転職と副業のかけ算

生涯年収を最大化する生き方
未読
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生涯年収を最大化する生き方
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出版社
定価
1,540円(税込)
出版日
2019年08月09日
評点
総合
4.0
明瞭性
4.0
革新性
4.0
応用性
4.0
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おすすめポイント

今や、大量リストラがそこかしこで行われ、大手企業が倒産しても誰も驚かない時代になった。多くの会社員にとって、いつ何時も油断できない状況が続いているといっていいだろう。

そんな中、「転職」と「副業」をテーマに、今の時代におけるキャリアアップや稼ぎ方を紹介しているのが本書だ。多くの部分が著者の体験に基づいて書かれているため、まるで知人からキャリアアップの秘訣を教えてもらっているような印象を受けるほどリアルで、読みやすい。

著者は、ベンチャー企業で営業部長をつとめているという、一見ごく普通の会社員だ。だが、キャリアのスタートは、なんと地元のホームセンターだった。しかも、SNSなどの手段を使って副業をし、総年収5,000万円を稼ぎ出しているという。日々キャリアの棚卸を行い、万が一今の会社を辞めざるを得なくなったときのための備えも怠らない。彼はこうしたセルフ・マネジメントと徹底した行動力によって、5,000万円もの年収を得られるようになったのだろう。

本書では、著者がとってきた行動とともに、それを選んだ理由と効果が具体的に紹介されている。まだ一般には知られていない、盲点をつくような「稼げる」話も多い。読者がそのまま真似をしても、まったく同じ結果を得られるわけではないだろう。だが、意識をちょっと変えてみたり、本書で紹介されるノウハウのうちいくつかだけでも真似してみたりすれば、今より一歩「安定」へと近づけるのではないだろうか。

ライター画像
松田義人

著者

moto
1987年長野県生まれ。地元の短大を卒業後、ホームセンターに入社。リクルートや楽天など4度の転職を経て、現在は本業年収1000万円、副業年収4000万円を稼ぐサラリーマン。都内の広告ベンチャーで営業部長を務める傍ら、ブログ「転職アンテナ」などを運営し、2019年には日本最大級のASP「バリューコマース」から年間MVPとして表彰。各種SNSを通じて、転職や副業、キャリアや営業戦略に関する知見を発信し、Twitterのフォロワーは1年で5万人を突破。連日のように転職や副業を考える多くのサラリーマンの悩みに答えると同時に、「東洋経済オンライン」や「新R25」など数多くのメディアにも取り上げられている。
Twitter @moto_recruit

本書の要点

  • 要点
    1
    会社員として働くなかで得られる経験や知見は、個人でお金を稼ぐための「素」になる。
  • 要点
    2
    著者は大手企業の内定を蹴り、地元のホームセンターに入社した。ホームセンターは「短期で結果が出せる」「自分が自由にやっても怒られない」「転職で評価される実績が出せる」という条件を満たしていたからだ。
  • 要点
    3
    転職によって大きく年収を上げるには、年収の高い業界や職種に軸をずらす「軸ずらし転職」が効果的だ。年収レンジの高い業界は、商社やコンサル、金融、通信、広告など、「動くお金が大きく、かつ利益率が高い」業界である。

要約

著者のキャリア

サラリーマンでありながら副業で稼ぐ
SARINYAPINNGAM/gettyimages

著者は、新卒で地方のホームセンターに入社した。当時の年収は240万円。主な仕事内容はレジ打ちや理不尽なクレームへの対応だ。盆暮れ正月も仕事に明け暮れ、年末に帰省してくる友人から「バイトしてんの?」と言われたこともある。

その後10年で、リクルートやITベンチャーなどへの4度の転職を経験し、現在はベンチャー企業で営業部長の座についている。サラリーマンとしての年収は1000万円だ。それに加え、今までの転職経験を活かした副業を行い、年収4000万円を得ている。

著者の選んだキャリアは、「サラリーマンでいること」のメリットを享受しながら、個人でお金を稼ぎ、生涯年収を増やすというものだ。なぜなら、サラリーマンとして得られる経験には大きな価値があるからだ。サラリーマンとして働いた経験や知見は、個人でお金を稼ぐための「素(もと)」になる。実際、著者の4000万円という副業収入は、サラリーマンとして働くなかで得た知見や経験、自分自身の転職経験などを発信することで得られている。

これからの時代における「安定」の定義

「安定した企業」は存在しない

年を重ねるにつれ昇進していき、退職金をもらって定年退職できた時代は終わった。現代において「安定した企業」は存在しないのだ。

昨今では、大企業が45歳以上の社員を対象に希望退職を募集したり、給与カットや企業合併を伴う役職降格を行ったりすることもある。もはや「大手企業に所属していること」と「大手企業で自分がサバイブできること」は、まったく別の話になっているのだ。

いつでも転職できる人になれ

会社が倒産しそうなとき、ほかの会社に乗り移るでもなく、ただしがみついていたらどうなるだろうか。沈みゆく船と運命を共にするしかないだろう。そんな状況にあっても助かるためには、自分自身が「生き残る力」をつけておかなければならない。

あなたは、もし明日、会社に出勤して、上司からクビを宣告されたとしても「わかりました。では次にいきます」と言えるだろうか。「自分はいつだって転職できる」「どんな環境でも、自分でお金を稼げる」「給与以外に収入がある」という状態を実現していくことが「本当の安定」に繋がるのである。

年収240万円のホームセンターに就職した理由

同級生より「2年早く社会に出る」という戦略
Rawpixel/gettyimages

お小遣い制度のない家に育った著者は、好きなものや欲しいものを買うために、小学生の頃からお金を稼いでいたという。初めてお金を稼いだのは、ゲーム『ポケットモンスター』のモンスターを友だちに売ることによってだった。中学生、高校生と成長するにつれ、中古ゲームを転売したり、オンラインゲームで得たアイテムやコインを販売したりしてお金を稼ぐようになった。

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要約公開日 2019.09.17
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