1分で頭の中を片づける技術

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1分で頭の中を片づける技術
出版社
出版日
2011年12月27日
評点
総合
3.8
明瞭性
4.0
革新性
3.0
応用性
4.5
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おすすめポイント

仕事をしていると様々な問題にぶつかる。その答えを模索しているとき、敏腕コンサルタントである著者から「考えるよりも感じる心を大事に」と言われたら、最初は不思議に思うだろう。だが、本書を読むと、心の乱れを整え、自分の感情を大事にすることが仕事を効率よく終わらせるための重要事項だということがわかる。

著者は25歳の若さで起業し、挫折を乗り越えながら「思考を整理すれば問題の9割が解決する」という真実に気づき、整理する技術を研究して体系化してきたという。

本書を読むと、頭を整理することと仕事が速いことは、ほぼ同義だと思えてくる。そのキーワードは余計なものをどんどん捨てる「引き算思考」である。「すべて二択にして意思決定をする」、「『一言でいうと』を習慣にする」など、著者のアドバイスは明快で、今日からすぐに応用できるものばかりだ。思考を整理すれば、すべきことが明確になり、効率的に仕事を進められる。その結果、仕事がサクサク終わり、「デキル人」の仲間入りができるわけだ。

本書で紹介されるタスク整理のツールや情報収集・整理術などは、どれも著者のクライアントから支持を得てきたものばかりで、効果てきめんだ。2011年発刊後も本書がこうして長く読み継がれるにはワケがある。頭と心を整理する技術を応用して、他人の頭を整理する方法も解説されているため、部下の指導に悩みを抱えている方にもぜひお薦めしたい一冊だ。

著者

鈴木 進介(すずき しんすけ)
経営コンサルタント。株式会社コンパス 代表取締役。 大学卒業後、大手IT系企業などを経て独立し、パソコン教室やインストラクター派遣事業を展開。縁あって経営コンサルタントに転身するも、金なし・人脈なし・ノウハウなしからスタートしたため、3年間は鳴かず飛ばずの状態に。その後、複雑な市場分析や難しい理論をわかりやすく整理して説明する点が評価されクライアントが倍増。
現在では、「引き算思考」などの「鈴木式思考の整理術」を駆使し、中小企業から東証一部上場企業までマーケティング、新規事業のアドバイスを行っている。支援した企業は100社以上。また研修講師としても“社外先輩"として若手社員から圧倒的な支持を得ている。

本書の要点

  • 要点
    1
    頭が整理されていれば、結果が出しやすく、自分の考えを相手に伝えやすくなる。
  • 要点
    2
    情報を収集するときの大前提は、余計な情報を集めず、仮説を立てることだ。
  • 要点
    3
    話し合いにおいては、解釈がわかれそうな言葉の定義を予め決めておくとよい。また、会議中は話の流れを図式化するとよい。
  • 要点
    4
    資料をまとめる際にはクリアファイルや付箋などの道具をうまく活用したい。優先順位や情報の種類を視覚的にもわかりやすくすることが効率化のカギとなる。

要約

頭を整理すれば人生もうまくいく

頭を整理して素早く仕事を終わらせよう

頭が整理されておらず、心の中にモヤモヤを抱えていれば、悩む時間が増え、すぐに正しい行動をとることができなくなってしまう。しかし、頭の中が片づいていれば、仕事を素早く片づけられ、自分の考えや情報を相手に分かりやすく伝えられる。さらには、結果が出しやすく、周囲から良い評価を得られやすいというのも大きなメリットだ。

例えば、いくら情報収集に長けていても、収集した情報をそのまま提供するだけでは意味がない。目的達成のために「使える情報」を取捨選択して加工し、相手に分かりやすく伝えることが重要となる。

人生を変える頭の整理ルール3か条

著者の次のような「人生を変える頭の整理ルール3か条」を提案している。

「その一 相手からどう見られるかではなく自分視点を持て」。これは他人の視点を気にせず、自分らしい生き方をするための鉄則だ。

「その二 できることからやれ」。成功者の書いた本の内容を、誰もが完璧に実行できるわけではない。無理のない範囲で実践することが大切だ。

「その三 考えるよりも感じる心を大事にしろ」。頭の中の論理が、感情に沿っていてはじめて頭を整理できる。自分のやりたいことなら失敗をしても後悔はしないと肝に銘じ、何よりも心を大事にする。

この3か条をあらゆる判断や選択の土台にすることで、人生をより良いものに変えていくことができる。

【必読ポイント!】 情報整理の方法

優先順位のつけ方と非常時の判断基準
Delpixart/iStock/Thinkstock

情報や仕事の優先順位をつける際は、抱えているもののすべてを二択の状態にして振り分けるとよい。情報については、自分がこだわる情報か、そうでないかという「MY基準」で収集するかどうかを決める。また仕事については、すべてのタスクを1対1のトーナメント方式で比較して、何をやるか2つにまで絞りこむ。それでもうまく整理ができない場合は、頭の中にあるものを短い言葉で箇条書きにし、紙一枚にまとめたあとで優先順位をつけるとよい。

仕事をしていると時折、非常事態が発生する。そのため、予めどんな基準で物事を判断するのか決めておくと、頭の整理がグッと進む。著者の場合は「直感に従う」「好きか嫌いか」

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要約公開日 2017.04.28
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