2030 未来のビジネススキル19

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2030 未来のビジネススキル19
著者
出版社
出版日
2023年09月04日
評点
総合
3.2
明瞭性
3.0
革新性
3.0
応用性
3.5
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おすすめポイント

2030年、生活や仕事はどうなっているだろう。心身ともに幸せでいられるのか。生成AIはどの程度普及するだろう。格差の広がりはどうなるのか――と、あれこれ考えを巡らせている人も多いのではないだろうか。

「未来に正解など存在しない」と、未来予測士である著者、友村晋氏は断言する。では、私たちはこれからの未来をよりよく生きるために、何をすればいいのか。

友村氏は、未来に正解はないけれど「将来食いっぱぐれる可能性が低く、かつ限りなくビジネスパーソンにとっての汎用性があるスキル」はあるとして、本書で19のスキルを提示している。これらを身につけることで、これからの時代をより快適に生きていけるだろう。

本書を読んでいると、友村氏自身がまさに、将来食いっぱぐれる可能性が低い人であることがわかる。無人コンビニAmazon Goでのショッピングを体験するために渡米し、インドのガンジス川で泳ぎ、ドラマ『SUITS/スーツ』で自己主張のノウハウを学ぶ――。いくらAIが発達しても、このように知的好奇心にあふれ、行動力抜群の人が仕事を奪われることはないだろう。

あなたは19のスキルのうち、どのスキルを身につけているだろうか。そして、今後磨いたり獲得したりしたいスキルはどれだろう。今後どんな時代がやってきても活躍し続けたい人にとって、多くのヒントが得られる一冊だ。

ライター画像
Keisuke Yasuda

著者

友村晋(ともむら しん)
株式会社ミジンコ 代表取締役
上級SNSエキスパート
日本ディープラーニング協会認定 AIジェネラリスト
全日本SEO協会認定 WEB集客コンサルタント
1979年福岡宗像市生まれ広島県呉市育ち。YouTube「2030年の未来予測チャンネル」主宰。テクノロジー・フューチャリスト、DX推進コンサルタント、WEB集客コンサルタント。米国シアトルのAmazonGOをはじめ、あらゆる最新テクノロジーを自ら体験し、その体験をベースとした独自の未来予測で講演活動中。地元の広島県呉市では子供向け未来塾「未来スクール」を運営中。

本書の要点

  • 要点
    1
    人材のコモディティー化が加速する時代において、「自分ブランド力」がある人は、「報酬が高くても」「順番を待ってでも」指名される。1つの分野で100分の1の存在になり、それを3つ掛け合わせて100万分の1のレアな存在になって、積極的に情報発信しよう。
  • 要点
    2
    変化の激しい時代、過去の成功体験や常識にとらわれていると判断を誤る。過去の成功体験を捨て、自分の考え方を大きく変える「フルモデルチェンジ力」を伸ばす必要がある。この力を磨きたいなら、自分の常識が通じないところへ行ってみるのが効果的だ。
  • 要点
    3
    生きているだけで持続的に幸福を感じられる「ウェルビーイング」状態をキープしよう。

要約

情報ハンドリングスキル

アウトプットの価値を高める「一次情報収集力」

これからの時代は自分で体験したり調査したりして情報を獲得する「一次情報収集力」が必要となる。

その理由の一つは、生成AIのような新しいテクノロジーが普及することで、素人でもプロのような記事をつくれるようになっているからだ。AIが生成する記事は、いわば「世の中に公開されている情報の高度なパッチワーク」である。そのような記事が世の中にあふれるほど、人は信頼できる情報を求めるようになり、一次情報を獲得して発信する人の価値が高まるのだ。

一次情報収集力を鍛えたいなら、ネットニュースやSNSの情報を疑ってみることから始めよう。疑うと、真実を求めて一次情報を探す(または自ら体験しに行く)という自然な流れができる。

自ら体験できない場合には、公共機関や専門機関のデータを確認する習慣をつけるといい。常に信頼できる情報源で裏付けをとるようにしよう。

ビジネスを生む「課題発見力」
champpixs/gettyimages

これまでは「課題解決力」が重要とされてきたが、未来のスキルとして重要になるのは「課題発見力」だ。つまり「なぜ?」と疑問を持つ力である。

課題解決力が求められなくなる理由は、課題解決の多くはAIやテクノロジーが担ってくれるようになるからだ。生成AIは解決策のたたき台となる選択肢を瞬時に出してくれるし、作業はロボットに任せられる。だがテクノロジーは、自ら課題を見つけ出すことはできない。テクノロジーが課題解決をする時代において、人間に残された仕事は「課題を発見すること」なのだ。

課題発見力とは、新規ビジネスを発想する力だ。たとえばダイソンの「羽根のない扇風機」はまさに課題発見から生まれた商品である。それまでの扇風機には、「子どもが指を入れたら危ない」や「羽根がホコリだらけになる」といった潜在的な課題があったものの、誰もそれを課題だと認識できていなかった。ダイソンの開発者はそこに課題があることを発見したからこそ、羽根のない扇風機を開発できたのだ。あらゆる市場が飽和状態になった現代には、課題を発見できる人材は大変貴重だということが分かるだろう。

課題発見力を身につける方法は3つある。

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要約公開日 2024.03.10
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