「めんどくさい」が消える脳の使い方

未読
「めんどくさい」が消える脳の使い方
「めんどくさい」が消える脳の使い方
未読
「めんどくさい」が消える脳の使い方
出版社
ディスカヴァー・トゥエンティワン

出版社ページへ

定価
1,650円(税込)
出版日
2022年06月25日
評点
総合
3.7
明瞭性
4.0
革新性
3.5
応用性
3.5
要約全文を読むには会員登録ログインが必要です
ログイン
本の購入はこちら
書籍情報を見る
本の購入はこちら
おすすめポイント

感情は自分の中に閉じ込めず、口にしたほうが、スッキリする。しかし例外はある。そのひとつが「めんどくさい」だ。「めんどくさい」と口にしても、まったくスッキリもしないし、代わりに誰かがやってくれるわけでもない。挙句、ズボラでナマケモノな自分を否定して落ち込んでしまいもするが、それでもなおやる気はちっとも出てこない。

そんなふうに「めんどくさがり」な自分が嫌になってしまった人におすすめなのが、本書『「めんどくさい」が消える脳の使い方』である。本書の著者は、作業を簡単にできるようにする専門家、作業療法士だ。著者によれば、めんどくさいが生じる場面には、脳に通じない命令が隠れている。いくら「こうしたい」と命じたところで、それが脳にとってわかりづらい指令だったら、体は動かず、めんどくさいが募っていく。健康も人間関係の悩みも、『脳に通じる命令』さえできれば、うまくやれるようになる。特に、要約でも紹介する7つのコツは、著者が企業の研修やクリニックの外来で伝えてきた中でも「本当だ、めんどくさくなくなる」と言ってもらえる代表的なコツなのだという。

夕食の片付け、仕事でのリアルの打ち合わせ、話が通じない人との会話。日常のあらゆる「めんどくさい」を消すことができたら、どれだけスッキリするだろうか。本書の『脳に通じる命令』を実践することができたら、めんどくさいを手放して、豊かな日々を送れるようになることだろう。

ライター画像
Keisuke Yasuda

著者

菅原洋平(すがわら ようへい)
作業療法士。ユークロニア株式会社代表。アクティブスリープ指導士養成講座主宰。1978年、青森県生まれ。国際医療福祉大学を卒業後、作業療法士の免許を取得。国立病院機構にて脳のリハビリテーションに従事したのち、現在は、ビジネスパーソンのメンタルケアを専門に行うベスリクリニック(東京都千代田区)で、薬に頼らない睡眠外来を担当するかたわら、生体リズムや脳の仕組みを活用した企業研修を全国で行う。2020年からはすべての活動をオンラインで行い、リモートワークにおける生産性向上の研修にも取り組んでおり、その活動は、テレビや雑誌などでも注目を集める。主な著書に、13万部を超えるベストセラー『あなたの人生を変える睡眠の法則』(自由国民社)、12万部突破の『すぐやる! 行動力を高める科学的な方法』(文響社)など多数。

本書の要点

  • 要点
    1
    脳に通じる命令を習得して「めんどくさい」を消すため「自分は変えられる」という意思をもとう。
  • 要点
    2
    「めんどくさい」が消える7つのコツを使えば、練習いらずでいきなりテキパキ動き出し、すんなり行動を変えられる。
  • 要点
    3
    仕事、家事、健康、人間関係。どの作業も脳と体の仕組みがわかると「めんどくさい」を消すことができる。
  • 要点
    4
    脳は内臓のひとつで、自分ではない。罪悪感による「めんどくさい」の沼から抜け出すために、神経をつなぎ換え、目の前の事実を口に出すようにしよう。

要約

めんどくさいの正体とは

『脳に通じる命令』でめんどくさいをなくす

あなたは、めんどくさいことに対峙するために、どんな戦略をとるだろうか。作業療法士である著者の仕事は、あらゆる作業をうまくやるための戦略を立てることだ。

身体機能が低下して呼吸が困難になったなら、呼吸筋と肋骨の状態を改善し、脳の呼吸中枢に伝達される情報を変え、呼吸を深くする。同様に、キッチンの魚焼きグリルを洗っていないことに気づいて「めんどくさい」と感じたら、その気持ちを消してグリルを洗えるようにする。あらゆる作業は、脳と体をうまく使う戦略が立てられれば改善できる。

「めんどくさい」を消す戦略として、『脳に通じる命令』を習得しよう。人前でスピーチをするときに「リラックスしよう」と言い聞かせても、脳は体にどんな命令を出したらいいかわからない。一方、「前に見学に来た小学生に説明したときのように話そう」と言い聞かせれば、やったことがある行動と同じようにやればいいということになる。こちらのほうが、脳に通じやすい命令だ。『脳に通じる命令』で「めんどくさい」を消して、思い通りの1日を送れるようになろう。

まず「自分は変えられる」と決心する
jacoblund/gettyimages

「根っからのめんどくさがりだから、自分は変えられない」と言う人もいる。「根っからの」を突き詰めて考えると、遺伝子情報ということになるだろう。遺伝子研究の分野では、遺伝子は化学物質の連鎖にすぎず、パソコンのハードウェアにあたると考えられている。遺伝子の支配が及ぶのはハードウェアまでで、ソフトウェアは自由に創造できる。人生でいうならば、遺伝子の影響は経験や学習の蓄積までで、そこから自由に自分を創造することができるということだ。

とはいえ、いくら科学的に脳の構造を変えられることがわかっても、「休日はごろごろする」という文化を築いてきた人が、科学的根拠だけで行動を変えられるわけではない。

もっと見る
この続きを見るには...
残り3904/4693文字
会員登録(7日間無料)

3,400冊以上の要約が楽しめる

要約公開日 2022.09.14
Copyright © 2024 Flier Inc. All rights reserved.
一緒に読まれている要約
体を動かす習慣 休める習慣
体を動かす習慣 休める習慣
鈴木知世
未読
ほっこり
ほっこり
伊藤裕
未読
ものの見方が変わる 座右の寓話
ものの見方が変わる 座右の寓話
戸田智弘
未読
リセットの習慣
リセットの習慣
小林弘幸
未読
脳の名医が教える すごい自己肯定感
脳の名医が教える すごい自己肯定感
加藤俊徳
未読
人間関係を半分降りる
人間関係を半分降りる
鶴見済
未読
「人的ネットワーク」づくりの教科書
「人的ネットワーク」づくりの教科書
グロービス経営大学院田久保善彦(監修・執筆)
未読
「頑張る」をやめてみる
「頑張る」をやめてみる
根本裕幸
未読
法人導入をお考えのお客様