
指示通りに動けない人、罰ゲーム化する管理職、人事ガチャ……職場のモヤモヤを解決!
働く中で、職場の制度や同僚とのコミュニケーションにモヤモヤしてしまうことはありませんか?
そこで本記事では、「困った職場」を変えてくれる本を8冊ピックアップしました。気になったものがあればぜひチェックしてみてください。
記事更新日:2026年1月26日
ライター・フライヤー編集部


どの職場にも、大なり小なり、組織を内側から蝕んで周囲の士気を下げる問題人物=「職場を腐らせる人たち」がいるもの。「職場を腐らせる人たち」に苦しみ、ストレスを溜めた経験がある人も多いのではないでしょうか。
『職場を腐らせる人たち』は、精神科医の片田珠美さんが、「職場を腐らせる人たち」の特徴と、その人たちへの対処法を解説した一冊です。片田さんは7000人以上の診察経験をもとに、「職場を腐らせる人たち」を15タイプに分類し、その心理的背景や行動パターンを分析しています。
本書では、根性論を押し付ける上司、達成不可能なノルマを課す上司、指示されたことしかやらない若手社員、他人にケチをつけてばかりいる同僚、常に相手を見下す人など、具体的な「職場を腐らせる人たち」の事例を挙げながら、それぞれの人物像を詳しく解説しています。
本書の特徴は、単なる事例やエピソードの紹介にとどまらず、精神科医の視点から、彼らがなぜそのような行動を取るのかを分析し、適切な対応策を提示している点です。
たとえば根性論を持ち込む上司は、現実を直視するのが苦手な傾向があります。そういう人に対しては、具体的な数字や根拠を示し、現実を見せるのが効果的です。
職場の人間関係に悩む人や、チームの生産性を向上させたいマネジャーにとって、本書は頼れるガイドとなるでしょう。より健全な職場環境を作るために、ぜひ読んでほしい一冊です。


わかりやすく、丁寧に指示をしているつもりなのに、なぜか望む結果を出せない同僚がいる――。そんな人には『「指示通り」ができない人たち』(榎本博明著)をおすすめします。
本書では、人が指示を理解・実行できない原因を、認知能力、メタ認知能力、非認知能力の3つに分類しています。
たとえば、指示をされてもその通りに動けない人は、認知能力が欠けている可能性があります。
上司が「顧客データを入力し、終わったらシュレッダーにかけて」と指示したところ、部下がすぐにシュレッダーにかけようとしたとしましょう。
このような問題が生じる原因の一つは、複数の指示を一度に処理するのが難しいことにあります。このタイプの人に対しては、「データ入力」「入力後にシュレッダー処理」という2つの指示を分解し、それぞれを明確に伝えることで、問題を解決できるでしょう。視覚的に整理された手順書を用意するのも効果的です。
また、何度も注意されているのに同じミスを繰り返す人は、メタ認知能力が欠如しているのかもしれません。ミスの原因を直視し、自分のやり方をチェックする習慣がないため、同じミスをたびたび繰り返してしまうのです。
この問題を解決するには、ミスをしたときに「何がいけなかったんだろう?」「今後どういうことに気をつける必要があるだろうか?」などと自問自答する習慣が不可欠です。メンバーにこの習慣をつけさせたいなら、まずはあなたから「原因は何?」「今後、どう改善する?」と問いかけてあげるのがよいでしょう。
心理学者である著者は、困った人たちの問題行動の背後にある心理的要因を深く掘り下げ、具体的な改善策を提示しています。本書を読んで部下や同僚の行動を理解し、適切な指導やサポートを行うことで、組織全体のパフォーマンスが向上するでしょう。


急に自分の業務を邪魔してくるようになった上司、こちらを傷つけるようなことばかり言ってくる同僚、他責傾向が強く業務遂行にも支障がある部下……そんな職場の人たちにモヤモヤした経験があるなら『あなたの職場を憂鬱にする人たち』を読んでみてください。
著者は心理学者の舟木彩乃さん。約1万人へのカウンセリング経験をもとに、実際に関わった「職場を憂鬱にする上司・同僚・部下」の15の事例を紹介し、その言動の背景にあるものや対処法を解説しています。
さらに、「あなたの職場を憂鬱にする人たち」に振り回されないために必要な5つの心理学的知識が、専門外の人にも取り入れやすい形でまとめられているのもポイント。一つひとつ取り組み、自分のものにすれば、職場の人間関係に振り回されづらくなるでしょう。


『罰ゲーム化する管理職』。この書名の意味を直感的に理解できないビジネスパーソンはおそらくいないでしょう。
現代の管理職の多くは、連日の会議や長時間労働、部下とのコミュニケーションギャップなど、多岐にわたる課題に直面しています。こうした現状は、管理職自身の心身の健康を蝕むとともに、次世代のリーダー候補が管理職になりたがらない原因にもなっています。
著者の小林祐児さんは本書で、これらの問題を「管理職の罰ゲーム化」と表現し、その深刻さを訴えるとともに、解決案を提示しています。
具体的な解決策として挙げられているのは、以下の4つ。
(1)フォロワーシップ・アプローチ:管理職ではなく、管理職の部下へのトレーニングを増やすアプローチ
(2)ワークシェアリング・アプローチ:管理職の役割を変更・共有し、役割や業務量を調整するアプローチ
(3)ネットワーク・アプローチ:管理職同士のネットワークを構築し、相談相手をつくるアプローチ
(4)キャリア・アプローチ:会社における昇進構造や選抜の在り方を変更するアプローチ
管理職の負担軽減やパフォーマンス向上を願うなら、本書はきっと貴重な指針となってくれるでしょう。経営者や人事担当者はもちろん、管理職や管理職候補にも読んでほしい一冊です。


