働く女性の行動科学マネジメントの表紙

働く女性の行動科学マネジメント

仕事も、プライベートもうまくいく!


本書の要点

  • 仕事の悩みのほとんどは「良い結果」を出せれば解決できる。仕事の成果をあげたいのであれば、結果にいたる「行動」を変える必要があり、まずは自分がとっている「行動」を客観的に見直すことが重要だ。

  • 「結果につながる行動」を確実にこなすためには「やるべき行動」の内容を、「MORSの法則(具体性の法則)」を使ってできるだけ「具体的な言葉」で表現するべきだ。

  • 女性上司の中には、「ヒステリーだと思われたくない」と叱ることを躊躇する人がいるが、あなたの性別に関係なく、人格否定をせずに「好ましくない行動」を「良い行動」に変えるために叱るべきだ。

1 / 4

【必読ポイント!】 スピードアップのコツ

「行動」を変えてこそ、「結果」が変わる

sunabesyou/iStock/Thinkstock

本書は働く女性のニーズに合わせたコツを「スピードアップのコツ」、「教えるコツ」、「人間関係のコツ」、「ストレスに負けないコツ」の4章に分けて紹介している。全部で47あるコツは、いずれも実践的なものばかりで、取り入れればすぐに効果が出るものばかりだ。ハイライトではこのなかからいくつかを取り上げたい。まず本書に紹介されているコツは、「行動」を変えてこそ、「結果」が変わる、というものだ。仕事の悩みのほとんどは「良い結果」を出せれば解決できるものだ。上司からは評価され、部下もついてくるだろう。自身のモチベーションも高く保つことができ、毎日の仕事にもハリが出るはずだ。結果的に報酬も増やすことができる。それゆえに、自分の仕事に自信や満足感を持てないでいる場合にまずすべきことは、「結果」を出せる人になることである。では、結果を出すためにはどうすれば良いのだろうか。行動科学マネジメントを確立した石田氏は、仕事で結果が出ない理由は、「行動」が間違っているという一点に尽きる、と断言する。すべての結果は行動の連続によって生まれる。とくに仕事における「成果」は、「行動の集積」そのものなのだ。したがって、仕事の成果をあげたいのであれば、結果にいたる「行動」を変える必要がある。まずは自分がとっている「行動」を客観的に見直すことが重要だ。

「良い結果」を出すカギは、「ピンポイント行動」

あなたがとっている「行動」の中に、客観的に見てどれだけ「望ましい行動」が含まれているだろうか。例えば、「社内で企画が通る」という「良い結果」を導くためには、誰が見ても理解できるような「企画書」を作成する、発案した商品が売れると予測できる「データ」を揃える、決定権を持つ「上司」に前もって説明しておく、といった外すことのできない「行動」がいくつか存在する。こうした「結果に直結する重要な行動」のことを、「ピンポイント行動」と呼ぶ。どんな仕事においても、「ピンポイント行動」がとれていれば、誰でも必ず「結果」を出すことができるのだ。逆に「成果」をあげられない人は、「結果につながらない行動」をとってしまっている。「ピンポイント行動」を見つけ出し、そこに時間やパワーをかけることが、「良い結果」を出すためのカギなのである。

「やるべき行動」を、「具体的な言葉」にする

「結果につながる行動」を確実にこなすために必要なのが、「やるべき行動」の内容を、できるだけ「具体的な言葉」で表現することだ。これまで何度か英会話の勉強や、ダイエットなどの目標を立てたものの、目標倒れになってしまっている人も多いのではないだろうか。それらの失敗の原因は「意志の弱さ」ではなく、実はやるべき行動が曖昧だったからなのである。

もっと見る
この続きを見るには...
残り2777/3948文字

4,000冊以上の要約が楽しめる

要約公開日 2014.03.25
Copyright © 2025 Flier Inc. All rights reserved.

一緒に読まれている要約

マニーペニー先生の仕事に生きる女性の教科書
マニーペニー先生の仕事に生きる女性の教科書
ミセス・マニーペニーヘザー・マクレガー
ホワイト企業
ホワイト企業
経済産業省(監修)
ハウスワイフ2.0
ハウスワイフ2.0
エミリーマッチャー森嶋マリ(訳)
情熱を注いで、働く
情熱を注いで、働く
山元賢治
「大発見」の思考法
「大発見」の思考法
山中伸弥益川敏英
科学の扉をノックする
科学の扉をノックする
小川洋子
こころと脳の相談室名作選集 家の中にストーカーがいます
こころと脳の相談室名作選集 家の中にストーカーがいます
林公一
インサイド・アップル
インサイド・アップル
依田卓巳(訳)アダム・ラシンスキー

同じカテゴリーの要約

AI分析でわかった 仕事ができる人がやっている小さな習慣
AI分析でわかった 仕事ができる人がやっている小さな習慣
越川慎司
壁打ちは最強の思考術である
壁打ちは最強の思考術である
伊藤羊一
しんどい世の中でどうすれば幸せになれますか?
しんどい世の中でどうすれば幸せになれますか?
橘玲樺山美夏
仕事の「判断ミス」がなくなる脳の習慣
仕事の「判断ミス」がなくなる脳の習慣
加藤俊徳
肩書がなくても選ばれる人になる
肩書がなくても選ばれる人になる
有川真由美
頭のいい人が話す前に考えていること
頭のいい人が話す前に考えていること
安達裕哉
きちんと伝わる説明の「型」と「コツ」
きちんと伝わる説明の「型」と「コツ」
阿部恵
AIエージェント革命
AIエージェント革命
シグマクシス
やりきる意思決定
やりきる意思決定
中出昌哉
生成AI最速仕事術
生成AI最速仕事術
たてばやし淳