お金持ち入門

資産1億円を築く教科書
未読
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お金持ち入門
出版社
実業之日本社

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出版日
2015年07月10日
評点
総合
3.2
明瞭性
3.5
革新性
3.0
応用性
3.0
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おすすめポイント

格差社会の到来、低収入の若者の増加など、お金にまつわる暗い話題は多い。低収入な人は生涯貧しく、「資産」を持つことができないのだろうか?

その答えは「NO」である。もちろん、同じペースで貯蓄するなら収入が少ない人よりも、多い人の方が貯蓄額は高くなる。しかし、重要なのは、収入の多い少ないにかかわらず、毎月必ず自分の収入の一定額を貯めていくことだという。本書が最初に教えてくれるのは、この真実であり、収入が少なくても、この方法で資産づくりは始められると断言する。逆に、いくら収入が多くても使いすぎる人は資産ができない。

しかし、ただ貯めるだけでは「お金持ち」にはなれない。毎月の収入をベースに少しずつ貯金を作り、それを「資産」に変えることで、お金を増やすことができる。これが「投資」である。

「投資」と聞くと、なじみのない人には失敗したときのリスクばかりが気になり、敬遠されしがちである。もちろん、投資は必要な貯蓄からあふれたお金で行うべきである。

そして投資する対象は「自分にちかいもの」から始めると良い。興味のある分野、好きな商品や、お気に入りのサービスを展開する企業に投資するのである。そう思うと、投資はそれほど難解なものではなさそうだ。なにより、好きなものや興味のあることは、理解しやすく、予測をたてるのも楽しい時間になるだろう。

もちろん、投資する商品に対する勉強は重要である。投資で勝ち負けを決めるのは、手元にあるお金の総額ではなく、自分自身に対する「投資=勉強」なのである。

ライター画像
原ユキミ

著者

土井 英司 (どい えいじ)
エリエス・ブック・コンサルティング代表。日本で一番お金の本を読み、プロデュ―スし、投資を実践する。「アマゾンのカリスマバイヤー」として多くのベストセラーを生む。2004年に独立後は数多くの著者のブランディング、プロデュースを手掛け、『年収200万円からの貯蓄生活宣言』『投資信託選びでいちばん知りたいこと』などお金の本でのヒットも多い。「フレキシブルに、アグレッシブに」の思考法で、株式で数千万円、不動産で数億円を投資する実践家でもある。

本書の要点

  • 要点
    1
    「資産」とはお金を生み出すもので、「負債」とはお金を消費するものである。「負債」には一見「資産」と勘違いするものもあるので注意が必要だ。
  • 要点
    2
    資産には「ビジネス」「不動産」「紙の資産」「コモディティ」があり、その中から「自分が理解できて、興味を持てる資産」を持つ。
  • 要点
    3
    投資に先がけて貯金をするにあたって家計を見直し、「消費70%、浪費5%、投資25%」の比率を保つのがコツである。
  • 要点
    4
    投資で勝ち負けを決めるのは、手元にあるお金の総額ではなく、自分自身に対する投資である。

要約

お金持ちになるための第一歩

資産とは何か?
vinnstock/istock/Thinkstock

お金持ちになりたいなら、まず元手となるお金を貯めなければならない。そして貯めたお金を価値ある「何か」に変える必要がある。この何かのことを「資産」という。

『金持ち父さん貧乏父さん』の著者であるロバート・キヨサキ氏は、「ポケットにお金を入れてくれるものが資産で、ポケットからお金を奪っていくものが負債」と定義する。例えば、クルマは仕事で必要性がない限り「負債」である。このように「負債」には一見、資産にみえるものもあるので、注意が必要である。

キヨサキ氏は資産として「ビジネス」「不動産」「紙の資産」「コモディティ」の4つを挙げている。「ビジネス」は会社をオーナーとして所有すること。株式の所有は会社を部分的に所有することである。「不動産」は人が生活する上で必需品の衣食住の中でも唯一、その価値を保存することができる貴重なものである。「紙の資産」は株式、債券などの有価証券をさす。「コモディティ」は原油、貴金属、小麦、アルミ等の商品先物取引所で扱われる商品のことである。

4つの資産の中で「どれを持つべきなのか」は難しい問題である。時代やそれぞれの状況により答えは異なるが、ひとつ言えることは「自分が理解できて、興味を持てる資産」を持つべきである、ということだ。成功する人は、自分がよく知らないものには、投資しないものである。

まずは元手を貯める

お金持ちになるために、まず300万円を貯めることを推奨する。この目標を達成するには節約するだけではなく、積極的に貯める方法が必要である。

毎月の貯金の目安はボーナスを除き、月収ベースで収入の6分の1を当面の目標とするのが適当である。月収30万円なら毎月5万円が貯金額である。月収の6分の1を貯金に回せば3年で6ヶ月分に達し、これを基礎的な貯金として確保する。この「基礎的な貯金」以上にあふれたお金を投資に回すのである。虎の子のお金を投資に回し、一喜一憂するのはとても愚かなことである。

お金とのつき合い方

お金とのつき合いは大きく分けて「使う」「貯める」「増やす」の3つがある。この3つそれぞれに「口座」を用意する。生活費と預貯金用、投資用の口座を別々にすることで、それぞれのお金の増減を「見える化」することが可能となり、管理が容易となる。

「消費、浪費、投資」の3つでお金の使い方を見ることを「3つのモノサシ」という。3つの理想的な比率は「消費70%、浪費5%、投資25%」である。「投資」の中には貯金も含まれている。「投資」は60%を貯金に割り当て、40%を「本を買う、習い事をする」といった自己投資に回すことも忘れてはならない。

貯蓄に成功している家計はムダもしっかりと予算に反映させている。あらかじめ浪費には予算を振り分けて、家計全体に影響がないようにするのが貯金のコツである。「投資」と「浪費」の計30%の割合を維持し、「消費」の70%を安定させることが「貯める」という目標達成のカギとなる。

さらに、日々のお金の動きを把握するために「家計簿」をつけるのがお勧めである。「お金のノートに記入する」くらいのざっくりとした記録で構わないので、最低でも3か月以上、長く続けることが重要である。日々「お金をどう使っているか」を意識し、数字だけでなく、思ったことや気持ちも書きとめておくと役立つだろう。

株式投資

はじめての株式投資
seewhatmitchsee/iStock/Thinkstock

株式投資の初心者は自分に知識がないことを弱点だと思いがちである。専門知識はあるにこしたことはないが、ファンドマネージャーのような専門家でも相場を正確に見通すのは不可能な世界である。

しかし長い目で見ると株価の動きにはシンプルな法則が存在する。

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要約公開日 2016.11.11
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