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読者が選ぶビジネス書グランプリ2024授賞式レポート!
総合グランプリに輝いたのは……?

読者が選ぶビジネス書グランプリ2024授賞式レポート!

2024年2月13日、「読者が選ぶビジネス書グランプリ2024」の授賞式が開催されました。 「読者=ビジネスパーソン」が価値ある書籍を評価する本グランプリは今年9回目の開催です。

注目の結果発表、授賞式、そして受賞作品の著者や編集者からのメッセージ。その模様をダイジェストでお届けします!

総合グランプリ&部門賞&特別賞の結果詳細はこちらから。

事務局長のオープニングスピーチ

授賞式は、フライヤー執行役員で、読者が選ぶビジネス書グランプリ事務局長を務める井手琢人のスピーチでスタート。司会はアナウンサーの竹内夕己美さんです。

フライヤーの井手琢人
井手:

読者が選ぶビジネス書グランプリの開催は今回で9回目になります。

ビジネス書グランプリの受賞作はその一年を映し出しています。時代を象徴する名著が毎年刊行されていることに、我々フライヤーもうれしく思っております。

全国の書店さん、取次さんの多大なご協力をいただき、このグランプリの受賞作は全国の書店でフェア展開されます。今回もみなさまのご協力をいただきまして、書店フェアは過去最大の約1,500店舗がご参加くださっております。

メディアのみなさまにもたくさんお集まりいただき、毎年多くの媒体で取り上げていただいております。この場をお借りしまして感謝を申し上げます。

いよいよ結果発表!

いよいよ投票結果発表へ。

フライヤー代表取締役CEO大賀康史より、各部門賞、総合グランプリ受賞の著者や編集担当者にトロフィーの授与を行いました。

政治・経済部門賞

著者の泉房穂さん
社会の変え方
社会の変え方
泉房穂
ライツ社
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社会の変え方
社会の変え方
著者
泉房穂
出版社
ライツ社
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ふるさとの街、明石をやさしい街にしたいという思いで50年間生きてきました。その集大成として、また明石市長としての12年間の卒業論文のつもりで本書を執筆しました。

私の“子どもファースト”のまちづくり政策は決して奇をてらったものではありません。当たり前のことを当たり前にやったというただそれだけです。市長が街をつくったのではなく、明石の市民と一緒に明石の街を作り替えた。そんな12年間だと振り返っています。

マネジメント部門賞

著者の山本渉さん
任せるコツ
任せるコツ
山本渉
すばる舎
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任せるコツ
任せるコツ
著者
山本渉
出版社
すばる舎
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会社員として働く中で、自分自身もそうですし、周囲に「任せること」の悩みを抱えている人が多かったことがきっかけで、本書を執筆しました。

誰かに仕事を任せる際に大切なのは、相手の幸せや成長を意識することだと考えます。相手のことを思いやり、真摯に仕事を任せるためのノウハウを一冊にまとめました。

イノベーション部門賞

著者の林要さん
温かいテクノロジー
温かいテクノロジー
林要
ライツ社
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温かいテクノロジー
温かいテクノロジー
著者
林要
出版社
ライツ社
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「デジタルデトックス」という言葉があるように、デジタルはとかく悪者になりがちです。

ただ、弊社が提供する家族型ロボット「LOVOT(らぼっと)」のように、デジタルは人を癒やすことも、愛でる機会を提供することもできる。人の代わりに働くだけでなく、人を幸せにすることもできるのです。一人でも多くの人にそれを伝えたいと考えて、本書を執筆しました。

自己啓発部門賞

著者の八木仁平さん
世界一やさしい「才能」の見つけ方
世界一やさしい「才能」の見つけ方
八木仁平
KADOKAWA
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世界一やさしい「才能」の見つけ方
世界一やさしい「才能」の見つけ方
著者
八木仁平
出版社
KADOKAWA
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SNSの発展により、自分と他人を比較しやすい時代になっています。そんな時代にあって、人々の目を「誰かと自分の比較」から「自分の持っている才能」へ向けさせたいという思いで執筆しました。

自分の才能が見つかると、他者との比較に苦しむことがなくなり、自由に生きられます。私自身、自分の才能に注力することで、人生がよりよいものになりました。

ビジネス実務部門賞

著者の安達裕哉さん
頭のいい人が話す前に考えていること
頭のいい人が話す前に考えていること
安達裕哉
ダイヤモンド社
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頭のいい人が話す前に考えていること
頭のいい人が話す前に考えていること
著者
安達裕哉
出版社
ダイヤモンド社
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「人の話をよく聞いて、その内容をもとに、その人のためになることを言いましょう」。これが本書の主旨です。仕事において「頼りになる人」「できる人」と思われたいなら、人の話をきちんと聞くことから始めるのが一番だと思います。

