このプリン、いま食べるか? ガマンするか?

一生役立つ時間の法則
未読
このプリン、いま食べるか? ガマンするか?
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一生役立つ時間の法則
未読
このプリン、いま食べるか? ガマンするか?
出版社
出版日
2024年04月19日
評点
総合
3.8
明瞭性
4.0
革新性
3.5
応用性
4.0
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おすすめポイント

年齢を重ねるにつれ、一年があまりにも速く過ぎ去っていくことに驚かされる。こうしてただぼんやりと日常生活を送っているうちにさらに年齢を重ね、過ぎた日々を恋しく思うことになるのだろうか……。本書は漠然とそんな思いを抱えている読者をドキッとさせる一冊だ。

著者の柿内尚文氏は書籍編集・コンテンツマーケティングのプロフェッショナルとして知られ、手がけた書籍のうち、10万部を超えるベストセラーは55冊以上に及ぶ。著書『パン屋ではおにぎりを売れ』で思考法を、『バナナの魅力を100文字で伝えてください』で伝え方を学んだという人も多いだろう。

3作目となる本書のテーマは「時間の法則」。人生のあらゆる時間は「幸福の時間」「投資の時間」「役割の時間」「浪費の時間」の4つに分けられるとしたうえで、「幸福の時間」を増やすとともに、「今ここ」にある時間の価値を上げるための考え方やノウハウを示している。

タイトルにある「このプリン、いま食べるか? ガマンするか?」は、「いま食べる」→「幸福の時間」を優先する、「(ダイエット成功のために)ガマンする」→「投資の時間」を優先する、の考え方をキャッチーに表現したものだ。一見、「投資の時間」を優先するのが「正解」だと思いそうだが、場合によっては自分に「幸福の時間」を与えたほうがいいこともあるという。

本書は、何気なく過ごしていた時間の大切さを再認識し、これからの人生を考えるきっかけをくれるだろう。もっと幸せで満ち足りた人生を送りたいと願うすべての人に読んでほしい。

著者

柿内尚文(かきうち たかふみ)
編集者、コンテンツマーケター
1968年生まれ。東京都出身。聖光学院高等学校、慶應義塾大学文学部卒業。読売広告社を経て出版業界に転職。現在、株式会社アスコム常務取締役。
長年、雑誌と書籍の編集に携わり、これまで企画した本やムックの累計発行部数は1300万部以上、10万部を超えるベストセラーは55冊以上に及ぶ。現在は本の編集だけでなく、編集という手法を活用した企業のマーケティングや事業構築、商品開発のサポート、セミナーや講演など多岐にわたり活動。著書『パン屋ではおにぎりを売れ』『バナナの魅力を100文字で伝えてください』(共にかんき出版)はベストセラーに。
趣味はサッカー観戦。

本書の要点

  • 要点
    1
    すべての時間は「幸福の時間」「投資の時間」「役割の時間」「浪費の時間」の4つに分けられる。
  • 要点
    2
    人生で一番大切にすべきは「幸福の時間」を増やすことだ。工夫すれば、「やらなければいけないこと」に費やす時間を「幸福の時間」に変換することもできる。
  • 要点
    3
    時間を自分のものにするには、「自分ベース化」「プロローグ化」「エピローグ化」「『強観察力』を身につける」の4つの技術が有効だ。

要約

あなたの人生を構成する「4つの時間」

あらゆる時間を「幸福の時間」にする

すべての時間は「幸福の時間」「投資の時間」「役割の時間」「浪費の時間」の4つに分けられる。

幸福の時間は、やりたいこと、喜びを得られることをして幸せを感じる時間。

投資の時間は、目的のために努力している時間。

役割の時間は、やらなければいけないことをしている時間。

浪費の時間は、無意識に過ごしてしまうムダだと感じる時間だ。

顔を洗う、口をゆすぐ、家族と会話をする……仕事のある日の朝の時間を4つの時間に仕分けてみると、どうなるだろう?

特定の行為にかける時間を4つの時間のうちどれにしたいかは、自分次第で変えられる。たとえば「顔を洗う」時間は、多くの人にとっては、目を覚ます、顔を清潔にするといった「役割の時間」だ。でももし、洗面台に香りのいい石鹸やアロマオイルを数種類用意し、その日の気分で使い分けてみるとしたら、「幸福の時間」に変換できるだろう。

このように、時間への意識を変えることを著者は「時間磨き」と呼ぶ。日常のさまざまな時間を磨き、そこに喜びや幸せを感じていけば、パーフェクトな1日を実現できるはずだ。

「時間のポートフォリオ」で理想の1日を叶える
飛鳥新社提供

自分の時間がどう構成されているかを知るためには、4つの時間をどう配分しているかを示す「時間のポートフォリオ」をつくるとよい。「時間のポートフォリオ」を円グラフにすると、時間の過ごし方が「見える化」し、理想と現実のギャップが明らかになる。

現状を把握したら、理想の「時間のポートフォリオ」も書いてみよう。理想の時間配分がわかれば、あとは意識と行動を変え、現実とのギャップを埋めていくだけだ。

「このプリン、いま食べるか? ガマンするか?」と迷ったら

4つの時間を意識すると、時間の選び方が変わる。

ある男性が、ふと入った喫茶店で「昔ながらのプリン」というメニューを見つけたとしよう。彼は硬いプリンが好きだ。最近のプリンはとろとろ系が多いが、このプリンは好みに近く、そそられる。ちょうど小腹がすいており、プリンを食べたら幸せに違いない。

一方で、彼は3日前からダイエットを始めたばかりだ。今回は絶対成功させたいから、ここはガマンしたほうがいいだろう。

さてこのシチュエーション、あなたならどちらを選ぶだろう?

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要約公開日 2024.05.27
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