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リスキリング【実践編】の表紙

新しいスキルで自分の未来を創る

リスキリング【実践編】


本書の要点

  • リスキリングとは、「新しいことを学び、新しいスキルを身につけ実践し、そして新しい業務や職業に就くこと」である。あくまで企業が主体となって、人材に成長機会を与える取り組みである。

  • 著者は、リスキリングで持つべき7つのマインドセットと、学習の成果を出しやすくする10の構成要素を紹介している。

  • AIの台頭で、人間に求められるものは「正解思考」から「予測思考」へと変化している。

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リスキリングの「誤解」

「リスキリング=学び直し」ではない

リスキリングとは、「新しいことを学び、新しいスキルを身につけ実践し、そして新しい業務や職業に就くこと」である。日本では個人が主体となる「学び直し」や「生涯学習」と混同されることがある。だが、欧米では「組織が実施責任を持ち、従業員の職業能力を再開発する」ものとして定着している。その背景には、技術的失業を防ぐという目的がある。

日本でリスキリングを浸透させるには、次の3つのテーマが重要となる。それは、「経営レベルでの新たな事業戦略の方向性の明示」「AIなどのデジタル分野の自動化技術を含む成長分野への理解」「貧困・失業といった社会課題解決分野への理解や経験」である。経営陣が自社の事業戦略の方向性を明らかにしてはじめて、従業員がどんなリスキリングに取り組むべきかが見えてくる。経営陣が最新のデジタル技術を理解する必要がある。さらには、失業や貧困という問題にどれだけリアリティを持って向き合い、本気で対処しようと思えるかという意志が問われていく。

リスキリングすると社員が辞める?

emma/gettyimages

リスキリングという言葉が急速に広がったがゆえに、いくつもの誤解が生まれ、リスキリングの失敗に結びついてしまっている。その1つが「リスキリングは転職のために行うもの」という言説だ。特に中堅・中小企業の経営層は、リスキリングをすると従業員が転職してしまうと思い、拒絶反応につながっている。

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要約公開日 2023.10.12
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