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本書の要点

  • 2010年代後半の日本では、労働法令の改正が続いた。一連の改正は、多くの企業の運営面と、若者の職場選びや働き方に大きな影響を与えた。

  • 職場を「ゆるい」と感じている新入社員は離職傾向が強い。現代の若者の転職は、不満型転職から不安型転職にシフトしているといえる。

  • 企業が直面する若手育成上の課題は「関係負荷は上げず、質的負荷だけをどう上げるか」と「自律的な若手の離職をどう防ぐか」だ。

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新入社員と「ゆるい職場」

日本の職場に起こった構造的な変化

リクルートワークス研究所が2022年3月に実施した調査のなかに、大手企業の入社1~3年目社員(大卒以上)に「現在の職場をゆるいと感じるか」を聞いた設問がある。結果は「あてはまる」が8.4%、「どちらかと言えばあてはまる」が28.0%と、合わせて約36%の新入社員が「職場がゆるい」と答えている。

なぜこういった結果が生じたのか。その背景には、2010年代後半以降、日本の職場で起こった構造的な変化がある。

まず2015年には若者雇用促進法が施行され、新卒者を募集する企業に対し、残業時間平均や有給休暇取得日数、早期離職率などといった情報の提供を事実上義務付けた。その後2019年には働き方改革関連法が、そして2022年にはパワハラ防止法が、それぞれ大企業を対象に施行された。この2つは数年ののち、中小企業も対象となっている。

こうした動きは、多くの企業の運営面と、若者の職場選びや働き方に大きな影響を与えた。

「ゆるい職場」の登場

kokouu/gettyimages

著者は2021年、20社程度の大手企業の新入社員に、仕事についてのインタビューを実施した。そこで多くの新入社員は、驚くことに「正直言って、余力があります」「社会人ってこんなものなんですね」「学生時代に近くて肩透かしです」などと口にした。彼ら・彼女らの話には上司が登場せず、あえて話を振ってみると「叱られたことは一度もないです」「理不尽なことを言われたことはありません」といったコメントが返ってきた。

負荷は高くないし理不尽さもない。叱られないし居心地も良い。こうした職場を本書では「ゆるい職場」と呼ぶ。

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要約公開日 2023.06.01
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