたりすることが生きることには不可欠だった。だから、もっと多くのドーパミンを求めて、食事やコミュニケーションをとろうとするのである。

しかしドーパミンは、SNSで「いいね!」がついた時や、ドラッグ(麻薬)を摂取した時にも増える。スマホからのSNSの通知が気になって、他にやらなければいけないことがあっても何時間もスマホをいじってしまう。ドラッグは脳も体にも悪影響を与える。これは体に悪いドーパミンの出し方だ。

運動をした後には、スマホよりもはるかに大量のドーパミンをもらえるし、幸せを感じるエンドルフィンも出る。人類が狩猟採集生活をしていたころ、食べ物を探し、より良い住処を探すためには、体を動かす必要があった。だから、運動すると「良いことをした!」と感じる「ごほうび」が与えられるように、脳が進化したのだ。

ストレスを上手く利用する

プロのスポーツ選手は様々な技術に優れているが、「いざという時に自分のベストを出す」ための心理的コントロールも得意だ。自分を上手く緊張させて本番に臨み、終わった後にはリラックスできる。このストレス対処法はどうすれば身につけられるのだろう。

ヒトは長年の間、野生動物の脅威に囲まれて暮らし、危険に素早く反応することを求められてきた。心臓がドキドキするようなストレスがかかった状態では、体と脳が「戦うか逃げるか」の準備をしているのである。逆に言えば、適度なストレスは大事なときに実力を発揮するための力になるのだ。

ストレス反応が起きるのは、脳にある「扁桃体」が、危険に気づいて警報を鳴らすためである。ただし扁桃体は危険に出合った時の体の反応を覚えてもいるので、脈拍が上がっていると恐ろしいことに近づいていると勘違いして、余計に心臓をバクバクさせてしまう。その結果、体はパニック状態に陥るのだ。こうした扁桃体の警報にブレーキをかけてくれる脳のシステムが、記憶をつかさどる「海馬」と、物事を冷静に分析する「前頭葉」である。

ストレスレベルを適度に保つために最適なのが運動だ。運動をすると、「心臓がドキドキする」ためストレスホルモンであるコルチゾールが増えるが、終わった後には運動前よりもコルチゾールのレベルが下がる。しかも、運動を繰り返していくごとにコルチゾールの量は下がり続けていく。また、運動は海馬と前頭葉の機能も強くする。

定期的に運動をすると、体がストレスに慣れ、脳のアクセルとブレーキのバランスが良くなり、普段から落ち着いた気分でいられるようになるということだ。スポーツ選手が大舞台に強いのもそのためである。

現代人の「サバンナ脳」
brytta/gettyimages

ヒトは長い歴史の大部分をサバンナのような場所で生活し、その環境に適応した者が生き残って進化の過程で淘汰されてきた。したがって、現代人もサバンナのような環境に適した体と脳を持っている。

サバンナではカロリー(体の燃料)を手に入れることが重要だったため、多量のカロリーを含む食べ物を摂取すると、脳がごほうびを出すようになった。また、食料を見つけたら他の動物や人間にとられる前に全部一気に食べてしまわなければならなかった。だから私たちは、ポテトチップスのようなカロリーの多い食べ物をおいしいと感じ、袋を開けたら全部食べてしまうまでやめられないのだ。

しかも、人間は長い歴史のほとんどをカロリー不足で過ごしてきたため、貯め込んだエネルギーを消費せず節約しようとするようになった。食べ終わった後にソファでのんびり休むと気持ちよくなるのは、そのせいだ。

進歩に追いつけていない人間の脳

生物が進化するのには何万年という単位をも超えた時間がかかることもある。人間の生活が大きく変わっていったのは、進化の観点から見ればつい最近のことだ。人類の歴史を今日が始まるまでの24時間に置き換えると、狩猟最終生活をやめて農耕が始まったのは23時40分、産業革命が23時59分40秒、デジタル化は23時59分59秒となる。人間はさらに体を動かさなくなり、私たちの脳は現代のデジタル社会に適応できていない。そうして子どもから大人まで、多くの人が心身に問題を抱えることとなったのだ。

脳をレベルアップさせる方法

脳に集中させる

我を忘れるほど何かに夢中になり、集中力が最高に高まっている精神状態を心理学では「フロー」と呼ぶ。フローを体験すると、難しい、しんどい、などと感じることがなくなり、がんばろうとしなくても夢中で続けられるようになる。

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