脳が超スピード化し、しかもクリエイティブに動き出す!
現代病「集中できない」を知力に変える 読む力 最新スキル大全

未 読
現代病「集中できない」を知力に変える 読む力 最新スキル大全
ジャンル
著者
佐々木俊尚
出版社
東洋経済新報社 出版社ページへ
定価
1,760円(税込)
出版日
2022年02月10日
評点
総合
3.8
明瞭性
4.0
革新性
3.5
応用性
4.0
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佐々木俊尚
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1,760円(税込)
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2022年02月10日
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おすすめポイント

あなたが今朝スマートフォンで記事を読んだとしよう。どうしてその記事を選んだのだろうか。なんとなく目に飛び込んできたからと答える人が多いかもしれない。だが、情報があふれるなかでスピーディーに成果を出すことが求められる現代においては、そうした「なんとなく」の選別では心もとない。読むべき情報と読むに値しない情報を正しく選り分ける必要があるといえる。

著者・佐々木俊尚氏は毎日およそ1000本に及ぶ記事の見出しに目を通し、「読むべき記事」を毎朝Twitterで呟いている。それを10年以上ほぼ休むことなく続けているというから驚きだ。現在佐々木氏のTwitterのフォロワー数は約78万人であり、情報収集・アウトプットの達人といえる。そんな佐々木氏が実践する、スマホ時代にふさわしい「新しい読み方」を体系的に紹介したのが本書だ。読み進めるうちに、大量の記事や書籍を効率的に自らの「知力」に変えていく道筋が見えるだろう。

自分には集中力がないとため息をついた方も案ずることなかれ。いまのスマホ時代では5分しか集中力が続かないという。その前提に立った、集中力のいらないインプット・アウトプット術が解説されている。

ビジネスパーソンの多くは、日々社会情勢や業界内外のトレンドを知り、業務に活かすことが求められている。本書を通読し、いま一度情報との付き合い方を見直してみてはいかがだろうか。「読む」という行為に新たな視点と高い視座を与えてくれるはずだ。

著者

佐々木俊尚(ささき としなお)
作家・ジャーナリスト。テクノロジーから政治、経済、社会、ライフスタイルにいたるまで縦横無尽に発信し、日本のインターネット論壇における最強の論客のひとり。「ノマドワーキング」「キュレーション」などの言葉を日本社会に広めたことでも知られる。2010年代なかばごろから東京・長野・福井の三拠点生活を送り、コロナ以後に注目されてきている移動生活の先駆者でもある。
総務省情報通信白書編集委員。エフエム東京放送番組審議会委員。情報ネットワーク法学会員。
早稲田大学政治経済学部政治学科中退後、1988年毎日新聞社に入社。一貫して「事件」畑を歩き、愛知県警や警視庁捜査一課担当キャップなどを歴任。オウム真理教事件やペルー日本大使公邸占拠事件、エジプト・ルクソール観光客襲撃事件など多くの大事件・大事故を取材した。脳腫瘍の大手術を受け闘病生活を送ったことをきっかけに、1999年に新聞記者を辞めてIT系出版社に移籍し、テクノロジー分野に取材の軸足を移す。新聞記者時代に培った、泥水をすすり足で稼ぐ取材能力に加え、情報通信テクノロジーの豊富な知識を駆使し、2000年代にはネット犯罪分野で多数のスクープを放つ。その後、テクノロジーのみならず社会問題などについてもさまざまな執筆を行い、多くの読者を集める。ブログでの発信にも力を入れ、2006年には国内の影響力のあるブロガーを選出する「アルファブロガー・アワード」を受賞。2010年、電子書籍の普及が出版界や社会に与える影響を深く分析した書籍『電子書籍の衝撃本はいかに崩壊し、いかに復活するか?』(ディスカヴァー携書)を刊行。情報・通信分野に関する優れた図書に贈られる「大川出版賞」を受賞した。
2010年前後からツイッターやフェイスブックでの発信にも力を入れるようになり、現在ツイッターのフォロワー数は約78万人、フェイスブックのフォロワー数は約2万人。自身が日々実践している「読むべき記事やニュースの集め方と読み方」「本の選び方・読み方」といったインプット術から、「情報整理術」「アイデアの発想法」「執筆やタスク処理」などのアウトプット術まで、全部まとめて1冊でノウハウを公開するのは、本書が初めてである。

本書の要点

  • 要点
    1
    真の情報力を得るには、読むべきものを選別する必要がある。
  • 要点
    2
    優れた書籍は1冊の中で「アウトライン→視点→全体像」という流れを用意してくれるため、物事の全体像を知るうえで良質なガイド役になる。
  • 要点
    3
    さまざまなものを読んで知識や視点を獲得し、そのテーマについての概念を掴む。概念を集めて世界観をスケッチし、自分のための知肉を育てる。それが「読むこと」の最終的な目標である。

要約

現代の知的生産に必須の大前提

「散漫力」を逆活用しよう

著者は、現代の知的生産に必須の大前提として、集中力がないのが現代人であるという点を挙げる。そのうえで、無理に集中しようとするのではなく、「散漫力」を逆活用して生産性を高めようと呼びかける。

スマホという武器を手にしてから、私たちは大事な人と一緒にいるときでさえも、ついスマホを見てしまうようになった。とはいえスマホは私たちの「第二の脳」になっており、いまさら手放すこともできない。

まずは集中力をつけるのをあきらめ、散漫力があると見方を変えればよい。5分の集中しか保てなくても、その5分の集中を36個積み重ねれば3時間になる。そうすればいくらでもインプットができ、それを知力に変えられる。

「落とし穴」を見極め、「読むべきもの」を選別する

ネットの落とし穴 偏りが強いメディアを避ける
Hispanolistic/gettyimages

真の情報力を得るには、「読むべきもの」を選別する必要がある。そのための第一段階として「落とし穴」を見極めて、「雑味」を排除しなければならない。かつて新聞が情報をコントロールしていた時代とは異なり、現在のネット時代は「不平等」だ。信頼できるメディアもあれば、怪しげなメディアもある。偏りが強いメディアには注意を払うようにしたい。

例えば、出来事の構図を単純にしすぎて、断言しているメディアである。社会の出来事はたいてい複雑なものであり、原因の特定も一筋縄ではいかないものだ。

次に、「要注意ワードが含まれているメディア」にも注意が必要だ。「真実」「正体」「化けの皮」「しがみつく」などの強い言葉を使う記事が特徴である。日常会話で使わないような用語を使っていること自体が良識から外れているといってもよい。

そして、「匿名の証言やソースが不明なメディア」にも注意したい。きちんとした専門家であれば、自分の肩書と実名を出すはずだ。なかには、記者の頭の中ででっち上げた「関係者」「専門家」という場合もある。

SNSの落とし穴 人間関係用と情報収集用で使い分ける

ネットの情報は偏りが大きい。さらに深刻なのは、ネットの怪しげな情報がSNSの人間関係を経由することだ。最初期のSNSは人間関係のインフラだった。しかし、現在ではいつのまにか「人間関係のインフラ」の上に「情報のインフラ」が重なり、人間関係を通じて情報が流れている。すると「どういう人間関係をつくっているか」で流れてくる情報が決まってしまう。21世紀では、情報でさえも「分断」されているのだ。

ではこの状況にどう対処すればよいのか。

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