すごい雑談力

25万人が自信をつけた話し方・聞き方のルール
未読
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出版社
秀和システム

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出版日
2022年03月01日
評点
総合
3.5
明瞭性
3.5
革新性
3.0
応用性
4.0
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おすすめポイント

雑談が得意で、誰とでも気軽にいろんな話ができる。そう自信を持って言える人はそれほど多くないだろう。共通点のない人とどんな話をすればいいのかわからない、会話そのものが苦手、上司や取引先の人とうまく打ち解けられない……そんな悩みを持つ人が多いのは、雑談に関する書籍の多さからも想像に難くない。本書の著者も、もともとは人見知りで雑談が大の苦手だったが、心理学を学び、コミュニケーションの達人になったという経歴の持ち主だ。

著者が学んだ心理学のひとつ、NLPでは、コミュニケーションスキルが体系化されているのだという。著者はNLPを学び、「人は理論ではなく感情で動くもの」「感情を動かすには安心安全を与える必要がある」「安心安全を与えるには雑談が最適」といったことを理解した。つまり人を動かすには、雑談による信頼構築が欠かせないということだ。

新型コロナウイルスの感染拡大によって、仕事におけるコミュニケーションは大きく変わった。相手が思うように動いてくれないことに苦労し、「オフラインでの雑談は、仕事を円滑に進める役割を果たしてくれていたのだ」と気づかされた人も多いかもしれない。

アフターコロナにおいて、働き方が完全にもとに戻る可能性は低いだろう。ならば私たちは、オンラインでも通用する、ゆるぎない雑談力を身につける必要がある。良好な人間関係を構築し、仕事をうまく進めるために、ぜひ手に取ってほしい一冊である。

著者

松橋良紀(まつはし よしのり)
雑談コミュニケーション専門家、コミュニケーション総合研究所代表理事。
1964年、青森市生まれ。ギタリストを目指し上京。7年後に夢をあきらめ営業の世界に飛び込む。しかし強度の人見知りで、とくに雑談が大の苦手なためまったく売れず。ところが30歳で心理学に出合うと、人生が激変。つねに下位グループだったセールスマンが、学んでからほんの1か月で全国450人中1位に躍り出る。出版を機にテレビ、ラジオ、新聞、雑誌の取材などマスコミにも多数出演。
主な著書に『何を話せばいいのかわからない人のための雑談のルール』(中経出版/KADOKAWA)、『話し方で「成功する人」と「失敗する人」の習慣』『あたりまえだけどなかなかできない雑談のルール』『あたりまえだけどなかなかできない聞き方のルール』(以上、明日香出版社)、『話さなくても相手がどんどんしゃべりだす 「聞くだけ」会話術』(ダイヤモンド社)、『「売れる営業」がやっていること 「売れない営業」がやらかしていること』(大和書房)など20冊以上がある。
※YouTubeより、著者のメッセージを視聴できます。

本書の要点

  • 要点
    1
    多くの職業がAIに取って代わられる時代になっても、雑談力があれば、人間ならではの付加価値を提供することができる。
  • 要点
    2
    目上の人との雑談では、相手の専門分野について質問すればよい。さらに会話を盛り上げたいなら、自分が熱中していることについて話そう。
  • 要点
    3
    誰からも愛される人の共通点は「かわいげがあること」だ。雑談でかわいげを出すには、自分の弱さを見せること、無駄な戦いをしないこと、つねに「下から目線」で接すること、の3点が効果的である。

要約

いま、なぜ雑談の必要性が高まっているのか?

重要視される雑談力
Mirel Kipioro/gettyimages

大量のダイエットトレーナーを抱え、全国にパーソナル・トレーニングジムを展開しているライザップ。トレーナーの採用基準は、ダイエットの知識や指導スキル、ボディメイクの経験ではなく、コミュニケーション力の高さだそうだ。その理由は、知識や技術は比較的簡単に教えられるが、コミュニケーション力を育てるにはコストがかかるからだという。

この採用基準はライザップ特有のものではない。コミュニケーション力が高い人はどんな会社でも重宝される。

近い将来、多くの職業がAIに取って代わられると言われている。その一方で、営業職や介護職、カウンセラーなどは、AIでは代替できないとされている。これらの仕事の共通点は、コミュニケーション力をベースにしていることだ。今や、コミュニケーション力が低い人は生き残れない時代になっているのだ。

知識や技術において、人間がAIに勝てない業種はある。しかしコミュニケーション力によってそれ以上の付加価値をもたらせるなら、多くの依頼人がAIよりも人間を選ぶだろう。「AIよりもこの人にお願いしたい」と思うのは、会話を交わす中で「この人は私の気持ちをわかってくれる」「この人にお願いしたら安心できそう」などと感じられる場合だ。

相手にそう思わせるためには、雑談力が欠かせない。雑談力こそ、これからの時代を生き抜くカギになるのだ。

人間関係構築には、雑談力が不可欠

心理学のひとつ、NLPでは、コミュニケーションスキルが体系化されている。著者がNLPを通して学んだのは、人は理論では納得しないということだ。人間を動かすのは理論理屈ではなく感情であり、感情を動かすには安心安全を感じてもらわなければならない。そして安心安全を感じてもらうには雑談が不可欠なのだ。

雑談が苦手な人は、人間関係がうまくいかなくて当然だ。良好な人間関係を構築したいなら、まずは雑談力を身につけよう。

オンライン時代の雑談法

昨今、オンラインで話す機会が増えた。ここでは、仕事相手とオンラインで雑談するときに使える具体的な方法を5つ紹介する。

1つ目は、チャットを活用することだ。チャットで日常のことをつぶやけば、自然と交流が生まれる。

2つ目は、ミーティングの冒頭にアイスブレイクを入れることだ。すぐに本題に入らず、まずは雑談をしよう。アメリカの教育学者ピーター・クラインが開発した「グットアンドニュー」は、

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要約公開日 2022.04.14
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