人生をはみ出す技術
自分らしく働いて「生き抜く力」を手に入れる

未 読
人生をはみ出す技術
ジャンル
著者
枡野恵也
出版社
定価
1,400円 (税抜)
出版日
2017年06月26日
評点
総合
4.0
明瞭性
4.0
革新性
3.5
応用性
4.5
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人生をはみ出す技術
人生をはみ出す技術
自分らしく働いて「生き抜く力」を手に入れる
著者
枡野恵也
未 読
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出版社
定価
1,400円 (税抜)
出版日
2017年06月26日
評点
総合
4.0
明瞭性
4.0
革新性
3.5
応用性
4.5
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レビュー

新卒で入社して早数年。業務にも慣れてきたし、職場に大きな不満があるわけでもない。しかし、時折、自分は組織の歯車ではないか、というモヤモヤが胸に広がる。「今のままで終わりたくない。でも今の環境を飛び出すことにためらいがある」。そんな焦燥感を抱いているなら本書をぜひ読むべきだ。

著者は東大法学部からマッキンゼーに進み、レアジョブ、ライフネット生命を経て高級パンツブランドTOOTの社長に転身するという、異色のキャリアの持ち主だ。現在は、パンツを通して社会正義を実現するという夢に向かってまっしぐら。著者の経歴を見れば、「ハイリスクでも人とは違う道を進め」といった内容が書かれているかと思いきや、そんな予想を、本書は良い意味で裏切ってくれる。著者は「ミドルリスク・ミドルリターン」という、堅実でありながら自分らしいキャリア選択の道を照らし出す。

起業家の自伝を読むと、「ここまで頑張れるのは、一部のすごい人だけではないか」と距離を感じることも少なくない。一方、著者は自分のキャリアの節目ごとの選択を、等身大の言葉で綴りながら、地に足のついたアドバイスをくれる。そのため、言葉の数々がストンと腑に落ちる。「では自分はどんな道を歩みたいのか」という問いと、素直に向き合うことができるだろう。

「自分にしかない強みをつくれ」ではなく、「無理のない範囲ではみ出せばいい」。この本書を貫くメッセージは、悩める若手社会人の背中をそっと押してくれる。はみ出す勇気をあなたに。

松尾美里

著者

枡野 恵也(ますの けいや)
株式会社TOOT 代表取締役社長
1982年生まれ。東京大学法学部卒業後、2006年マッキンゼー・アンド・カンパニー入社。2009年レアジョブに参画、法人事業を立ち上げ1年で黒字化達成。2010年にはライフネット生命保険に転職、東証マザーズ上場や経営戦略全般に携わるかたわら、韓国合弁会社設立など海外事業展開を主導する。2015年4月より現職。

本書の要点

  • 要点
    1
    「はみ出す」ことは、組織の歯車や決められたレールの上から、自らの意思で外れることを意味する。著者が推奨するのは、ほどよいリスクをとって納得のいくリターンを期待する「ミドルリスク・ミドルリターン」のキャリア選択だ。
  • 要点
    2
    自分らしく働くための一歩は「それまでの自分」を否定し、目の前の仕事で結果を出すことだ。
  • 要点
    3
    プライベートで本気で何かに取り組めば、プロジェクトマネジメントのスキルを磨ける。
  • 要点
    4
    本業からできるだけ遠いところにコミットしたほうが、本業との組み合わせがレアなものになり、線でつながったときに強力な武器になってくれる。

要約

【必読ポイント!】 人生をはみ出せば、進む道が見えてくる

パンツブランドの社長という天職との出会い

タイトルにある「はみ出す」とは、起業や特異な職業に就くことだけではない。組織の歯車や決められたレールの上から、自らの意思で外れること全般を意味する。

「マッキンゼーからベンチャーを経て、パンツブランドの社長へ」というと、異色の経歴に見えるかもしれない。しかし、著者にとっては、これは現実的な選択であった。

著者が次期社長にならないかと誘いを受けた会社は、「TOOT(トウート)」という男性用高級下着ブランドだ。日本の自社工場で職人の手によってつくられ、その大胆なデザインが熱狂的なファンを生み出している。パンツブランドの社長として白羽の矢が立った理由は何か。それは、著者が経営コンサルティングやベンチャーでの経営企画職を通じて培ってきた、事業を回すスキルと、「発想の面白さと行動力」だった。両者の掛け算が、キャリアの選択の幅を広げるのに役立った。しかも、パンツブランドの社長という仕事は、想像以上に著者にフィットした仕事だという。

著者が発想の面白さと行動力のような「プラスアルファ」の力を身につけ、天職に出会えたのはなぜか。それは、様々な仕事や仕事以外の活動に首を突っ込んできたからだ。

もちろん一つの分野に絞って努力を続けるという道もある。しかし、その分野で成功を収められるのはほんの一握りだ。長い人生においては、色々なことに挑戦し、複数の分野で経験を積み、その掛け算で勝負したほうが、成功確率が高まるといえる。

平凡な人ほどはみ出す必要がある

若い人は「はみ出す」ことに特に恐怖を抱いている。ベンチャーを立ち上げる。ニッチな分野で独自の技術を誇る魅力的な中小企業に入る。こうした道があるにもかかわらず、ここ数年間の「大学生が志望する企業のランキング」には、名だたる大企業ばかりが並んでいる。「レールを踏み外す」ことへの恐怖心が、自分らしいキャリア選択を妨げており、そのせいでモヤモヤを抱えている人が多いのではないか、と著者は懸念している。

「同じ会社になるべく長く勤めたい」。この思考は非常に危険だ。どんな大手企業もずっと安泰ではない。さらには、大企業に長く勤めていると、自分は成長したつもりでも、実際にはその会社でしか通用しないスキルを身につけたにすぎない、ということもある。社会の変化が激しく、スキルが陳腐化するサイクルが短くなっていく現代においては、はみ出すキャリアのほうが合理的だともいえる。

ミドルリスク・ミドルリターンのキャリア選択

そこで著者が薦めるのが、堅実にはみ出す「ミドルリスク・ミドルリターン」のキャリア選択だ。いきなり起業するハイリスクを負わずに、ほどよいリスクをとって納得のいくリターンを期待するというものだ。

このキャリアを選ぶメリットは、やりたいことがあいまいでも構わないという点だ。まずは、うっすらと見える「やりたいこと」に役立ちそうなスキルを得るために仕事を選ぶ。そして、自分の向き不向きを確認する。「これぞ」というチャンスが巡ってきたときには、やりがいや収入などのリターンを検証したうえで、新しい道に進んでいく。こうしたはみ出し方ならば、一歩を踏み出す勇気をもちやすいはずだ。

やりたいことを探す旅
BernardaSv/iStock/Thinkstock

キャリアについて考えるとき、「やりたいこと」「できること」「求められること」の円を描いて、その三つが重なるところに、自分にフィットする仕事、つまり天職があるとよくいわれる。

ただし、「やりたいこと」ばかりを追求してもうまくいかない。まずは今、自分が「できること」「求められること」は何かを把握する。

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スキルアップ・キャリア 自己啓発・マインド
著者
枡野恵也
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出版日
2017年06月26日
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