仕事に使えるデカルト思考

「武器としての哲学」が身につく
未読
日本語
仕事に使えるデカルト思考
仕事に使えるデカルト思考
「武器としての哲学」が身につく
著者
未読
日本語
仕事に使えるデカルト思考
著者
出版社
定価
1,540円(税込)
出版日
2020年02月26日
評点
総合
3.7
明瞭性
4.0
革新性
3.0
応用性
4.0
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おすすめポイント

昨今、哲学書がビジネス書の本棚に並ぶようになって久しい。さまざまな思想が紹介される中で、どこか哲学書は読みにくいといまだに壁を感じている読者もいるのではないだろうか。そんな中、教育学を専門とする著者が「思考の達人」と太鼓判を押すデカルトの思考を、非常に読みやすい文体で解説したのが本書である。

「我思う、故に我あり」で有名なデカルトは、1596年に生まれたフランスの哲学者である。今から400年以上も前、産業革命よりも前に生きた人物であるが、その思考は現代のビジネスパーソンにとっても十分に通用する、本質的なものである。本書では理性を強調しつつも、さまざまに立ち現れてくる感情の良い面をどのように生かすかも紹介している。人生において迷ったり、ぶれたりすることも多い現代、デカルトが「不安と後悔から一生、脱却できた」と語る思考法に学ぶところは非常に大きい。

著者によれば、哲学は、実践しなければ意味がないという。デカルトの人物像を知ること以上に、その思考を仕事の場面で使えるようになることが重要であるのは間違いない。本書では実践に際して、デカルトの思考法を「四つの規則」「三つの基準」としてまとめている。一気に読み進めた後は、デカルトがしたように「世界という大きな書物」へ飛び出して、その思考を実践することをぜひおすすめしたい。

ライター画像
菅谷真帆子

著者

齋藤孝(さいとう たかし)
1960年、静岡県生まれ。東京大学法学部卒業。同大学大学院教育学研究科博士課程を経て、現在、明治大学文学部教授。専門は教育学、身体論、コミュニケーション論。テレビ、ラジオ、講演等、多方面で活躍。
著書に『声に出して読みたい日本語』(草思社文庫、毎日出版文化賞特別賞受賞)、『身体感覚を取り戻す』(NHKブックス、新潮学芸賞受賞)、『大人の語彙力ノート』(SBクリエイティブ)、『座右のゲーテ』『座右のニーチェ』(以上、光文社新書)、『使う哲学』(ベスト新書)、『他人に振り回されない自信の作り方』(PHPエディターズ・グループ)など多数。著者累計発行部数は、一千万部を超える。

本書の要点

  • 要点
    1
    デカルトは「理性の力」の重要性を強調した。すべての原点は「考える私」にあると考え、冷静に自分を観察する視点を持つことで、人は動じなくなる。
  • 要点
    2
    理性の力を養うには鍛錬が欠かせない。特に読書は、著者の思考を通じて言葉と理性の両方を学ぶことができる。先人に学べば、その成果の上に新たな成果を築くことができ、自分の考え方を良いほうに変化させていける。
  • 要点
    3
    理性の対極にある情念そのものが悪いわけではない。情念は思考を強化する側面を持つので、悪い情念をコントロールすることが重要である。

要約

デカルトを知る

思考の極意を説いたデカルト

デカルトは、フランス生まれの哲学者であり、数学者でもある。デカルトは、一つずつ整理して順番に解決する力として、「理性の力」の重要性を強調した。著書『方法序説』では、次のように綴っている。「私は旅に出て、思考の実験をして、ある境地に達した。それで、不安と後悔から一生、脱却できた」。この境地に至る理由や方法を子細に示したデカルトの著書は、まさに「思考の極意書」といえるだろう。このデカルト思考法を会得すれば、視界が晴れるに違いない。自分の感情をコントロールしつつ、仕事の判断を迅速かつ適切に下すことができるのだ。

哲学を技として身につける
francescoch/gettyimages

哲学を学ぶことは、ものの見方や自分の精神を変化させる。哲学の本質は「問う」ことにあるからだ。紀元前の古代ギリシャ時代には、ソクラテスやプラトンなどの哲学者が、自分を成立させている根本は何か、世界の根源は何か、といった本質的な問いを立ててきた。そうした問いは、自分の思考を深めてくれる。一方、「儲かればよい」「とりあえず効果があればよい」といった態度は表層的である。一時的にうまくいったとしても、将来的にビジネスシーンに貢献するものとなるかは疑問である。また、判断を先延ばしにしたり、確たる根拠もなく判断したりすることも、哲学的な態度が不足していると著者はいう。

哲学は私たちに生き方を問う学問なので、その内容を知るだけではなく、実践することが重要である。たとえば、実存主義について一通り説明できること自体には、それほど意味がない。実存主義を使った生き方をすることで、自分が不条理な状況に置かれたときでも、「自分の未来は自分の選択によって変えることができる」と、前向きに考えられるようになるのだ。

このようにデカルト思考は、現代人の「何となく不安」な精神状態を打破するためにも役立つ。思考が整理できず堂々巡りして、不安を増大させることがないように、筋道を立てて考えられるようにしてくれるからだ。デカルトの『方法序説』によって論理的思考力や判断力を、『情念論』によって感情コントロールを養える。理性の力を学び、理解し、実践するためのデカルト思考の本質を、以下で説明していく。

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