戦略子育て
楽しく未来を生き抜く「3つの力」の伸ばし方

未 読
戦略子育て
ジャンル
著者
三谷宏治
出版社
東洋経済新報社 出版社ページへ
定価
1,500円 (税抜)
出版日
2018年06月28日
評点
総合
4.0
明瞭性
4.0
革新性
3.5
応用性
4.5
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楽しく未来を生き抜く「3つの力」の伸ばし方
著者
三谷宏治
未 読
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出版社
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定価
1,500円 (税抜)
出版日
2018年06月28日
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総合
4.0
明瞭性
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革新性
3.5
応用性
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レビュー

いま人間がやっている仕事の多くが、いずれAIやロボットに代替されるのはまちがいない。そんななか、いまだにAIにはできないといわれているのが、新商品開発や新規事業、すなわち試行錯誤しながら新しいものを生み出す仕事である。新規事業やスタートアップ企業の立ち上げを仕事にしている人は近年大きく増えており、今後も数を伸ばしていくだろう。このような時代の流れを考えると、子育てのやり方も変わっていってしかるべきだ。

著者の三谷氏は本書のなかで、これからの未来を生きていく子どもたちに必要な「試行錯誤力」を身につけさせる方法を指南する。三谷氏自身も3人の子どもを育てており、さらには教育の世界にも深く関わっていることからか、「人材育成」に対する熱い想いがひしひしと伝わってくる。

これからはいい学校に入っていい会社に就職できれば安泰、という世のなかではなくなっていくだろう。どんな未来が待っているのかについてしっかりと考え、未来に向けて必要な力を鍛えるために、子どもたちと家庭でどう接していけばいいのか、いま一度しっかり考えなおす必要がある。

子どもたちに自ら未来を切り拓いていけるようになってほしいとき、親としてなにができるのか。本書を通じて思索を深めるとともに、実践に移していただければと思う。

山下 あすみ

著者

三谷 宏治(みたに こうじ)
東京大学 理学部物理学科卒業後、BCG、アクセンチュアで経営戦略コンサルタントとして活躍。2003年から06年までアクセンチュア戦略グループ統括。途中、INSEADでMBA修了。06年から教育の世界に転じ、子ども・保護者・教員向けの授業・講演に注力。年間1万人以上と接している。現在、KIT(金沢工業大学)虎ノ門大学院 教授の他、早稲田大学ビジネススクール/女子栄養大学 客員教授、放課後NPOアフタースクール/NPO法人3keys 理事、永平寺ふるさと大使を務める。著書多数。2013年に出版された『経営戦略全史』はビジネス書2冠を獲得した。親向けの著作として『お手伝い至上主義!』『親と子の「伝える技術」』などもある。3人娘の父で、小学校PTA会長も務めた。

本書の要点

  • 要点
    1
    新しいなにかを生むために必要な試行錯誤力とは、決める力、発想力、生きる力の組み合わせであり、これらは子どもへの接し方を工夫することによって、家庭でも鍛えることができる。
  • 要点
    2
    子育ての目的は、子どもたちが自立し、自ら幸せと思えるようになることだ。勉強の偏差値や学校・就職先のブランドが重要なのではない。
  • 要点
    3
    子どもに対してすぐに答えを与えてはいけない。親の役割はあくまでも「ヘルプ」ではなく「サポート」だ。代わりにやってあげるのではなく、やり方を伝えるだけに留めるべきである。

要約

【必読ポイント!】 試行錯誤に必要な3つの力

決める力の鍛え方
mrgao/gettyimages

新しいものを生むためには、試行錯誤する力が必要だ。これは決める力、発想力、生きる力の組み合わせに他ならない。

ものごとを「決める」とは、選択肢をちゃんと挙げ、そこからひとつに絞ることである。「戦略とは捨てることなり」という格言があるが、決めることもまったく同じだ。多くの選択肢の中からダイジなものを絞りこむのは、ダイジでないものを捨てるのと同義である。そのためには判断基準をつくり、それに沿って各選択肢を評価することが求められる。たとえば子どもがなにかをやりたいと言ってきたら、どのような選択肢のなかからどのような基準でそれを選んだのかを聞いてみるといい。そうすればきちんと調べて、しっかりと理由を伝えてくるようになる。

なにかを決めると、時には少数派になってしまうこともあるだろう。決める力をつけるためには、10人中3人になる覚悟をもつことも重要だ。そうした覚悟をもたせるために親ができるのは、子どもの意思決定を全力で支持してあげることだけである。

発想力の守り方

「常識」や「自制心」は社会で生きていくために必要なものだ。だがそれは「他人と同じことをする」「突飛なことをしない」など、心のブレーキを子どもに叩きこむことでもある。そうした制限を超えて「新しいことにチャレンジする心」がなければ、発想力は生まれない。

発想力を育てるには、「他人と違う」ことをほめてあげるといいだろう。子どもたちに他人と違う考え、他人と違う行動があれば、それを認めてほめるのが大切だ。

発想力とは、10人中1人になる楽しさのことである。楽しく発想力を訓練するために、たとえば思い切って子どもたちに家族イベントの企画を任せてみてはどうだろうか。予算などの制限を与えれば、子どもはその範囲で自ら考え、遊び、アイデアを生み出していく。

生きる力の育み方

自分自身で精一杯生きようとする「生きる力」なしに、子どもたちの未来はない。この力は生まれつき備わっているのではなく、親の影響が大きいと考えられる。たとえば過保護や過干渉は、子どもから自己判断力・主体性・コミュニケーション力など、あらゆる意欲・能力を奪っていってしまう。

子どもにやる気を出させるには、自己決定感(自分で決めた)、有能感(なんとかできそう)、対人交流(重要な他者からの受容)の3つが重要だ。だから親は子どもに全力で任せ、ほめることに力を注いだほうがいい。少し難しいテーマに取り組ませ、自由にやらせてみて、任せるルールをハッキリさせて覆さない。そして失敗した時の責任は親が取る。そうすれば子どものやる気を引き出せる。

叱り方・ほめ方

3つの力につながる叱り方・ほめ方
itakayuki/gettyimages

子どもたちにはさまざまなチャレンジ(試行錯誤)が必要だ。遊びも勉強もお手伝いも、すべては発想力や決める力を向上させるトレーニングになる。

そうしたチャレンジを毎日の習慣として続けていくために欠かせないのが「ほめる」ことだ。子どもたちにとってポジティブになれる魔法の杖は、重要な他者からの受容や賞賛、つまり親からほめられることなのである。

もちろん子どもが「人間として許すことのできないことをしたとき」は、思い切り叱らなければならない。だが子どもの成長のためには、小言をいう量の3倍はほめる必要があるということを覚えておくべきだ。

家族ルールをつくる

子どもにとってダイジなことと、親にとってダイジなことは、往々にしてズレている。しかも親はそのダイジなことを、しばしば忘れたり変えてしまったりする。

こうしたことを防ぐために、親子で決めた共通のダイジなことは、

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