心を鍛える

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ジャンル
出版社
出版日
2022年02月17日
評点
総合
3.7
明瞭性
4.0
革新性
3.5
応用性
3.5
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おすすめポイント

本書は、藤田晋氏が堀江貴文氏にオファーすることによって実現した、両氏初の共著である。同年代で20代からの旧知の仲である二人は、20年以上にわたり日本のビジネスシーンを牽引し、多様な新しいサービスを生み出してきた。しかし、二人が経験してきたのは華々しい成功だけではない。二人が交互に10代から40代までの人生を時系列で語っていく本書には、両氏が味わってきた激しい「浮き沈み」が記される。

「同世代」「地方出身」「父は堅実な勤め人」など多くの共通項を持ちながら、両氏は「動と静」「熱狂と冷静」とも称されるほど正反対の性質を持っている。そんな二人が変化の激しいこの時代に大切なスキルとして挙げるのは、本書を通貫するテーマである「ハートの強さ」だ。本書の冒頭で、藤田氏はここまで自分がやってこられたのは「ハートの強さの賜物」であると語り、堀江氏はタイプの違う二人の活動はどちらも「心の強さあってこそ」だと本書を結ぶ。忍耐、変化に対する耐性、ストレスに対する強さ。そうしたハートの強さは、努力や意識の持ち方によって、後天的に鍛えられるという。

両氏が当時の心情を交えながら語る人生のストーリーは、物語として楽しめるだけでなく、ハートの強さを鍛え、ビジネスパーソンとして活躍していくための示唆に富む。同じ時代を生きるビジネスパーソンとして、時代を牽引し続ける両氏から多くを学びとっていただきたい。

著者

藤田晋(ふじた すすむ)
1973年、福井県生まれ。サイバーエージェントを1998年に創業し、2000年に史上最年少社長(当時)として東証マザーズに上場。インターネット産業で高い成長を遂げる会社づくりを目指し、「21世紀を代表する会社を創る」をビジョンにABEMA、インターネット広告、スマートフォンゲームなど革新的なビジネスを数多く手がける。『渋谷ではたらく社長の告白』『起業家』『藤田晋の成長論』など著書多数。

堀江貴文(ほりえ たかふみ)
1972年、福岡県生まれ。実業家。SNS media&consultingファウンダー。ライブドア元代表取締役CEO。ロケットエンジンの開発やスマホアプリのプロデュースのほか、予防医療普及協会理事として予防医療を啓蒙するなど幅広い分野で活動中。会員制サロン「堀江貴文イノベーション大学校(HIU)」では。約1000名の会員とともに多彩なプロジェクトを展開。『ゼロ』『本音で生きる』『多動力』など著書多数。

本書の要点

  • 要点
    1
    若いうちに自分がハマれる「沼」を見つけて結果を出し、成功体験を積むことで心は強くなる。
  • 要点
    2
    決めた目標に向かい、ひたすらに「自分」と戦うこと。そうすれば、ハードワークやつらい精神的負荷も心を鍛える糧となる。
  • 要点
    3
    不安や迷いが頭から離れないときは自分の思いを公言しよう。自分の「外」に発信することで、自分の心という「内」面をブレさせずにすむ。
  • 要点
    4
    欲しいものをはっきりさせ、他の重要でないものを捨てよう。そうすることで、残された本当に大切なものを力いっぱい抱き締めることができる。

要約

10代 環境を変えたい人へ

夢中になったパソコンとの出会い(堀江貴文)

幼少期に周囲から大きな楽しみや喜びを与えてもらった記憶がなく、文化や遊びの欠落した環境で育ったという堀江氏は、外界の情報を貪欲すぎるほど追い求めた。人気になり始めていたコンピュータを中学校の入学祝いとして購入してもらえた堀江氏は、「プログラミング」にハマった。

1年経つころにはメキメキとスキルを向上させ、徐々に複雑なプログラムも構築できるようになっていった。中2のとき、仕事のオファーが舞い込む。小学生時代に通っていた塾から「パソコンの買い替えに伴う教材の移植」を頼まれたのだ。試行錯誤を重ね、期日内にシステムの移植に成功し、報酬を得た。中2にして初めての成功体験だった。自分に声をかけてくれる人がいて、作ったシステムに多くの人が喜び、役に立てたこと。これらは本当に大きな収穫だったと振り返る。「好きなことで報酬を得る」という"初体験"を人生の早い段階で済ませるには、自分の感性というセンサーを研ぎ澄ませ、自分がハマれる「沼」的な対象を見つけることがおすすめだ。

自尊心を保ってくれるアイデンティティを見極めろ(堀江貴文)
AlexSecret/gettyimages

パソコンに没頭するあまり、堀江氏の学校の成績は急落してしまう。その後、パソコンのブームは去り、パソコンで自尊心を保っていた堀江氏は将来の展望すら見失った。それでも、「ここではない場所へ行くこと」を望んでいた堀江氏は、親が納得できる形で家を出られるよう、東大に向けて受験勉強を始める。

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要約公開日 2022.04.11
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