人事異動がどのように決定されているのか、あなたは知っていますか? もし知らないなら、『人事ガチャの秘密』が参考になるでしょう。
本書は、パーソル総合研究所シンクタンク本部にて上席主任研究員を務める藤井薫さんが、人事異動の仕組みを明かした一冊です。
特に注目したいのは、あなたの異動のキーパーソンは、人事部ではなく直属上司だということ。ある調査によると、人事部が人事異動案を作る会社は全体で3割にとどまっているそうです。異動について希望があるのなら、人事部よりも、直属の上司に繰り返しアピールすることが必要だと言えるでしょう。
また本書では、人材を「ローパフォーマー」「ミドルパフォーマー」「ハイパフォーマー」に分けて、それぞれのキャリアについて解説しています。
上司が手放したがらないハイパフォーマーと、真っ先に異動候補として挙げられるローパフォーマーに挟まれ、ミドルパフォーマーは目配りされないまま年齢を重ねていくケースも多く見られます。
本書によれば、40代半ばになると、管理職になる確率が大幅に下がるだけでなく、人事評価成績が落ちていき、いつの間にかローパフォーマーになっているケースも多く見られるそうです。実際に仕事のパフォーマンスが落ちるケースもあれば、パフォーマンスは変わらなくても、年齢に見合う成果を出せていないと評価されるケースもあります。
その前提のもと、ミドルパフォーマーの生存戦略として書かれているのは「40代半ばまでに、それ以降も管理職に伍してプロフェッショナルとして通用する専門能力を身に付けておくこと」。
人事ガチャで外れくじを引きたくない人はもちろん、ミドルパフォーマーの自覚がある人にもぜひ読んでほしい一冊です。ただ淡々と働き続けるのではなく、プロフェッショナルとしてのキャリアを積む方法がないか、一度じっくり考えてみましょう。


「近頃の若者はすぐに辞めてしまう。せっかくいろいろな教育を施しても意味がない」。あなたがそう思い込んでいるなら、『ゆるい職場』を読んでみてください。
著者の古屋星斗さんは、リクルートワークス研究所の主任研究員として、学生や若手社会人の就業状況や価値観の変化を研究してきました。古屋さんの調査によれば、若者たちの中には「現在の会社で長く勤めたい」と考える人と「魅力的な会社があれば転職したい」と考える人がほぼ半々で存在しています。
また、若者の早期離職率も注目に値するものです。1987年以降のデータを見ると、大学卒の早期離職率が最も高かったのは2004年卒であり、2011年卒から2017年卒まではほとんど横ばい、2018年卒ではむしろ低下傾向にあります。「近頃の若者はすぐ辞める」という認識は必ずしも正確ではないことがわかるでしょう。
さらに注目したいのは、現代の職場には「職場がゆるい」と感じる若者が一定数存在し、そのような職場環境が若者たちの離職意向に影響を与えているということ。実際、リクルートワークス研究所が2022年3月に実施した調査で、大手企業の入社1~3年目の社員の約36%が「職場がゆるい」と感じていると回答しています。この「ゆるい職場」とは、負荷が高くなく、理不尽さも感じず、叱られることもない居心地の良い環境を指します。
「ゆるい職場なんて最高じゃないか」と思う人もいるかもしれませんが、現在の若者は必ずしもそう捉えません。「ゆるい職場」に所属している若者たちは、「この職場にいると転職できなくなるのではないか」「ここでしか生きられない人材になってしまう」という不安を抱え、「ゆるい職場」に見切りをつけて、自分を鍛えられる職場に転職する傾向にあることがわかっています。
若者に対する誤解が解けたら、ぜひ本書を手に取ってみてください。いかに優秀な若者たちのモチベーションを高め、定着を促すかについて、多くの示唆が得られるはずです。


マウントを取りたがる同僚にイラッとしてしまうあなたには、『マウントを取らずにはいられない人』をおすすめします。
本書は、精神科医の片田珠美さんが、「マウントを取らずにはいられない人」の心理を解き明かすとともに、マウント行動への対処法を解説します。「そんなやり方でうまくいくわけない」と部下の意見を一蹴する上司、ことあるごとに「前職では……」と過去の栄光を持ち出す同僚、部下の反論を封じ込める上司……マウントを取る人に悩まされているなら、ぜひ手に取ってみてください。


あの人は、仕事ぶりは真面目だし人柄も頭の回転もいい、それなのに同じミスを繰り返すのはなぜなのか……そんな疑問に答えがほしい人には『なぜあの人は同じミスを何度もするのか』をおすすめします。
本書は、心理学博士の榎本博明さんが、記憶の仕組みをわかりやすく解説した一冊。本書を読めば、同じミスが何度も繰り返される理由や、「言った・言わない論争」がしばしば起こる理由を理解できるとともに、再発防止に取り組めるでしょう。職場でのコミュニケーションはもちろん、プライベートのコミュニケーション改善にも役立つ一冊です。
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