未来を実装する

テクノロジーで社会を変革する4つの原則
未読
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テクノロジーで社会を変革する4つの原則
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出版社
定価
2,420円(税込)
出版日
2021年01月29日
評点
総合
4.0
明瞭性
4.0
革新性
4.0
応用性
4.0
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おすすめポイント

ムーアの法則に沿ったテクノロジーの進化が止まらない。私たちの生活においてデジタル化の流れが加速し、社会の在り方までも変えるようになってきた。すでに、電気自動車や民泊、ライドシェアなどが次々と登場してきた。さらなる「次」を目指して、新たなテクノロジーを使ったサービス開発に挑戦している読者の方もいるのではないだろうか。

しかし、大きなインパクトを社会に与えるような製品やサービスを普及させるには、社会からの共感や納得感を得ることが欠かせない。社会課題の解決では、ソーシャルセクターに近い考え方を取り入れなければ、そのソリューションが社会に受容されないだろう。

本書のテーマである「社会実装」は、ビジネスの世界における挑戦者にこそ求められる。最先端をゆくテクノロジーを追い求めるだけでは、生き残っていけない時代だからだ。

近年、SDGsやESG投資の流れを受けて、ビジネスの本流で社会貢献が求められるようになってきた。すでに大量生産・大量消費社会の問題点も指摘されている。社会実装のアプローチは決して簡単なことではなく、時には遠回りを強いられることもあるだろう。「社会実装」という言葉には、成熟社会における企業の生存戦略そのものが凝縮しているのかもしれない。そんな今だからこそ、あらゆる人がテクノロジーの恩恵を受けられる未来をつくるための体系的な方法論が重要となる。「社会の変え方」のイノベーションに注目いただきたい。

ライター画像
香川大輔

著者

馬田隆明 (うまだ たかあき)
東京大学産学協創推進本部 FoundX および本郷テックガレージ ディレクター
University of Toronto 卒業後、日本マイクロソフトでの Visual Studio のプロダクトマネージャーを経て、テクニカルエバンジェリストとしてスタートアップ支援を行う。2016 年6月より現職。 スタートアップ向けのスライド、ブログなどの情報提供を行う。著書に『逆説のスタートアップ思考』(中央公論社)、『成功する起業家は居場所を選ぶ』(日経BP)。

本書の要点

  • 要点
    1
    デジタル化が進展する一方で、社会は成熟化している。このような背景から、ビジネスの本流において社会実装が求められている。
  • 要点
    2
    成功する社会実装には四つの要素がある。一つ目は「インパクト」、すなわち理想である。二つ目は新しいテクノロジーが生み出す「リスク」だ。
  • 要点
    3
    三つめの要素は、民間企業の存在感が高まる領域となっている「ガバナンス」であり、四つ目は人々の理解と納得を得るための「センスメイキング」である。

要約

成熟社会における社会実装とは

ビジネスの本流に求められる社会貢献
metamorworks/gettyimages

2010年代はデジタル技術の時代だった。現在ソフトウェアは世界を席巻しており、2020年代はデジタル技術がより社会へ浸透して、さらなる価値を生み出していくはずだ。そうなると、デジタル技術が規制領域に深く関わるようになってくる。するとAirbnbやUberが直面したように、既存の法律や社会規範との調和をはかることが求められる。デジタル技術自体も、サイバー攻撃や国家による監視といった負の側面から、規制の対象となり、社会的な約束事がつくられていくことは避けられない。くわえて、デジタル技術と国際政治との関係性も深まっていくことになる。アメリカ政府の意向で中国通信機器大手のファーウェイの機器が締め出されたように、デジタル技術を扱う事業者は国家レベルでの政治的・地経学的な争いに巻き込まれてしまう。このようにしてデジタル技術が広まるにつれ、事業と政治が近接しつつあるのだ。

また、SDGsやESG投資の流れを受け、ビジネスの本流において社会貢献が求められ始めている。公益に利する事業に取り組むスタートアップが増え、公共が大きなビジネスになる時代を迎えている。

そんななかで注目されているキーワードが「インパクト」だ。インパクトとは理想のことだ。優れた理想を設定することで、よい問いを生み出し、理想を提示して人々を巻き込むことでイシューを解決する。こうした「インパクト思考」が重要視されているのだ。

社会実装が注目される背景

「社会実装」という言葉をビジネスや研究、行政の文脈でよく聞くようになった。テクノロジーが社会に実装されるためには、社会も変わらなければならない。電気というありふれた技術ですら、法律などの社会制度が整い、人々が技術に対する教育を受け、そのポテンシャルを発揮できるようになるまで数十年の年月を重ねた。

第二次世界大戦後、大量生産の時代を通じて様々なテクノロジーが実装され、私たちは様々な面でエンパワーメントされてきた。では、なぜ現在、社会実装が注目され、課題となっているのだろうか。

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要約公開日 2021.02.25
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