マニーペニー先生の仕事に生きる女性の教科書

未読
マニーペニー先生の仕事に生きる女性の教科書
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マニーペニー先生の仕事に生きる女性の教科書
出版社
クロスメディア・パブリッシング
出版日
2013年03月13日
評点
総合
3.5
明瞭性
4.0
革新性
3.5
応用性
3.0
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おすすめポイント

仕事で成功を収めたいと思っている女性の半数以上は、キャリアアップが難しいと感じているというリサーチ結果がある。未だ男性社会といっても否めない仕事の世界で、男性社会のルールが必ずしも当てはまらない女性が成功する事は簡単ではない。家庭と仕事の両方を手に入れようと考えている女性にとっては尚更だ。

著者は3人の子持ちでありながら、経営者でもある。また、イギリスを代表する経済誌に13年間もコラムを連載するなど、世界的にも成功している女性だ。そんな本人の成功した「経験」と、また知人で成功している女性を彼女自身が「観察」し吸収したティップスを併せ、世界共通の女性の悩みである「家庭を持ちながら仕事でも成功する」ためにはどうするべきかが綴られている。現代の多くの女性が陥る思考回路から一歩はなれ、斬新かつ目を見開かされるアドバイスには勇気やパワーを与えられる。仕事について悩み、誰かに背中を押して欲しいと考えている女性には是非手に取って欲しい一冊だ。

また、グローバル化が加速している近年、日本は少子化が進みマンパワーの減少が避けられないのが現実だ。そんな中、女性の活用はますます重要になってくる。本書はそんな課題を抱える日本にとって、女性だけではなく、会社の経営陣、女性を部下にもつ上司、また妻をもつ男性にも是非目を通して欲しい。

著者

ヘザー・マクレガー
「ミセス・マニーペニー」の名前で、イギリスの経済紙『フィナンシャル・タイムズ』にコラムを13年間連載中。コラムは世界中で読まれており、女性を中心に高い支持を得ている。イギリスの公共テレビで、節約術を紹介する番組にもレギュラー出演。本業では、投資銀行勤務を経て、現在はエグゼクティブ向けヘッドハンティング企業テイラー・ベネットを経営。ロンドン・ビジネススクール等でも教鞭をとる。また、3人の子供を育てる母親でもある。

本書の要点

  • 要点
    1
    本書では、「男性と女性は本質的に違う」という事を前提とし、女性が男性社会で生き抜く為のアドバイスが綴られている。「暗黙の男性のルール」の中で、女性が本質的に自然と行っている事がキャリアの上で不利である事に気付かされる。
  • 要点
    2
    社会や家庭で「こうあるべきだ」といった女性が期待されている役割には捕われないことが肝要だ。一流のキャリア、子育て、料理、掃除、友人との付き合いなど、全てを完璧にすることは難しく、意志を持って選択しなければならない。
  • 要点
    3
    キャリアアップを目指す女性にとって、資格取得やネットワーキングは重要である。財務責任者を担うことが多い女性にとっては、特に会計士がお勧めする資格である。

要約

資格やネットワーキングが本当に大切な理由

Zyphyrus/iStock/Thinkstock
資格と学歴で自分を輝かせる

本書の前半部分(第1・2章)はキャリア形成において重要なスキルについて書かれている。仕事をうまくいかせるために一番重要なのは資格と経験であると著者は述べる。ただ何を学んだかという事よりも、重要なのは資格(学歴)を取る過程であり、それによって得る自信や人脈が大切だ。

例えば著者の知人であるジュリアは、仕事を辞め借金を抱えメイクアップアーティストになるために再び学校に通った。そこで彼女が得たものは、学校で学んだ知識のお陰で持てる自信や、またジュリアの技術を証明する学位だ。学校で学んだ事は半分も覚えていない事が多いが、中身より過程で得たものは大きい。特に女性は男性よりも自信を持つ事を苦手とし、一方で男性に比べ自分に厳しいというリサーチ結果がある。

そんな女性が社会でステップアップをする為に資格は重要だ。また、著者は有名校を卒業する意義も唱えている。例えばハーバード等の名門校でMBAを取得するという事は、履歴書を輝かせ、より多くのチャンスへ扉を開かせる。

あとはその資格の上に経験を重ねていくことに注力すべきだ。どのような職場でどのように経験を積むのか、意志を持ってキャリアを築いていく。経験においては、知識が重要であることは言うまでもないが、次の章で語るように、人脈形成にも力点を置くことが良い。

人脈はキャリア形成の重要な材料
shironosov/iStock/Thinkstock

人脈はキャリア形成の上で資格や経験と同等の価値がある、と著者は語る。ある著名な女性リーダーは、ダボス会議開催中にわざわざ開催地を訪ね、出席者である世界中の名だたるリーダー達が宿泊しているホテルと同じホテルに泊まり、朝食の場にて世界でも有数の会社会長と同じテーブルに座り、その会社のCEOの座を獲得した。これは極端な例だが、ネットが普及している現代だからこそ、実際に会い、自らが出向き、自分を知ってもらう事は重要になる。では、具体的にどういった人とコネクションを作るべきか?

①人間的にその人が好きか

②尊敬出来る人か?刺激を受けるか?

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要約公開日 2014.03.08
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