未来のきみを変える読書術
なぜ本を読むのか?

未 読
未来のきみを変える読書術
ジャンル
著者
苫野一徳
出版社
定価
1,210円(税込)
出版日
2021年09月15日
評点
総合
3.7
明瞭性
4.0
革新性
3.0
応用性
4.0
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未来のきみを変える読書術
なぜ本を読むのか?
著者
苫野一徳
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定価
1,210円(税込)
出版日
2021年09月15日
評点
総合
3.7
明瞭性
4.0
革新性
3.0
応用性
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おすすめポイント

「本を読むことはよいことだ」。この事実を疑う人はいないだろう。しかし、具体的に何がどうよいのか、説明できる人は少ないのではないだろうか。哲学者であり教育者でもある著者は、読書の効用とその有効な方法を指南してくれる。主なターゲットは中高生の読書初心者だが、もちろんビジネスパーソンにも得るものが多い。

読書は自分自身を「グーグルマップ化」してくれるという。「グーグルマップ化」とは、頭の中で知識が断片的な情報としてではなく、ネットワーク状に張り巡らされている状態のことだ。仕事にせよ人間関係全般にせよ、生きていれば様々な問題に出くわす。だが、読書によって自身を「グーグルマップ化」すれば、そうした問題をどうすれば解決できるのかが見えるようになるのだ。

知りたいことがあるとき、サッとネットで調べて終わりにしていないだろうか。手っ取り早く知りたい情報だけを得るには、それも悪くない。しかし、本書で紹介される「投網漁法」のように、書店や図書館で関連する本を片っ端から読むという方法も、「グーグルマップ化」には欠かせない。

「読書は自分の世界を広げてくれる」。よく聞かれるこの言葉の意味を、改めて感じさせてくれる1冊だ。何か行き詰まっていることがある人はぜひ本書を手に取り、読書の海へ漕ぎ出してほしい。

ライター画像
千葉佳奈美

著者

苫野一徳(とまの いっとく)
1980年生まれ。兵庫県出身。哲学者・教育学者。熊本大学教育学部准教授。著書に『はじめての哲学的思考』(ちくまプリマー新書)、『勉強するのは何のため?』(日本評論社)、『教育の力』『愛』(講談社現代新書)、『「学校」をつくり直す』(河出新書)、『子どもの頃から哲学者』(大和書房)、『どのような教育が「よい」教育か』(講談社選書メチエ)、『「自由」はいかに可能か』(NHKブックス)、『ほんとうの道徳』(トランスビュー)など。

本書の要点

  • 要点
    1
    読書をすると、単に知識が蓄えられるだけでなく、頭の中に「知のネットワーク」が構築される。「知のネットワーク」はあらゆる問題への最適解のひらめきをもたらしてくれる。
  • 要点
    2
    本とネットの情報は異なる。ネットの情報は断片的なのに対して、本には背景知識などを含めた「構造」がある。「知のネットワーク」を手に入れるためには、ネットよりも本が有効である。
  • 要点
    3
    読書法の基本は、「投網漁法から一本釣り漁法へ」だ。

要約

【必読ポイント!】 なぜ本を読むのか?

自分を「グーグルマップ化」する

若いうちは、自分がどう生きたいのかわからず、地図も持たずに右往左往しているような状態だ。地図のない旅がずっと続くと疲れてしまう。そんなときに試してほしいのが、大量の読書経験を積むことだ。読書を続けていると、ある日突然、自分自身がグーグルマップになったような感覚が得られる。人工衛星から地球を見下ろすように、どこをどう通れば自分の望む場所へ到達できるか、おもしろいように見えてくるのだ。大量の読書経験は世界の見え方を変えてくれる。「教養を積む」とは、そういうことだ。

私たちの人生は試練だらけだ。しかし、頭の中に「教養」がクモの巣のように張り巡らされていれば、突然そのネットワークに電流が走ってあらゆる知恵・知識・思考が1つにまとまり、課題の最適解が見出されることがある。この「教養のクモの巣」は「よい社会とは何か」「幸福とは何か」といった哲学的なテーマについて考えるときも有効だ。

将棋の一流棋士や天才的な研究者が瞬間的に次の一手や解決策をひらめくことがあるのは、膨大な知識をかたまりとして脳内に蓄えているからだ。

もちろん、むやみに知識をため込めばいいというわけではない。大切なのは「クモの巣」、すなわち知のネットワークを構築することだ。知識は問題を解決するために使う、道具である。知識のネットワーク化に重要なのは、自分自身の興味や問題意識なのだ。

読書は実体験にはかなわない?
Image Source/gettyimages

どれだけ読書を積んでも、豊かな実体験にはかなわないという考えがある。たしかに、人は自分の経験からこそ多くを学び取るものだ。しかし、読書もまたひとつの豊かな経験である。

人間が直接的に経験できることには限りがある。人の経験も思考も、多かれ少なかれ自分が置かれた環境の制約を受けている。世界中を飛び回っている人でも、この世のすべてを見聞きすることは不可能だ。読書によって直接的な経験の世界を広げることができる。

また、この「直接経験」は貴重だが、時に視野を狭めてしまうこともある。自分が経験したことをすべての人に当てはまるかのように、過度に一般化してしまうことを「一般化のワナ」と呼ぶ。一般化のワナは日常のいたるところに潜んでいる。読書によって自分の経験を超えた世界を広く知ることで、安易な一般化を減らせるようになるだろう。読書経験を積めば積むほど、この世には知らないことが山ほどあることにも気づいていくはずだ。

それってネットじゃダメ?

では、読書ではなくインターネットから情報を得るのはどうだろうか。

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