自分が話したいことを話しているうちはなかなか信頼してもらえないもの。相手の話をきちんと聞き、相手が聞きたいことを話してあげるよう意識したいものですね。

<特別賞>ロングセラー賞

担当編集者の畑下裕貴さん
DIE WITH ZERO
DIE WITH ZERO
ビル・パーキンス,児島修(訳)
ダイヤモンド社
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DIE WITH ZERO
DIE WITH ZERO
著者
ビル・パーキンス児島修(訳)
出版社
ダイヤモンド社
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刊行後、「人生が変わった」「もっと早く読みたかった」という声を多数いただきました。経営者や芸能人など、著名な方が勧めてくださることも多く、反響の大きさを実感しています。

年代問わず読んでもらいたい本ではありますが、今後のお金の使い方が変わる本ですから、できるだけ若いうちに手に取っていただけたらと思います。

<特別賞>グロービス経営大学院賞

冒険の書
冒険の書
孫泰蔵,あけたらしろめ(挿絵)
日経BP
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冒険の書
冒険の書
著者
孫泰蔵あけたらしろめ(挿絵)
出版社
日経BP
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オンラインでご登壇の著者、孫泰蔵さんより

これからの時代、AIやロボットなどといった新しい技術があらゆる分野に大きな変化をもたらすでしょう。そんな時代において、未来をつくっていく子どもたちや若い世代に向けて「これからの生き方」についてメッセージを贈りたいという思いを込め、何度も書き直しながらまとめた一冊です。

つらいことがあるなら、もっと気楽に、目線を上げて周囲を見てみてほしい。そうすれば、もっと自分に合う世界もあると思うよ、と伝えたいです。

担当編集者の中川ヒロミさんより
担当編集者の中川ヒロミさん

もともと孫さんがクローズドな場で書かれていたものを拝見し、ぜひ出版したいとお願いをしました。2回ほど書き直され、晴れて現在のかたちに仕上がりました。

総合グランプリ/リベラルアーツ部門賞 ダブル受賞

著者の田内学さん
きみのお金は誰のため
きみのお金は誰のため
田内学
東洋経済新報社
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きみのお金は誰のため
きみのお金は誰のため
著者
田内学
出版社
東洋経済新報社
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「まわりの人に勧めたい」という声だけでなく、「子どもたち/生徒に読ませたい」という親世代・学校の先生からの声も多く、そうした声が受賞につながったのかなとうれしい気持ちです。

本書を通して、自分たち一人ひとりが社会をつくっていて、未来は自分たちの手で変えていけるのだというメッセージを伝えたいですね。

今年支持を集めたビジネス書の傾向とは?

フライヤーの大賀康史

フライヤーの大賀より、今年支持を集めたビジネス書の傾向について総括です。

大賀:

「読者が選ぶビジネス書グランプリ」の各賞に輝いた作品の関係者のみなさま、本当におめでとうございます。私から簡単に、今回の受賞作について総括いたします。

2023年は変化の激しい一年でした。ChatGPT Plusなどの生成AIの本格的な台頭によって、人類の優位性と考えられていた知性の領域までが代替される可能性を感じさせられました。その一方で、大谷翔平選手のWBCおよびメジャーリーグでのMVPの獲得や、藤井聡太さんの八冠制覇といった圧倒的な個人の活躍が見られた年でもありました。

3年ほど続いたコロナ禍は、新型コロナウイルス感染症が5類に移行されて、濃厚接触などを気にする機会も減った実感があります。

経済面ではデフレ経済が一段落して、インフレ経済への転換が始まりました。日本では依然低金利であることから、新NISAの導入により、日本でもようやく貯蓄から投資へというお金の流れが本格化しています。

こうした変化を受けて、多くの人は「過去の延長上に未来はないのかもしれない」と想像しています。そして個性が重んじられる時代に変わり、「自分が集団の中で埋もれるように、ただ生きているだけではもの足りない」とも感じています。このような背景を受けた受賞作の傾向から、今回の「ビジネス書グランプリ」のキーワードは「新たな価値観の再定義」としました。

仕事、お金、経済、投資、コミュニケーション、幸せ、生きることの全てに対して、常識と考えられてきた社会全体を主体とする大きな価値観から離れ、個人を主人公とした価値観への再定義を促す本に注目が集まっています。

総合グランプリは『きみのお金は誰のため』でした。お金という誰もが日常的に意識せざるをえないものに対して、客観的にその仕組みをとらえて、私たちが何を大切にして生きていくべきかが自然な形で導かれる作品でした。金融の最前線で長く活躍した田内さんだからこそ伝えられる、リアリティを伴った考え方が印象に残りました。

