世界最高のチーム
グーグル流「最少の人数」で「最大の成果」を生み出す方法

未 読
世界最高のチーム
ジャンル
著者
ピョートル・フェリクス・グジバチ
出版社
朝日新聞出版 出版社ページへ
定価
1,512円
出版日
2018年08月30日
評点(5点満点)
総合
3.8
明瞭性
4.0
革新性
4.0
応用性
4.0
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レビュー

いまのメンバーで最大の結果を出す――マネジャーの仕事はこの1点に集約されるといえよう。しかしマネジャーの思いとは裏腹に、プライベートの悩みに気を取られて仕事に集中できないメンバーがいたり、愚痴ばかり聞かされたり、個人面談で話題が続かず気まずい思いをしたりする。これでは「最大の結果」など程遠いと思うだろう。マネジャーの悩みは尽きることがない。

そうしたマネジャーの悩みを受け止め、解決策を提示してくれるのが本書である。著者は『世界一速く結果を出す人は、なぜ、メールを使わないのか』(SBクリエイティブ)、『ニューエリート(NEW ELITE)』(大和書房)などのベストセラーを連発する、ピョートル・フェリクス・グジバチ氏。Googleにて人材開発やグローバル人材の育成戦略に携わったのち独立し、現在は経営コンサルティング会社を率いる人物である。

前述の悩みについて、本書ではどのような解決策が示されるか。著者によると、愚痴やもめごとはチームの生産性を向上させるヒントであるという。さらに、本人が希望するならばプライベートの悩みを聞いてやってもいいし、個人面談ではメンバーが話したいことを話してもらえばよいとも著者は主張する。いずれにせよ、こうした悩みは決して些末なものではなく、チームの生産性を大きく左右するものだということだ。

忙しいマネジャーにこそ、ぜひ本書を手に取ってほしい。メンバーのことを大切に思うなら、そして本当に成果を出したいと思っているならば、今日からでも実践していただきたい内容ばかりだ。

庄子 結

著者

ピョートル・フェリクス・グジバチ
プロノイア・グループ株式会社 代表取締役/モティファイ株式会社 取締役 チーフサイエンティスト。プロノイア・グループにて、企業がイノベーションを起こすため組織文化の変革コンサルティングを行い、その知見・メソッドをモティファイにてテクノロジー化。2社の経営を通じ、変革コンサルティングをAIに置き換える挑戦をする。
ポーランド生まれ。2000年に来日し、ベルリッツ、モルガン・スタンレーを経て、2011年、Googleに入社。アジア・パシフィック地域におけるピープル・ディベロップメント(人材開発)に携わったのち、2014年からはグローバル・ラーニング・ストラテジー(グローバル人材の育成戦略)の作成に携わり、人材育成と組織開発、リーダーシップ開発の分野で活躍。2015年に独立して現職。
著書に、『0秒リーダーシップ』(すばる舎)、『世界一速く結果を出す人は、なぜ、メール使わないのか』(SBクリエイティブ)、『日本人の知らない会議の鉄則』(ダイヤモンド社)、『人生が変わるメンタルタフネス』(廣済堂出版)などがある。

本書の要点

  • 要点
    1
    生産性が高いチームは、チームの「心理的安全性」が高い。メンバーが安心して働けるチームをつくることもマネジャーの役割である。
  • 要点
    2
    愚痴を言う人がいたら、ネガティブな発言をポジティブに言い換えて聞き返そう。責めたり問い詰めたりせず、次のアクションにつなげることを心掛ける。
  • 要点
    3
    仕事ができないメンバーがいるとしたら、それはマネジャーのせいだ。マネジャーが自分のことを見てくれている、自分を気にかけてくれていると感じれば、メンバーはもっと力を発揮できる。

要約

チームづくりのルール

コーチングで自己認識を深めさせる
wutwhanfoto/gettyimages

成果を上げているチームのマネジャーは何をしているのだろうか。マネジャーとして重要なことはさまざまあるが、最も重要なのは、メンバーにとってよいコーチであることだ。コーチングできないマネジャーがチームのパフォーマンスを上げることはできない。

コーチングとは、指示や命令をすることではない。メンバーとの対話を通して、自身の仕事について認識させることである。コーチが投げかけるべき質問は、次の4つが基本となる。

(1) 目標:「あなたの目標はなんですか?」「何に興味がありますか?」など。

(2) 現実:「進捗はどうですか?」「どんな課題がありますか?」など。

(3) 行動計画:「あなたが尊敬している人が同じ課題を持っているとしたら、どう行動しているでしょうか?」「目標達成に必要なスキルを得るため、まず何をしますか?」など。

(4) 意欲:「いつから始めますか?」「どうやって壁を乗り越えますか?」など。

1対1のコーチングを行ったうえで、チーム全体でのコーチングを取り入れてもいいだろう。メンバー全員に質問を投げかけてやり取りを促せば、チームの自己認識を深めることができる。

「心理的安全性」を高める
imtmphoto/gettyimages

生産性が高いチームの共通点は、チームの「心理的安全性」が高いことだ。心理的安全性とは、メンバーがそのチームの中で安心して自分らしく働けるということ。つまり自己認識・自己開示・自己表現ができる、なんでも言い合えるチームを構築することだ。

心理的安全性が高くなければチームを信頼できないし、仕事に意味を見出すことができなくなってしまう。互いに信頼できなければ、生産性が高まることもない。役割分担をしても、相手ばかり得をしているのではないか、相手が裏切っているのではないかと疑心暗鬼になってしまうだろう。

一方、心理的安全性が高いチームは、メンバーを尊重することができる。メンバーの役割や計画が明確になり、さらに大きな目標へと向かっていく、生産性の高いチームを構築することができるだろう。心理的安全性の高いチームをつくることもまた、マネジャーの役割である。

【必読ポイント!】「愚痴」と「もめごと」を利用する

プライベートの悩みも聞く

グーグルのワン・オン・ワンミーティング(以下、ワン・オン・ワン)は、メンバーが話したいことを話す時間ととらえられている。そして成果を上げているマネジャーほど、メンバーのプライベートな相談にのっているという。

友だち関係や夫婦関係など、プライベートな悩みを抱えているときは、仕事に集中できないものだ。しかしマネジャーを信頼していなければ、悩みを打ち明けることもできないだろう。

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生産性・時間管理 リーダーシップ・マネジメント
著者
ピョートル・フェリクス・グジバチ
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定価
1,512円
出版日
2018年08月30日
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