Google流 資料作成術

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Google流 資料作成術
出版社
日本実業出版社

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定価
2,200円(税込)
出版日
2017年02月20日
評点
総合
4.3
明瞭性
5.0
革新性
3.0
応用性
5.0
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おすすめポイント

「パワー(権力)は堕落する。パワーポイントも同じである」――本書は、イェール大学名誉教授のエドワード・タフテによるこの一言からはじまる。

テクノロジーの発達により、コンピュータ上で表やグラフをつくるのがますます簡単になっているにもかかわらず、依然として世の中には視認性が悪かったり、比較対象がまったく不明瞭だったりといった、ひどい表やグラフで溢れかえっている。もちろん、誰もクオリティの悪いものをつくろうなどとは思っていない。しかし現状として、あらゆる業界で、あらゆるタイプの人が、ひどい表やグラフをつくってしまっているのだと著者はいう。

著者は「ひどいパワーポイントを世界からなくすこと」をミッションに、企業や非営利団体でビジュアルコミュニケーションの研修やワークショップを行なう、いわば「パワポづくり」のプロだ。実際、本書の解説はきわめてわかりやすい。何をしてはダメで、何をするべきなのかが、数々のグラフや事例とともに詳しく解説されている。そのため、一読するだけでもグラフ作成のコツがある程度わかるようになるはずだ。

多くのデータを集められるようになった現在だからこそ、データを読み解く力が必要だ。ゆえに、データを可視化し、ストーリーを語れる能力をもつ人は、これから先も貴重な人材となりうる。本書を読んで実践に励んでいけば、まちがいなくあなたもその貴重な人材になることができるだろう。

著者

コール・ヌッスバウマー・ナフリック (Cole Nussbaumer Knaflic)
銀行やプライベート・エクイティでの分析事業で活躍後、Googleに入社。Googleに約5年間在籍し、「ビジュアライゼーション」の講座を担当、世界各国のGoogleで教えてきた。ただのデータを「情報」に変え、本質を見抜き、アクションへとつなげる手法を説く。ワシントン大学で応用数学の学士とMBAを取得。2013年、Googleを退社。ブログstorytellingwithdata.comを立ち上げ、人気を博す。「ひどいパワーポイントを世界からなくす」をミッションに、企業や非営利団体でビジュアルコミュニケーションの研修やワークショップを行なう。

本書の要点

  • 要点
    1
    最初はコンテキストを理解するのに時間を費やすべきだ。いきなりデータにふれてはならない。
  • 要点
    2
    表やグラフはすぐれた伝達手段だが、使うべき場面を見定める必要がある。
  • 要点
    3
    資料やスライドに新しい要素を加える際は、それが本当に必要なのかどうかを吟味しなければならない。
  • 要点
    4
    無意識で知覚される情報をうまく利用すれば、相手が認識する前に見せたいものを見せることも可能だ。

要約

【必読ポイント!】コンテキストを理解する

いきなりデータにふれてはならない
MangoStar_Studio/iStock/Thinkstock

データをうまくビジュアル化するコツは、いきなりデータにふれないようにすることだ。というのも、データを用いて作業をはじめる前に、まずはそのコンテキスト(文脈・背景)を理解しなければ、良いものはつくれないからである。

コンテンツをつくるまえに、以下のことを確認しておきたい。まず、「誰に伝えるのか」という点である。相手のことをよく理解し、自分との共通項を見つける。そうすることで、はじめて相手に伝わるメッセージをつくれるようになる。また、「相手に知ってもらいたい、またはやってもらいたいことは何か」を見極めるのも重要だ。相手にどのように行動してもらいたいかを明確にしたうえで、伝え方を決めるのである。

この2つの疑問に答えることができるようになってはじめて、3つめの論点、つまり「主張を伝えるために、どのようにデータを活用するか」について考えることができるようになる。

「3分ストーリー」と「ビッグアイデア」

プレゼンテーションの結論は一段落に、究極的には一文にまとめられるものだ。ただ、そうするためにはコミュニケーション上の意図をよく理解し、何がもっとも重要な部分なのかを把握しなければならない。ここでは、最も重要なメッセージを浮かび上がらせるために有効な手段として、「3分ストーリー」と「ビッグアイデア」を紹介する。

3分ストーリーとは、その言葉どおり、「3分しかなかったら、相手に何を伝えるか?」というものである。これは、伝えたいストーリーが明確かどうか、きちんと説明できるかどうかを確認する、すぐれた方法だ。これをマスターすれば、スライドに依存したプレゼンテーションをすることもなくなるし、たとえ準備してきた予定時間と違っても、与えられた時間に合わせてプレゼンテーションを行なえるようになる。

一方、ビッグアイデアとは、3分ストーリーをさらに簡潔に、一文でまとめたものを指す。コミュニケーションの専門家であるナンシー・デュアルテは、ビッグアイデアについて、(1)あなたの独自の視点を明確にしている、(2)何が危機にさらされているかを伝える、(3)完全な文章である、という3つの要素を満たしているものと定義している。

明確かつ簡潔にストーリーを述べるためのアイデアがつくれれば、 その後の作業は格段に楽になる。

資料の「骨格」は先につくれ
Rudimencial/iStock/Thinkstock

目的にあわせて、どのような手法を用いるべきなのか早い段階で確かめるためには、ストーリーボード(絵コンテ)がお薦めだ。ストーリーボードとは、全体の「骨格」を形づくるものである。そして、内容を視覚的に確認できるアウトラインとしても機能する。

プレゼンテーションを成功に導くためには、資料全体の骨格を早めにつくっておくことが鉄則だ。ただ、ストーリーボードは、作業を進めるうちに変更が必要になることもある。そのため、できれば早い段階でクライアントや利害関係者に見せておくことが望ましい。そうすることによって、自分がつくろうとしているものが相手のニーズに合っているかどうかを確認できる。

ストーリーボードをつくる際の最大の秘訣は、「プレゼンテーションソフトウェアを使わない」ことである。ソフトウェアを使ってしまうと、全体の構成を考える前に、頭のなかがスライド作成モードになってしまい、結果として何もうまく伝えられないスライドばかりになってしまいかねない。

くわえて、コンピュータを使うと時間がかかってしまう。すると、必要以上にできたものに対してこだわりを抱いてしまうようになり、不必要なものを削除したり変更したりすることにも抵抗を感じるようになる。これではいけない。

ムダな作業とこだわりを避けるためには、ローテクではじめるのがベストだ。たとえばホワイトボードやポストイット、もしくはただの紙などを使えば、コンピュータでつくったものを捨てるよりもはるかに抵抗が少なくなるし、効率もよくなる。

相手に伝わりやすい表現を選ぶ

表の正しい使いかた

表やグラフは重要だ。伝えたい情報を視覚的に伝えることができるからである。とはいえ、いつでも表やグラフが必要というわけではない。たとえば1つか2つの数字を相手に伝えればよいときは、単純なテキストがもっともすぐれた表現であることが多い。逆に、もっと多いデータを見せたい場合は、表やグラフを用いるべきである。

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