うまく「雑談できる人」と「できない人」の習慣

未読
うまく「雑談できる人」と「できない人」の習慣
うまく「雑談できる人」と「できない人」の習慣
未読
うまく「雑談できる人」と「できない人」の習慣
出版社
明日香出版社

出版社ページへ

出版日
2024年07月17日
評点
総合
3.5
明瞭性
3.5
革新性
3.0
応用性
4.0
要約全文を読むには
会員登録・ログインが必要です
本の購入はこちら
書籍情報を見る
本の購入はこちら
おすすめポイント

一緒にいて居心地のいい人の共通点は何だろう。自分と共通点が多い、笑顔を見せてくれる、穏やかでポジティブ……いろいろな要素があるだろうが、そのうちの一つは「雑談していて違和感がないこと」ではないだろうか。もし誰とでもナチュラルに雑談できる人になりたいなら、本書を手に取ってみてほしい。

本書の著者である松橋良紀氏は、これまで30年以上にわたって話し方や聴き方のスキルを研究し続けてきた。『聞き方の一流、二流、三流』や『すごい雑談力』などのベストセラーでも知られている。

本書ではそんな松橋氏が、「うまく雑談できる人」と「できない人」を比較しながら、雑談がうまい人の習慣や工夫を紹介している。項目は全部で50あり、「雑談のはじめ方」「言葉選び」「リアクション」「話し方」「マインド」という5つの観点から、「うまく雑談できる人」になるためのポイントが紹介される。

そのうちの一つが、積極的に自己開示することだ。相手に壁を感じさせたり、親密な関係を築きにくかったりする人は、自己開示が足りない可能性があるという。楽しかった体験や落ち込んだ体験を開示することで、あなたの価値観が伝わり、相手に親近感を抱かせることができるそうだ。

本書を読んでいると、自己開示の大切さがよくわかる。著者自身の経験談や失敗談が数多く紹介されており、著者に親近感を抱きながら読んでいけるからだ。

本書の習慣を取り入れれば、仕事でもプライベートでも「うまく雑談できる人」に変身できるだろう。

著者

松橋良紀(まつはし よしのり)
一般社団法人日本聴き方協会代表理事
本作が31冊目のコミュニケーション心理本の著者。
30年以上にわたり、話し方や聴き方のスキルを研究し続けてきた心理学の専門家。

『聞き方の一流、二流、三流』
『すごい雑談力』
『話さなくても相手がどんどんしゃべりだす「聞くだけ」会話術 ――気まずい沈黙も味方につける6つのレッスン』
など、書籍を多数執筆。
聞き方スキル、雑談スキル、心理スキルをテーマとした研修やセミナーで活躍中。

・一般社団法人日本聴き方協会サイト
https://kikikata.jp/
・コミュニケーション総合研究所
https://commu.life/

本書の要点

  • 要点
    1
    初対面の人との雑談では、相手の名前を話題にした後、仕事の話を振るのが鉄板の流れだ。自分の話はせず、相手にしゃべらせよう。
  • 要点
    2
    相手をほめるポイントは5段階ある。第1段階は環境、第2段階は行動、第3段階は能力、第4段階は信念や価値観、第5段階はアイデンティティだ。信念や価値観とアイデンティティをほめると、相手は「自分の本質を理解して承認してくれている」と感じ、関係が深まっていく。
  • 要点
    3
    信頼関係を築くためには、相手の言葉・声・ボディランゲージのペースを観察し、合わせていくとよい。

要約

心をつかむ「雑談のはじめ方」

質問をする

うまく雑談できる人は質問をし、できない人は「さっそくですが」と言う。

著者はかつて、営業の仕事をしていたとき、友人に誘われてNLP心理学を使った心理療法の講座を受けに行ったことがある。そこで先生が見せてくれた「クライアントと初めて面談をするときの見本」は驚くべきものだった。自己紹介や会社紹介をほとんどせず、すぐに雑談に入るのだ。しかもその雑談は、すべて質問形式だった。

「今日は暑いですね~。エアコンの温度はいかがですか?」

「この場所、すぐにわかりましたか?」

「ちょっと駅から遠いので迷いませんでしたか?」

数分間かけて質問をし、クライアントにしゃべらせた後に「今日はどんなことをすっきりさせたいですか?」と本題に入った。

その間、先生自身はほとんど話さない。質問し、クライアントの話に大きめにうなずき、オウム返しや驚きのリアクションをして、クライアントの話を促す。このようなコミュニケーションを通して、信頼関係を築いていた。

名刺を話題にする
mapo/gettyimages

うまく雑談できる人は名刺を話題にし、できない人は「最近のニュースで」と言う。

あるとき、人脈王と言われる人に誘われて交流会に行った著者は、彼のコミュニケーションをじっくり観察した。

彼は、押しが強いわけでもなく、話題を繰り広げるわけでもなく、自分のすごさをアピールするわけでもないのに、場を盛り上げている。コツをたずねると、「見えているものを片っ端から話題にすればいいんだよ。今の場合なら、名刺を受け取ったら、名刺の情報を徹底的に話題にしているだけだよ」と教えてくれた。

もっと見る
この続きを見るには...
残り119/3630文字

3,400冊以上の要約が楽しめる

要約公開日 2024.09.10
Copyright © 2024 Flier Inc. All rights reserved.
一緒に読まれている要約
ずるい聞き方
ずるい聞き方
山田千穂樺山美夏(編集協力)
未読
「おとなしい人」の完全成功マニュアル
「おとなしい人」の完全成功マニュアル
西剛志
未読
もっとすごい脳の使い方
もっとすごい脳の使い方
加藤俊徳
未読
池上彰の未来予測 After 2040
池上彰の未来予測 After 2040
池上彰
未読
精神科医Tomyのほどほど力
精神科医Tomyのほどほど力
精神科医Tomy
未読
休養学
休養学
片野秀樹
未読
凡人が天才に勝つ方法
凡人が天才に勝つ方法
つんく♂
未読
要領よく成果を出す人は、「これ」しかやらない
要領よく成果を出す人は、「これ」しかやらない
塚本亮
未読