働く女性の行動科学マネジメント

仕事も、プライベートもうまくいく!
未読
働く女性の行動科学マネジメント
働く女性の行動科学マネジメント
仕事も、プライベートもうまくいく!
著者
未読
働く女性の行動科学マネジメント
著者
出版社
学研パブリッシング
出版日
2014年02月28日
評点
総合
3.7
明瞭性
4.0
革新性
3.0
応用性
4.0
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おすすめポイント

「行動科学」とは、組織・社会における個人の意思決定プロセスやコミュニケーション手法などを研究し、その法則性を解明しようとする学問だ。当然扱う対象は幅広く、心理学なども含まれている。

本書は行動科学を基にしたマネジメント手法を確立した石田淳氏による、働く女性向けの「仕事のコツ」を紹介した一冊だ。掲載されている「仕事のコツ」はいずれもすぐに実践できる簡単なことばかりだが、それゆえに効果が期待しやすい。

働く女性向けというだけあって、「『女性』を意識しすぎない」「『サンキューカード』で『感謝上手』になる」といった、女性にとって取り入れやすい助言を盛り込んだ内容になっている。

私は男性だが、本書に載っているコツをいくつか試してみたところ、至極簡単なことにもかかわらず、どれも「試してみてよかった」と思えるものばかりで、すぐに効果が得られるものであった。女性においてもこの結果は同様であろう。

女性は男性に比べて真面目で責任感が強いところがあるように思う。ゆえに色んなものを背負いすぎてしまい、抱えるストレスも大きくなってしまいがちなのではないだろうか。そんな働く女性にこそ、まずはハイライトにて紹介したいくつかのコツを実践してみていただきたい。効果を実感したという方はぜひ本書を手に取って読んでいただくことをオススメする。そうすれば、より一層仕事もプライベートも充実させることができるだろう。

ライター画像
苅田明史

著者

石田 淳
株式会社ウィルPMインターナショナル代表取締役社長兼CEO、社団法人組織行動セーフティマネジメント協会代表理事、米国行動分析学会会員、日本行動分析学会会員。NASA、ボーイングなど600社以上が導入し、アメリカのビジネス界で大きな成果をあげる行動分析を基にしたマネジメント手法を日本人に適したものに独自の手法でアレンジ。「行動科学マネジメント」として確立。ビジネスパーソンが成長し、成果をあげる科学的手法を説く。日経BP「課長塾」はじめ、多くの講演・セミナーで講師を務め、人気を博す。

本書の要点

  • 要点
    1
    仕事の悩みのほとんどは「良い結果」を出せれば解決できる。仕事の成果をあげたいのであれば、結果にいたる「行動」を変える必要があり、まずは自分がとっている「行動」を客観的に見直すことが重要だ。
  • 要点
    2
    「結果につながる行動」を確実にこなすためには「やるべき行動」の内容を、「MORSの法則(具体性の法則)」を使ってできるだけ「具体的な言葉」で表現するべきだ。
  • 要点
    3
    女性上司の中には、「ヒステリーだと思われたくない」と叱ることを躊躇する人がいるが、あなたの性別に関係なく、人格否定をせずに「好ましくない行動」を「良い行動」に変えるために叱るべきだ。

要約

【必読ポイント!】 スピードアップのコツ

「行動」を変えてこそ、「結果」が変わる
sunabesyou/iStock/Thinkstock

本書は働く女性のニーズに合わせたコツを「スピードアップのコツ」、「教えるコツ」、「人間関係のコツ」、「ストレスに負けないコツ」の4章に分けて紹介している。全部で47あるコツは、いずれも実践的なものばかりで、取り入れればすぐに効果が出るものばかりだ。

ハイライトではこのなかからいくつかを取り上げたい。

まず本書に紹介されているコツは、「行動」を変えてこそ、「結果」が変わる、というものだ。

仕事の悩みのほとんどは「良い結果」を出せれば解決できるものだ。上司からは評価され、部下もついてくるだろう。自身のモチベーションも高く保つことができ、毎日の仕事にもハリが出るはずだ。結果的に報酬も増やすことができる。

それゆえに、自分の仕事に自信や満足感を持てないでいる場合にまずすべきことは、「結果」を出せる人になることである。では、結果を出すためにはどうすれば良いのだろうか。

行動科学マネジメントを確立した石田氏は、仕事で結果が出ない理由は、「行動」が間違っているという一点に尽きる、と断言する。すべての結果は行動の連続によって生まれる。とくに仕事における「成果」は、「行動の集積」そのものなのだ。

したがって、仕事の成果をあげたいのであれば、結果にいたる「行動」を変える必要がある。まずは自分がとっている「行動」を客観的に見直すことが重要だ。

「良い結果」を出すカギは、「ピンポイント行動」

あなたがとっている「行動」の中に、客観的に見てどれだけ「望ましい行動」が含まれているだろうか。

例えば、「社内で企画が通る」という「良い結果」を導くためには、誰が見ても理解できるような「企画書」を作成する、発案した商品が売れると予測できる「データ」を揃える、決定権を持つ「上司」に前もって説明しておく、といった外すことのできない「行動」がいくつか存在する。

こうした「結果に直結する重要な行動」のことを、「ピンポイント行動」と呼ぶ。どんな仕事においても、「ピンポイント行動」がとれていれば、誰でも必ず「結果」を出すことができるのだ。

逆に「成果」をあげられない人は、「結果につながらない行動」をとってしまっている。「ピンポイント行動」を見つけ出し、そこに時間やパワーをかけることが、「良い結果」を出すためのカギなのである。

「やるべき行動」を、「具体的な言葉」にする

「結果につながる行動」を確実にこなすために必要なのが、「やるべき行動」の内容を、できるだけ「具体的な言葉」で表現することだ。

これまで何度か英会話の勉強や、ダイエットなどの目標を立てたものの、目標倒れになってしまっている人も多いのではないだろうか。それらの失敗の原因は「意志の弱さ」ではなく、実はやるべき行動が曖昧だったからなのである。

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要約公開日 2014.03.25
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