「嫌いな人」のトリセツ

人付き合いがラクになる37の習慣
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人付き合いがラクになる37の習慣
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「嫌いな人」のトリセツ
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出版社
総合法令出版

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出版日
2023年07月25日
評点
総合
3.2
明瞭性
3.0
革新性
3.0
応用性
3.5
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おすすめポイント

アドラーは「人間の悩みはすべて、対人関係の悩みである」と言った。家族、友人、職場の同僚……多くの人との関係なしでは社会生活がままならないのだから、すべての悩みは人間関係が原因というのも納得だ。

もし、そんな大切な人間関係の中に、「苦手な人」が含まれているとしたらどうだろう。イライラが止まらないばかりか、不安や恐れを感じたり、自分のことが嫌になってしまったりするかもしれない。

本書の著者は、心理コンサルタントとして活躍する林恭弘氏だ。心理カウンセラーとしての経験を活かして「日常生活に実践的ですぐに使える心理学」を発信している。

本書では、身近にいる苦手な人との付き合い方を捉え直し、人付き合いをもっとラクなものにするための37の習慣が紹介されている。苦手な人とは、対峙するよりも、そそくさと逃げてしまいたくなるものだろう。しかし、逃げてばかりでは人間関係が広がらないし、いつまでも今の自分のままだ。ストレスが肥大化して、いつか爆発してしまうかもしれない。その一方で、苦手な人との関係が改善できるなら、ストレスは減り、人生がより豊かなものになるだろう。

あなた自身が変われば、人間関係は変わり、人生の景色も一変する。本書を読めば、苦手な人がいつしか、自分の人生に欠かせない存在になるかもしれない。

著者

林恭弘(はやし やすひろ)
ビジネス心理コンサルティング株式会社代表取締役。日本ビジネス心理学会参与。心理コンサルタント。日本メンタルヘルス協会特別講師。
幼児教育から企業を対象とする人事・教育コンサルタントの分野まで講演・研修会、セミナー、著作などにて幅広く活動。
「活力ある社会とやさしい家庭を創造する」をテーマに、日常生活に実践的ですぐに使える心理学を紹介する。
著書に『「落ち込みグセ」をなおす練習』『自分の気持ちを伝えるコツ50』『誰といても疲れない自分になる本』『世界一やさしい人間関係の教科書』(いずれも総合法令出版)などがある。

本書の要点

  • 要点
    1
    相手にイライラ・ムカムカするときは「私は正しい。間違っているあなたは異質だから、間違いを正す」ではなく「違いを埋めるよう、働きかける」という考え方にシフトすると、イライラをコントロールしやすくなる。
  • 要点
    2
    まわりの目を気にして“いい人”を演じようとすると、結局は自分自身を傷つけることになる。他人からの評価ばかり気にするのはやめて、自分のしたいことをしよう。
  • 要点
    3
    人間関係における「疑心暗鬼」は、相手とのコミュニケーション不足から生まれる。疑心暗鬼を募らせる前に、思い切って声をかけるべきだ。

要約

「苦手な人」に対する2種類の感情

「イライラする」と「怖い」

私たちの人生において、苦手な人は必ず現れる。それでも、苦手な人たちともうまく付き合っていかなければならないものだ。

苦手な人に対する感情は、大きく2つに分けられる。1つは「イライラする」「ムカつく」。もう1つは「怖い」「委縮してしまう」だ。

イライラの背景には「ペースが合わない」「価値観・常識が違う」「成熟度が違う」などがある。つまり、自分より弱い人に対しては、イライラすることが多い。

一方で「怖い」は、恐怖や不安、プレッシャーから生じる感情だ。自分よりも地位が高く、強い相手には「怖い」「委縮してしまう」という負の感情を抱きがちである。

ペースが合わない同僚

ここでは、ペースの違いにより「イライラ」を感じさせる事例を見てみよう。

職場改善会議に出席している吉村さんは、会議に関係のない話題ばかり持ち出し、会議参加者の集中力を削いでしまう「読めないクン」にイライラしている。この会議の趣旨が「違う部署の代表が集い、さまざまな視点からのアイデアを交換する」だからか、「読めないクン」がもはや若手とは言えない年齢だからか、誰も彼を叱れないのだ。

ペースが合わない「読めないクン」に、吉村さんは大いにストレスを感じている。

超・体育会系の上司
andreswd/gettyimages

次は、プレッシャーの対象として「怖い」相手と直面している事例だ。

武地さんはまったく別の業界から、ヘッドハンティングされて転職した。ところがそこには、驚くような世界が広がっていた。

朝礼では、大声で「おはようございます!」「いつもお世話になります!」「ありがとうございます!」と叫び続けなければならない。その間、課長は部下たちを「声が小さい!」「気持ちが入っていない!」などと叱咤激励している。歓迎会では「気合を入れて飲め!」と迫られるし、営業同行では、課長が場違いなセールストークを並び立てて空気を凍らせている。

課長の超・体育会系の指導が続き、武地さんは精神的に疲れてしまった。緊張状態が続き、毎朝の出社を憂うつに感じている。

イライラする相手への対処法

イライラの原因を知る

あなたが日常生活でイライラするとき、たいていは「ペースが合わない」「価値観・常識が違う」「成熟度が違う」の要素を含んでいるはずだ。たとえば、待ち合わせのたびに遅れてくる友達にイライラするのは、「友達といえども、約束は必ず守るべき」というあなたの常識とは違っているからだろう。

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要約公開日 2024.01.07
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