全部やれ。
日本テレビ えげつない勝ち方

未 読
全部やれ。
ジャンル
著者
戸部田誠(てれびのスキマ)
出版社
定価
1,550円 (税抜)
出版日
2018年05月10日
評点
総合
4.0
明瞭性
5.0
革新性
4.0
応用性
3.0
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日本テレビ えげつない勝ち方
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戸部田誠(てれびのスキマ)
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定価
1,550円 (税抜)
出版日
2018年05月10日
評点
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4.0
明瞭性
5.0
革新性
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レビュー

本書は1980年代半ばから90年代半ばまでの、約10年に及ぶ “日本テレビクロニクル”だ。

日本テレビといえば、1994~2003年および2011年~17年に年間視聴率首位を獲得した、誰もが認める王者である。しかし94年にはじめて単独首位に躍り出るまでは苦悩の連続であった。1960年代前後に黄金時代を築くものの、80年代に入る頃には優秀なつくり手が不在となり低迷。しかし執念ともいえる地道な努力と、全社をあげた改革の結果、見事王者の座に輝いた。

本書には『電波少年』『クイズ世界はSHOW byショーバイ』といった、一時代を築いた番組が多数登場する。これらの人気番組は、誰の手でどのように誕生したのか。その“メイキングドラマ”は、ゴールデンタイムを飾れそうなほどにドラマチックだ。

順風満帆な優等生がほとんど登場しないことも興味深い。たとえば『電波少年』の土屋敏男は下積み時代、とんねるずの“アポなしコネなし” の張りつきを命ぜられ、彼らと仲良くなるためにひたすら他局の現場へ通いつづけなければならなかった。90年代の日テレ黄金期を築いた当時の社長・氏家齊一郎すら、社長就任前に一度日テレを追放されている。

“落ちこぼれ”の彼らを奮い立たせたのは、「おもしろい番組をつくる」「視聴率を獲る」という、“テレビ屋”としての執念と情熱のみだった。そこにちっぽけなプライドはない。

手に汗握る “日テレ群像劇”を、とくとご覧いただきたい。

矢羽野 晶子

著者

戸部田 誠 (てれびのスキマ)
1978年生まれ。2015年にいわき市から上京。お笑い、格闘技、ドラマなどを愛する、テレビっ子ライター。別名義は「てれびのスキマ」。『週刊文春』「週刊SPA!」『水道橋博士のメルマ旬報』などで連載中。年間視聴率で94年~03年、11年~17年と首位を獲得している日本テレビ。その強さの秘密を探るべく、本書では94年、当時の絶対王者フジテレビをどうやって逆転できたのかを描きだす。最前線で戦ってきた多数の日本テレビ社員、そして宿敵フジテレビの社員に直接取材を行った。主な著書に『笑福亭鶴瓶論』『1989年のテレビっ子』『タモリ学』など。

本書の要点

  • 要点
    1
    80年代の日本テレビは、「万年3位」と呼ばれ低迷していた。だがこのときの若手が中心となって、その後の日テレの起死回生を担っていく。
  • 要点
    2
    「視聴者がおもしろいと思う番組」をつくること、それが“テレビ屋”の使命だ。
  • 要点
    3
    役割や部署といった枠組みを超えた全社の結束、「視聴率」という明確な目標の設定が、日テレ大躍進の実現につながった。

要約

日テレ、起死回生の「クイズプロジェクト」

1000人にひとりの“金の卵”
natasaadzic/iStock/Thinkstock

NHK『紅白歌合戦』全盛の1980年代半ば、日本テレビにはスターディレクターが存在しなかった。当時のヒット番組も外部の制作会社に任せてつくっており、危機的な状況が続いていた。

会社の将来を危惧した日本テレビは、職務経験者を対象とした中途採用試験「クリエイターズオーディション」を実施。テレビCMで流したところ、約4000人が集まった。7次に渡る厳しい試験をくぐり抜けたのは4名だけ。そのうちのひとりが五味一男だ。

88年春、「ゴールデンタイムのクイズ番組」をつくるという企画募集が、日本テレビの社員たちに通知された。当時フジテレビには『なるほど! ザ・ワールド』、TBSには『世界まるごとHOWマッチ』という、局の“顔”ともいうべきクイズ番組があった。しかし日本テレビには年1回放送の『アメリカ横断ウルトラクイズ』こそあったものの、レギュラーの人気特番はまだなかったのである。

その社運を賭けた「クイズプロジェクト」メンバーに、五味一男は選ばれた。他に選ばれたのは小杉善信、渡辺弘、吉川圭三の3名。五味以外の3人は、76年(昭和51)以降に入社した生え抜きの若手である。一方の五味は、当時排他的な社風であった日本テレビの中途入社第一号だった。まさに即戦力を期待された“期待の新人”として、「クイズプロジェクト」に参加することとなる。

五味一男と『クイズ世界はSHOW byショーバイ』

当時の日本テレビの水曜夜8時は、“魔の不毛地帯”と呼ばれるほどレギュラー番組が根づかなかった。88年10月、そこに投入されたのが『クイズ世界はSHOW by ショーバイ』だ。演出を五味、プロデューサーを小杉が務めた。「クイズプロジェクト」が心血注いでつくった番組である。

番組が開始する前、2人はNHK『クイズ百点満点』など多くの人気クイズ番組を手がけた構成作家、井上頌一のもとへ毎週通い、クイズ番組について学びを深めた。加えて五味は『クイズダービー』『クイズところ変われば!?』など、当時各局で放送されていた20本近くのクイズ番組をくまなく視聴。徹底的に研究を重ねた。

しかし番組初回の視聴率は12%とそこそこだったものの、それ以降は10%前後と振るわず、なかなか上がる兆しも見えなかった。五味としては自分を否定されるようなものである。しかしあるとき女性週刊誌を飛ばし読みしていると、「美容」関係の記事や広告がやたら多いことに気づいた。「これだ!」と思わず叫んだ五味。そうして放送した「美容」の回は、過去最高の視聴率を獲得した。番組開始から3カ月後のことだ。

自分の好きなことではなく、「大勢の人の興味のあるもの」にどうやって焦点を当てるかが大事――まさに目からウロコが落ちる思いだった。それまではいかに個性的であるかばかりを考えていた五味が、「覚醒」した瞬間である。

吉川圭三と『世界まる見え!テレビ特捜部』
txking/iStock/Thinkstock

90年7月、「クイズプロジェクト」のメンバー吉川圭三が立ち上げた『世界まる見え!テレビ特捜部』が始まった。同番組の特徴は、世界中のあらゆるジャンルの番組のおもしろい部分だけを編集して見せるという、当時としては斬新な手法にある。所ジョージと楠田枝里子の司会で始まり、3カ月で一旦終了したものの、好評のため半年後に復活。ビートたけしが加わると、局の看板番組に躍り出た。

この番組が生まれた背景は6年前に遡る。

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