名医が教える飲酒の科学

一生健康で飲むための必修講義
未読
名医が教える飲酒の科学
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一生健康で飲むための必修講義
未読
名医が教える飲酒の科学
出版社
定価
1,650円(税込)
出版日
2022年03月22日
評点
総合
3.5
明瞭性
3.5
革新性
3.5
応用性
3.5
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おすすめポイント

「飲んでいて気が付いたら財布・スマホ・カバンがない状態だった」「家の玄関の前で寝ていて家族に起こされた」など、お酒を飲んでいるとハメを外し過ぎることがある。

それだけではない。お酒との付き合い方を間違えると、病気になったり、薬が効かなくなったり、免疫力が下がったりしてしまうなど、大きな問題につながる。

本書は、お酒をこよなく愛する酒ジャーナリストである著者が、酒が人間の体に与える影響を科学的、客観的に把握することを目的に、専門家や医師の知見を分かりやすくまとめた。なぜ人はお酒に強くなったり弱くなったりするのか、なぜ飲み過ぎた次の日は下痢になりやすいのかといった疑問も分かりやすく説明されている。

また二日酔いになりにくいお酒や方法など、お酒と上手に付き合う上で知っておきたいことが網羅されている。新型コロナウイルスなど感染症で注目される免疫力とお酒の関係についての解説もある。

本書を読めば、お酒に関する正しい知識を幅広く身につけることができる。お酒は付き合い程度という人から晩酌はやめられないという人まで、一度は読んでおきたい一冊である。

なお、本文小見出しの丸カッコ内は、著者が取材した相手を示している。

ライター画像
木下隆志

著者

著者) 葉石かおり (はいし かおり)
1966年東京都練馬区生まれ。日本大学文理学部独文学科卒業。ラジオレポーター、女性週刊誌の記者を経てエッセイスト・酒ジャーナリストに。「酒と健康」「酒と料理のペアリング」を核に執筆・講演活動を行う。2015年に一般社団法人ジャパン・サケ・アソシエーションを設立。著書に『酒好き医師が教える最高の飲み方』ほか。

監修 )浅部伸一 (あさべ しんいち)
1990年、東京大学医学部卒業。東京大学医学部附属病院、虎の門病院消化器科、国立がん研究センターなどを経て、肝炎免疫研究のため米サンディエゴのスクリプス研究所に留学。2010年より自治医科大学附属さいたま医療センター消化器内科に勤務。現在はアッヴィ合同会社に所属。好きな飲料はワイン、日本酒、ビール、ハイボール、泡盛。

本書の要点

  • 要点
    1
    久しぶりにお酒を飲んでお酒に弱くなったと感じるのは、「元の強さ」に戻ってしまうためである。
  • 要点
    2
    色がついている酒とそうでない酒では、前者の方が二日酔いになりやすい。また醸造酒と蒸留酒では、醸造酒の方が二日酔いになりやすい。
  • 要点
    3
    アルコールは免疫力を下げる。3段階ある人の免疫防御システムのいずれに対しても、アルコールは悪影響を及ぼす。

要約

飲む前に読む飲酒の科学

「酒の強さ」の正体とは(肝臓専門医・浅部伸一氏)
Dziggyfoto/gettyimages

久しぶりにお酒を飲むと弱くなったと感じることはないだろうか。こう感じた人は、お酒に弱くなったのではなく、実は「元の強さ」に戻ってしまったのである。

酒に強いか弱いかは、アセトアルデヒドの分解能力で決まる部分が大きい。お酒を飲むとアルコール(エタノール)は胃や小腸で吸収され、主に肝臓で分解される。そして代謝を重ね、アルコール(エタノール)→アセトアルデヒド(人体にとって有害)→酢酸(人体にとって無害)という順番で変化していくことになる。

アセトアルデヒドの分解が遅い体質の人は、少量のお酒でも顔が赤くなったり、吐き気をもよおしたりしてしまう。

一方、昔はお酒に弱かったが、お酒を飲み続けるうちに、お酒に強くなるということがある。こういう人は飲酒量が減ってくると「元の強さ」に戻ってしまう。

この理由は、アルコールを代謝する2つの経路のうち、1つの経路がお酒を飲み続けることで盛んに使われるようになるためである。

アルコール(エタノール)が酢酸になるプロセスは大きく分けて下記の2つの経路がある。

経路① アルコール脱水素酵素とアルデヒド脱水素酵素が使われる経路

経路② MEOS(ミクロゾーン・エタノール酸化酵素系)酵素群が使われる経路

アセトアルデヒドの分解が遅い体質でお酒に弱い人でも、飲酒を続けるうちにMEOSの酵素が誘導され、アルコール代謝に使われるようになる。その結果、お酒に強くなっていく。

しかし、MEOS代謝経路は薬なども含む異物を分解するためのものだ。したがって、MEOSが多く誘導されると薬の効果にも影響し、薬が効きにくくなったり、逆に効き過ぎたりすることがある。

二日酔いを防ぐかしこい飲み方(久里浜医療センター院長・樋口進氏)

お酒を飲む上で、二度と経験したくないのが二日酔いだろう。

二日酔いを防ぐ大前提は、飲酒量を抑えることだ。加えて、お酒の種類によっても二日酔いの度合いが変わってくる。「色がついている酒」か「色がついていない酒」、「醸造酒」か「蒸留酒」によって、二日酔いのなりやすさは異なる。

ウイスキーとジンを同じ度数で同量飲んだ場合でも、ウイスキーの方が二日酔いになりやすいという報告がある。これは、色がついたお酒の方が、酒に含まれる成分が多いことに起因する。お酒に含まれる水とアルコール以外の成分はコンジナー(不純物)と呼ばれ、これが酒の風味や個性を決めている。コンジナーを多く含むお酒の方が、一般的には二日酔いになりやすい。

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