
大人の「飲み会スキル」を身につけよう!
忘年会や新年会、仕事納め・仕事始めの会食など、飲み会の機会が増える年末年始。プライベートでの集まりはもちろん、ビジネス上の大切な場面も少なくありません。 本記事では、飲み会や会食の場をよりスムーズに、そして有意義な時間に変えてくれる7冊をご紹介します。年の締めくくりにも始まりにも役立つ、「飲みの教養」を身につけてみませんか。
ライター・矢羽野晶子


「クライアントとの会食だけど、幹事よろしくね」
そんな突然のキラーパスにあたふたしている方に贈りたいのが、『ビジネス会食 完全攻略マニュアル』です。本書では「最大月28回のビジネス会食セッティング」を経験した“会食の達人”である著者が、独自の「会食メソッド」を伝授します。
ひとえに「会食をする」と言っても、日程調整、関係者との合意形成、お店選び、当日の段取りまで、幹事のやるべきことは山ほどあります。しかもプライベートでの飲み会と違い、なんらかの「成果」が求められます。考えただけで胃が痛くなってしまう人もいるのではないでしょうか。
本書では「会食メソッド」に従って、会食当日までに行う11のフローを紹介。さらに、会食に対するマインドセットや会食の場でのコミュニケーションまでを、事細かに教えてくれます。本書があれば、会食初心者でもきっと安心して乗り切ることができるでしょう。


「コンパ」「飲みにケーション」という言葉が過去のものになりつつある現代ですが、かの稲盛和夫氏は、酒の席をとても大事にしたといいます。
そんな稲盛氏が行っていたのが、「稲盛流コンパ」です。ただの社内親睦会ではなく、立場や役職の垣根を超えて悩みや働き方・生き方を本音で語り合い、それによって一人ひとりの成長と組織づくりを目指す場であるのです。
同じ雑談をするにしても、日中に職場で話すのと、お酒を飲みながら話すのでは必然と“トーン”が異なります。その空気感も、稲盛氏は大事にしたのでしょう。
「稲盛流コンパ」にはいくつかのルールがあります。まず、全員参加であること。そしてテーマを設定すること。漫然と話すだけではただの飲み会になってしまうからです。
もうひとつユニークなのは、「手酌禁止」。常に周りに目を配り、近くの人の器が空になりそうになったら、さっとつぐ。こうして他者に対する心遣いを育むのが、利他の心を大切にする「稲盛流コンパ」なのです。
職場の飲み会は敬遠されるきらいがありますが、やりようによっては相互理解や組織力の向上につなげることができます。ぜひ本書を参考に、職場で飲み会を開いてみてはいかがでしょうか。


お酒は嫌いじゃないけど、「大勢での飲み会が苦手」という人は少なくないでしょう。少人数ではリラックスして話せるのに、人が増えると途端にコミュニケーションが取りづらくなる。そして、なんとなく飲み会から足が遠のいてしまう……。
この「大勢だと話しづらい現象」を引き起こしているのは、人間の「脳」。会話中、脳はフル回転で稼働して「相づちを打つ」「へぇ~!と反応する」「驚いてみる」といった反応を返していますが、人数が増えると脳の処理が追いつかずにパンク。その結果、言葉が出なくなってしまうのだそうです。つまり、「大勢の飲み会が苦手」なのは当たり前のことなのです。
とはいえ、どうしても避けられない飲み会や食事会もあるでしょう。本書では、大勢の場でも言葉が出やすくなる「グーパー運動」や、積極的に話さずとも“コミュニケーションを取っている風”に見せる方法などを紹介しています。
飲み会が苦手なのは、あなたが引っ込み思案だからではなく脳のせい――。それを知っておくだけでも、気が楽になるのではないでしょうか。


飲みたい気持ちはあるけど、次の日のことを考えると二の足を踏んでしまう……ということ、ありますよね。
本書は、大の酒好きで「酒ジャーナリスト」として活動する著者が、「お酒と上手につきあう方法」を25名のプロフェッショナルに聞いてまとめた一冊。悪酔い対策にも触れているので、飲み会前に読んでおくと役立ちそうです。
そもそも「酔いがまわる」とは、アルコールの血中濃度が高い状態のこと。アルコールを摂取したらまず消化器官に送られますが、その9割以上は小腸で吸収されるのだそうです。つまり、なるべくアルコールを胃に留めておき、小腸に送られる時間を延ばすことが悪酔い防止のポイントとなります。
そのためには、消化に時間のかかるものを食べること。から揚げやフライドポテト、ステーキ、オリーブ油をかけたカルパッチョなど、「油」を使ったものがおすすめです。
本書ではその他に、二日酔いの防ぎ方や健康的にお酒を楽しむコツ、お酒の意外な効能など、酒の席で使えそうな情報も盛りだくさん。長くお酒とつき合っていくためにも、読んで損はない一冊です。


米、水、麹でつくられている日本酒。原料である米は全国各地で900種以上が栽培されていて、そのうち日本酒づくりに使われる「酒造好適米」は、120以上の銘柄があることをご存知ですか?
「日本の酒」であるにもかかわらず、日本酒に詳しい人は一握り。本書では、日本酒の魅力、酒づくりの工程、日本全国の銘柄、海外で生産される「クラフトSAKE」、日本酒を起点とした地域おこしなど、日本酒にまつわる雑学をまとめています。
日本酒の魅力のひとつは、つくり手によって味わいが変わるところでしょう。酒づくりの現場には「杜氏」と呼ばれる最高責任者がいて、それぞれに流派を持っています。さらに、同じ流派でもつくる人によって味が変わってくる、まさに「職人の手しごと」なのです。
日本酒好きでなくても楽しめる一冊。本書を読めば、日本酒の奥深さと新しさを知ることができるでしょう。


さまざまなお酒がある中で、ウイスキーを選ぶ人には、どこか大人な印象を抱いてしまうのは筆者だけでしょうか。
ウイスキーの最大の特徴は、「熟成する酒」であること。10年や20年、時には30年以上もの長い期間を樽で寝かして熟成することで、芳醇でまろやかな味わいに仕上がるのです。
本書はサントリーで45年にわたってウイスキーづくりに携わった著者による、ウイスキー愛の詰まった一冊。ウイスキーに馴染みのない人も読み進めるうちに興味が湧いてきて、手に取ってみたくなるかもしれません。
ちなみに、居酒屋によくある「ハイボール」、実はウイスキーのソーダ割りであることを知っていますか? 本書ではウイスキーの美味しい飲み方や食事とのペアリングも紹介しているので、ぜひ読んで、飲み会の1杯に加えてはいかがでしょうか。


レストランやお店でワインを選ぶとき、種類が多すぎて迷ってしまうことはありませんか? 「赤」「白」「ロゼ」はいいとしても、産地やブドウの品種、ワイナリーなど、銘柄の違いは実にさまざま。こうした多様性こそ、ワインがいかにグローバルなお酒であるかを物語っています。
実際、ワインはヨーロッパをはじめ世界中でつくられており、最近では日本を含むアジアでも製造が盛んです。ワインほどグローバルなお酒はないかもしれません。
本書は歴史社会学者の著者が、ワインを切り口に世界史を探求するユニークな一冊。ワインにおける「新世界」「旧世界」という概念、農業だったワインが工業化して大量生産(フォーディズム)に至った経緯、そしてワインのグローバリゼーションとテロワール主義などを論じていきます。
1杯のワインの裏に壮大な歴史あり。その背景を知ることで、より深い味わいを感じられるのではないでしょうか。