フラット・マネジメント

「心地いいチーム」をつくるリーダーの7つの思考
未読
フラット・マネジメント
フラット・マネジメント
「心地いいチーム」をつくるリーダーの7つの思考
未読
フラット・マネジメント
出版社
エムディエヌコーポレーション

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出版日
2023年08月01日
評点
総合
3.5
明瞭性
3.5
革新性
3.0
応用性
4.0
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おすすめポイント

どんな時代でも、リーダーの役割の1つは指示を出すことだ。伝統的な会社組織では、上司が部下に単に指示を与えるだけでよかった。「会社に忠誠を誓う」という価値観が共有され、頑張る理由は「仕事だから」で十分だったのだ。

しかし終身雇用も年功序列も立ちゆかなくなった現代においては、「仕事だから」と言うだけでは部下は動かない。同じ会社に勤め続けるわけでもなければ、頑張っていれば給料が上がるとも限らないのに、なぜ仕事のために無理をしなければならないのか、そもそもなぜ上司の指示には必ず従わなければならないのか、と疑問に思う人が増えている。

これからのリーダーには、多様な価値観を持つ部下と向き合う柔軟な思考が求められる。そこで、「若者のプロ」である電通若者研究部 ワカモンが次世代のリーダーにおくるのが、本書だ。新しい価値観や感性をもった世代のマネジメントは、まずは「上司」を辞めることからはじまる。本書ではそれを「7つの思考」「16のスタンス」「35のアクション」に落とし込み、「フラット・マネジメント」として提示している。

上司からの厳しい指示に必死で食らいついてきた世代にとっては、部下にここまで気を使わないといけないのかと驚くかもしれない。そう思う気持ちこそが、「フラット・マネジメント」が実現しない一因だ。まずは相手の上に立とうとすることをやめる。その意味を本書でお確かめいただきたい。

ライター画像
池田明季哉

著者

電通若者研究部 ワカモン
「若者から未来をデザインする」というビジョンを掲げ、高校生・大学生を中心に10〜20代の若者(=最初に新しくなる人たち)の実態にとことん迫り、半歩先の未来のスタンダードになり得る新しい価値観の兆しをいち早く捉えることを目指したプランニング&クリエーティブユニット。若者と社会の間に立ち、双方とフラットに向き合いながら企業のビジネス創造や日本社会の活性化に向けた活動を推進。

本書の要点

  • 要点
    1
    人は自分の価値観に囚われてしまいがちだが、いまは「異なる価値観が尊重される時代」だということを認識しなければならない。多様な人のマネジメントには、フラット・マネジメントの実践が効果的だ。
  • 要点
    2
    フラット・マネジメントを実践する際は、まずはその「思考」を理解し、正しい「スタンス」をとって、実際の「アクション」を起こすという3つのプロセスを踏まえることが重要となる。
  • 要点
    3
    自分がこれまで「常識」だと思ってきたことは古い価値観にもとづいたものであり、部下にとっては「非常識」かもしれない。その前提に立って部下と接することが大切だ。

要約

新しい時代に必要とされる「フラット・マネジメント」

多様な価値観と向き合うための思考法

チームをマネジメントする立場にいる「リーダー」の悩みは、「どうしたら自分が求める良いチームがつくれるのか」ということのはずだ。多様な価値観が存在するいまの時代には、「良いチーム」の意味も人それぞれ異なる。リーダーは、正解がどこにもないその状況を理解したうえで、チームづくりに向き合わなければならない。

そんな複雑な時代を乗り切るために、リーダーがもつべき思考として本書が提案するのが「フラット・マネジメント」である。これは、「多様な価値観や考えをもつ部下と向き合う柔軟な思考」を体系的に整理した思考システムだ。

時代の価値観も個人がもつ価値観も、ひとつとして同じものは存在しない。人は自分の価値観に囚われてしまいがちだ。いまは「異なる価値観が尊重される時代」なのだということをまず認識し、フラット・マネジメントを実践することで、チームを望ましい形にしていこう。

なぜ、フラット・マネジメントなのか
AzmanL/gettyimages

フラット・マネジメントの前提として、以下の3つを理解する必要がある。

・いまの時代には正解と呼ばれるものは何ひとつないこと

・自分と相手は、基本的に異なる思考をもっていること

・相手と自分との関係性は、つねに流動性の高いものであること

フラット・マネジメントは「思考」「スタンス」「アクション」という3つのプロセスで構成されている。

1つめのプロセスである「思考」では、「なぜ、いまの時代にフラット・マネジメントが重要なのか」を理解する。まずはフラット・マネジメントの根底に流れる考え方を理解しなければならない。2つめの「スタンス」は、「実際にアクションを起こす前に、アクションが正しく表現されるかどうかを確認する」チェック機能のような位置付けのプロセスだ。「考え方や態度のベースになる姿勢」である「スタンス」が好ましいものであってこそ、相手はリーダーの言葉に耳を傾けてくれる。

そして、思考を理解し、正しいスタンスを取りながら、3つめのプロセスである「アクション」を起こす。これは、実際にリーダーに求められる具体的な行動である。

3つのプロセスは連続してつながりのある動きとなってこそ、アクションが相手に伝わるものとして機能する。見よう見まねでただアクションをするだけでは良い結果にはつながらない。実践されるのは「35のアクション」であるが、根底にある「7つの思考」を理解し、リーダーがとるべき「16のスタンス」を受け入れてこそ、アクションが効果を発揮するのである。

以下、いくつかの思考とそれに関連するスタンス、アクションの組み合わせをピックアップして紹介しよう。

思考1:固定観念より新しい価値観

スタンス:古い価値観やステレオタイプを押しつけない

「上の人は偉い」「新入社員だから雑務をさせる」「女性がお茶くみをする」といったことが「当たり前」だったのはもはや昔の話だ。しかし、いまだにこうした考えのままの人がいるのも事実である。これが「価値観の違い」である。年齢差が影響していることは多いが、同じ時代に生まれた人でもまったく異なる価値観をもっていることもある。

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要約公開日 2024.03.12
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