

「世界のニュースが難しい」「国際情勢ってどこから学べばいい?」――そんな人にこそ読んでほしいのが、地政学の本です。
地理、歴史、経済、テクノロジー……多様なテーマとつながる地政学は、知的好奇心を刺激してくれる学びの宝庫。いまでは、ビジネスの意思決定に地政学を取り入れる企業も多く、地政学はビジネス教養としても人気が高まっています。
そこで今回は、地政学の基本を押さえられる教養書から、テック・エネルギー・感情といった独自のテーマを扱った本まで、定番の地政学本をまとめました。
世界を深く読み解くための一冊を、ぜひ見つけてください。気になる本があれば、この機会に手に取ってみるのもおすすめです。


地政学を学びたい人が最初に読む本としておすすめしたいのは『サクッとわかる ビジネス教養 地政学』(奥山真司監修)。「地政学って何?」「ビジネスとどう関係があるの?」というところから、初心者にもわかりやすく、ビジネスに直結する形で地政学の基本を解説してくれる一冊です。
本書の特徴は、「サクッとわかる」と書名にある通り、ロシア、アメリカ、中国、中東、日本などの戦略を、図解と具体例でテンポよく学べる点。すべての項目が、見開き2ページ、オールカラーのイラストや図解つきでまとめられているのも、初心者にうれしいポイントです。
地政学の入口になる本を探している人にイチオシの本書。「地政学って難しそう」と思っている人に手に取ってほしい入門書です。


もう一冊、「とにかくわかりやすい地政学の本って?」と探している人におすすめなのは『13歳からの地政学 カイゾクとの地球儀航海』。国際政治記者として活躍し、40カ国以上で、政治経済から文化に至るまで幅広く取材を行ってきた著者・田中孝幸さんが、「なぜアメリカが世界最強の国となったのか」「なぜ米中関係が悪化するようになったのか」「なぜ中国が南シナ海への進出を加速させるのか」といった疑問に答えをくれる一冊です。
本書の最大の特徴は、ストーリー形式であること。アンティークショップのオーナー「カイゾク」との会話を通じて、高校生と中学生の兄妹が世界の仕組みや国同士のかけひきの裏側を7日間かけて学んでいく、というコンセプトになっています。
小説を読むように、カイゾクと兄妹のやり取りを読み進めながら地政学の基本を学べる本書は、プレゼントにもぴったりです。


ビジネス教養として地政学を学んでおきたい……そんなあなたにおすすめするのは『教養としての「地政学」入門』。ライフネット生命の創業者であり、数々の教養書を上梓してきた出口治明さんが、「そもそも地政学ってなに?」という疑問に答えてくれる一冊です。
出口治明さんらしいやさしい語り口が特徴の本書。さっと読むだけで頭に入ってくるので、ビジネス教養として地政学の概要を把握したい、忙しいビジネスパーソンにぴったりです。本書を読めば、地政学の基礎知識が身につくでしょう。


テクノロジーの動向がビジネスにどのような影響をもたらすのか――この問いに関心がある人には『テックジャイアントと地政学』がおすすめ。グーグルにて日本企業のデジタル活用を推進してきた山本康正さんが、テクノロジーが世界のパワーバランスをどう変えているのかを、丁寧に描き出しています。
地政学に関心のある人が特に注目したいのは、テクノロジーが地政学にもたらす影響について書かれたパート。ロシアによるウクライナ侵攻を受けて、世界のテクノロジーの動向はどう変わりつつあるのか。中国発の新興企業は世界にどのような影響を与えているのか……こうしたテーマについて、わかりやすく解説されています。
テック業界の動きと国際政治のつながりを理解したいビジネスパーソン必読の一冊だといえるでしょう。


同じく、テクノロジーと地政学の結びつきについて知りたい人におすすめしたいのは『テクノロジーの地政学 シリコンバレー vs 中国、新時代の覇者たち』(シバタナオキ/吉川欣也著)。シリコンバレーと中国ハイテク企業の競争を地政学の目線で解き明かした一冊で、2018年に大反響を呼んだオンライン講座「テクノロジーの地政学」を書籍化したものです。
シリコンバレーと中国のテクノロジー動向が比較されているのは、人工知能、次世代モビリティ、フィンテック・仮想通貨、小売り、ロボティクス、農業・食テックという6つの産業。これらは、高い確率でソフトウェアによる既存産業の破壊が起こるとされる分野だといいます。
本書を読めば、アメリカと中国の競争が世界中の企業活動にどれだけ影響を与えているかがわかるでしょう。テクノロジーと地政学の両方に興味があり、未来のビジネスを考えたい人におすすめの一冊です。


『図解地政学入門 世界のニュースがわかる!』(高橋洋一著)は、地政学を“地理的な条件が一国の政治や軍事、経済に与える影響を考えること”と定義したうえで、地政学の基礎知識を図解した一冊です。
経済・金融・政策の分野に精通した著者が、国際ニュースの裏側にある「地政学」をわかりやすく解説しているのが本書の特徴。中国やアメリカ、ロシア、ヨーロッパにスポットライトを当てて、複雑な要素を図解で整理しています。
ニュースの背景や世界の構造を視覚的に把握したい人におすすめです。


『中東・エネルギー・地政学』(寺島実郎著)は、中東情勢を理解するうえで欠かせない“エネルギー”の視点から、世界の構造を読み解く一冊です。
著者は、1970年代、三井物産でイランのIJPCプロジェクトに関わって以来、中東やアメリカで情報収集・分析活動を続けてきました。そしてアメリカでの10年にわたる勤務を経て帰国後、「三井物産戦略研究所」を立ち上げました。
中東とエネルギーに着目して地政学を学んでみたい人におすすめです。


『海の地政学 海軍提督が語る歴史と戦略』の著者は、アメリカの海軍軍人として活躍し、最終的にNATO欧州連合軍最高司令官を務めたジェイムズ・スタヴリディスさん。軍人としての豊富な経験を活かし、7つの重要な海域について、それぞれの覇権をめぐる歴史や情勢を語っています。
海と政治について学びたいなら、本書を手に取ってみるといいでしょう。


『「感情」の地政学 恐怖・屈辱・希望はいかにして世界を創り変えるか』は、ヨーロッパを代表する国際政治学者の一人であるドミニク・モイジさんが、「感情」をキーワードとして書いた一冊。国家を「誇り」「屈辱」「希望」といった感情によって分類し、中東の不安定さ、欧州の迷走、アジアの自信と焦燥といったふうに、それぞれの外交姿勢や衝突の背景を読み解いていきます。
国の意思決定や情勢を“感情”から読み解きたい人に、深い示唆を与えてくれる本です。
「どんな本を選んでいいかわからない」「本を読む時間が取れない」「効率よくたくさんの本を読んで知識を得たい」という方は、1冊10分で読める本の要約サービス「flier(フライヤー)」を活用し、スキマ時間にインプットしてみてはいかがでしょうか。
話題の新刊から定番の名著まで、編集部が厳選したおすすめ本の要約を、ぜひチェックしてみてください。
▶政治・経済の要約一覧はこちら