自己啓発部門賞の『世界一やさしい「才能」の見つけ方』、マネジメント部門賞の『任せるコツ』、ビジネス実務部門賞の『頭のいい人が話す前に考えていること』は、いずれも仕事や私生活で才能や能力を発揮して、自分らしく生きていきたいという願いをかなえる本だと感じました。

政治・経済部門賞に輝いた『社会の変え方』は、多くの人が政治に少しばかりあきらめを感じている中で、一筋の希望や道筋が示された作品でした。そして、日本らしいAIやロボットへの視線を感じられる『温かいテクノロジー』は、今回のイノベーション部門賞らしい一冊ではないでしょうか。

教育や個人の生き方に新たな問いを投げかけたのが、<特別賞>グロービス経営大学院賞に輝いた『冒険の書』でした。「才能や努力によって誰もが出世できる」と考え努力を強いるメリトクラシーを前提と考えてしまう怖さを、深く考えさせられる作品です。

私たちの世代は社会人になるころに、『金持ち父さん貧乏父さん』を読んで、資本主義に生きる人がお金を増やす方法を学びました。参考になるところが多い本ではありましたが、社会の格差が広がる中で富の最大化が目的では、幸福感を感じにくくなりました。そのお金を経験の最大化、つまり幸福のためにいつどのように使うかが語られた『DIEWITH ZERO』がロングセラー賞となったのも、今の時代が反映されています。

今までの知識や経験で築かれた価値観がゆらぐ現代に生きる個人は、自分ならではの答えを出していかなければいけません。今回の受賞作は、自分と向き合う大切な時間を過ごせるものばかりです。刻々と変わる時代をとらえながら、すばらしい本を作られる出版業界の方々に、一人の読者として感謝しております。

今年のフェアも、過去最大規模、全国約1,500の書店で展開される段取りになっています。これからの展開にも最大限、力を尽くしてまいります。

最後になりましたが、今回の「読者が選ぶビジネス書グランプリ2024」にエントリーしてくださった関係者のみなさま、ならびに本賞の運営にお力添えくださったみなさまに、心よりお礼申し上げます。

毎年多くのすばらしい本に巡り合えることに感謝と期待の気持ちを込めまして、今年の総括といたします。ありがとうございました。

結びのご挨拶

グロービス経営大学院の井上陽介さん

グロービス経営大学院 教員/株式会社グロービス マネジング・ディレクターの井上陽介さんより、結びのご挨拶です。

井上さん:

毎年本グランプリは拡大しており、明日からの書店フェアでは過去最大の全国約1,500店舗ということで、ビジネス書への関心が高まっているのを感じています。受賞したビジネス書との出会いで、どれだけ多くの読者の知識がアップデートされてきているのかを考えると、こうして共催という形でグロービス経営大学院もその一役を担えていましたら大変うれしく思います。

先ほどフライヤー社の大賀さんが「新たな価値観の再定義」とおっしゃいましたが、現代はそれだけ時代の変化率が大きい時代であるとも言えるのではないでしょうか。現代は既存のモデルや価値観では太刀打ちできない時代に突入しています。このような時代には、「答えらしき知識を一方的に教えてくれる」書籍でなはく、「問いを立て、個人の価値観や考えを一緒に促してくれる」ような書籍が、多くのビジネスパーソンの拠り所になっているのだと考えます。

また、多様な価値観がますます広がり、コロナ禍を経て企業と個人の在り方も大きく変わる中で、個人に立脚した価値観に沿った働き方やライフスタイルが重要視されるようになりました。

「新たな価値観の再定義」のはじめの一歩は、問いを立てる力です。現代社会に思う疑問や課題感、ご自身のキャリアへの問い、いろいろな場面で湧き上がる問いを大切にしていただきたいと思います。これらは、今ある常識や固定概念に健全な批判的思考を持つことであり、グロービスが開学以来、重要視してきたクリティカル・シンキングの精神にもつながります。

そして、問いに対してすぐに答えを求めずに、自分で考え行動し、先輩/上司の意見を聞いてみたり、仲間と対話したりして、時間をかけながらブラッシュアップすることで「新たな価値観の再定義」が確立されるのではないでしょうか。本グランプリに伴い受賞著者をお招きして開催する特別セミナーでは、参加される皆さまの価値観を再構築する機会となることを期待しています。

最後となりますが、9回目となるこれまでにご支援・ご協力をいただきました皆様に、心よりお礼申し上げます。これからも、「ビジネス書グランプリ」を通じて、多くのビジネスパーソンに価値のある作品を届け、この社会がより良くなるよう努めていければと思います。

最後に

登壇者のみなさま、貴重なお話をお聞かせいただきありがとうございました。

全国1,500の書店と連携して、受賞作品の店頭フェアが順次開催されています。ぜひ手に取ってみてください!


文責:フライヤー編集部(2024/02/14)