1週間に1つずつ。いつも調子がいい人の

体を動かす習慣 休める習慣

未読
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体を動かす習慣 休める習慣
出版社
ディスカヴァー・トゥエンティワン

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出版日
2022年07月25日
評点
総合
3.5
明瞭性
3.5
革新性
3.5
応用性
3.5
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おすすめポイント

なんだか体の調子がよくない。でも、新たな食事法や運動を試してみるのもおっくうだ――。そんな人には、東洋医学をベースに、調子のいい体をつくるための過ごし方を提案してくれる本書をおすすめしたい。

東洋医学では何事もバランスを重視し、季節ごとに「動かす」と「休める」のバランスを変化させると健康によいと考えるそうだ。本書ではその考え方に基づき、「動かす」「休める」のバランスを軸にして、季節ごと、月ごと、週ごとのおすすめの過ごし方が紹介されている。

たとえば9月1週目の「動かす習慣」は「ねじりストレッチで呼吸器を整える」、「休める習慣」は「梨とぶどうで体のうるおいをアップする」だ。そのほかの週にも「音楽で仕事や家事をリズミカルにこなす」「アウトプットや整理整頓で達成感を得る」「肝(かん)を整えるレバーを食べる」「昆布出汁でお腹をやさしくいたわる」など、無理なく取り入れられそうな「習慣」が並ぶ。

それぞれの習慣には、それをおすすめする根拠が東洋医学に基づいて丁寧に解説されている。東洋医学に関心のある方はもちろん、初めて東洋医学に触れる方でも楽しく読めるだろう。体の不調を意識しつつも改善に踏み出せない忙しい現代人に、ぜひ手に取ってほしい一冊である。

ライター画像
菅谷真帆子

著者

鈴木知世(すずき ちせ)
仁愛中国鍼灸院院長。鍼灸師・東洋医学研究家。身体が蘇るリライブシャツ「RELIVE」(株式会社身体機能研究所)顧問。
東京都生まれ。学習院大学卒業後、第一勧業銀行(現、みずほ銀行)に入行。頸部のケガをきっかけに医療に興味を持ち、米国の邦人向けクリニック勤務、医療財団法人の事務局長も兼任。2003年、西洋医学と東洋医学の長所を融合した、中西結合医療の総合病院(中国広東省/広州中医薬大学付属医院)で邦人部門プロデューサー、及び通訳に。日本でも中西結合医療が必要という信念のもと、鍼灸師の資格取得(呉竹鍼灸柔整専門学校卒)。神奈川県横浜市内の内科・泌尿器科医院で鍼灸治療部門を立ち上げる。2014年、同県大和市内にある仁愛中国鍼灸院前院長と信念を共有し、二代目院長となる。ゴルフ・気象関連サイトにて、四季養生法などを監修。医療・スポーツ・健康増進と幅広い分野に貢献している。著書に、中国・台湾・韓国でも翻訳出版された『女性の不調をなくす 東洋医学式カラダとココロの整え方』(河出書房新社)、『100歳で元気!をめざす 東洋医学式カラダとココロの養生術』(すばる舎)がある。

本書の要点

  • 要点
    1
    東洋医学では、何事もバランスを重視する。季節、月、時間などによってちょうどよいバランスは変わるため、「動かす習慣」と「休める習慣」も季節ごとに変化させる必要がある。たとえば9月は「動かす40%、休める60%」のバランスを意識し、ゆったり過ごすのがおすすめだ。
  • 要点
    2
    春は自己治癒力を高めること、夏はメンタルを整えること、秋は免疫力を上げること、冬は生命力をたくわえることをテーマにしよう。
  • 要点
    3
    夏は体の調子が最もよい季節だ。この時期にじっとしているとストレスが溜まり、メンタルの不調を引き起こすことがある。動いて力を発散し、気持ちよく眠ることを心がけたい。

要約

東洋医学の基本的な考え方

「動かす習慣」と「休める習慣」のバランスをとる

東洋医学では「中庸」という言葉を使い、何事もバランスを重視する。本書では体を「動かす」と「休める」のバランスに焦点を当てて、東洋医学の観点から、季節ごと、月ごと、週ごとの過ごし方を提案する。

本書における「体を動かす習慣」とは、体を動かしやすくしたり、日々の活動を元気にこなしたりするための食事やツボ押し、過ごし方のコツを指す。一方「休める習慣」とは、心を落ち着けたり、体のトラブルを鎮めたりする食事やツボ押し、過ごし方のコツだ。要約では、季節ごとと月ごとのおすすめの過ごし方を紹介する。

春:自己治癒力を高める

春の過ごし方
brightstars/gettyimages

春は一年の養生の中で最も大事な季節だ。新陳代謝が高まり、死んでいく細胞よりも新しく生まれる細胞のほうが多くなるため、若返りのチャンスである。春に体を整えることが、1年中調子のいい体をつくるための土台になる。

春は「肝(かん)」の季節だ。肝とは、気と血の流れを調整し、血液を貯蔵して全身の血液量を調整する臓腑である。新陳代謝が上がり、活動量も増える春には、肝の負担が大きくなる。

肝の機能が滞って血が不足すると、筋肉も栄養不足に陥る。その結果、運動機能が低下したり、手足が痺れたりしやすい。こうした症状を防ぐには、食べ物や飲み物からエネルギーを補給しつつ、気をめぐらせることが重要である。

春は「ゆるっと動かす・しっかり休める」がポイントだ。運動をしたいなら、いきなり激しく動くのではなく、体を大きくゆっくり動かそう。まだやる気が出ないなら、無理せずに休んでいてもよい。

2月:動かす40%、休める60%

2月は少しずつ日照時間が伸びるタイミングであるため、冬に比べて体を動かすことに意識を向けたい。この時期に重要なのは、太陽の光を意識的に浴びて新陳代謝を上げ、体を目覚めさせることだ。「動かす習慣」として、早起きして10分間、朝日を浴びるのもいいだろう。新陳代謝が上がるタイミングだからこそ、水分不足にならないよう、一日2リットル以上の水分を摂ることも意識したい。

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要約公開日 2022.09.06
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