もしあなたが「今どのくらいタスクを抱えているかわからない」のなら、それは由々しき問題だ。「タスクを管理できていない」のは「優先順位が決められない」と同じである。その結果、仕事の効率は低下してしまう。
仕事を効率的にこなすには、まず「すべてのタスクの洗い出し」をすることだ。商品の品目を知らなければ売上計画が立たないように、仕事の棚卸しをすることが、効率的な計画を立てる第一歩となる。
タスクの棚卸しは、A4ノートと付箋で行うことができる。
まずは付箋と紙を用意しよう。著者は、左右75ミリ、上下25ミリの付箋を使っているが、サイズは使いやすいものでいい。ノートはA4であれば、コピー用紙、リーガルパッド、ルーズリーフなど、好きなものでかまわない。
はじめに、付箋の使い方から解説する。タスクの色分けはしないため、何色でもいい。糊づけ面を左側にし、長辺を横に配置しよう。
付箋には、左から次の3つを書いていく。まず一番左側に「タスクの期日」、その隣に「〇」または「×」の記号、そして最後にタスク名だ。真ん中の記号は、自分発信の仕事であれば「〇」、頼まれた仕事であれば「×」を選ぶ。このように、今抱えているすべてのタスクを付箋に書き出していこう。
付箋にタスクを書き出したら、次はノートの出番である。
ノートは見開きで使用する。左ページに「期日あり」の付箋を、右ページには「期日なし」の付箋を貼りつけよう。左ページの付箋は上から期日が近いものを並べていき、優先順位を確定させる。右側のページは中央に横線を引き、上半分に「期日なし・自分発信」の仕事を、下半分に「期日なし・頼まれた」仕事を貼りつける。
これですべてのタスクが可視化され、効率的に仕事をする準備が整った。
「期日なし」の仕事は管理が難しい。期日がないからといって、決して軽く見てはいけない。
「期日なし・自分発信」の仕事は、洗い出したタスクの中で最も重要な仕事である。このゾーンの仕事をこなせるようになれば、仕事の幅や人脈が広がり、自己成長やキャリアアップにつながる。いわば「将来の自分への投資」である。
「期日ありの仕事」をこなしながら、これらの仕事をいかに実行するかを考えなければならない。そこで有効なのは、「自分で期日を設定する」ことである。期日を決めて付箋に書き込み、「期日あり」のゾーンに移動させるのだ。こうすれば「やらなければならない仕事」として、取り組みやすくなる。
3,400冊以上の要約が楽しめる