STARTUPスタートアップ

アイデアから利益を生みだす組織マネジメント
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おすすめポイント

起業に関するハウツー本の名著は数多くある。しかし、本書のように「なぜそれをやるのか」に主眼を置いたものは珍しいのではないか。

本書はストーリー形式で、新規事業立ち上げ・新商品開発のエッセンスを学べる内容となっている。アマチュア起業家のオーエンは、傾きつつある自らの事業を、先輩起業家サムのアドバイスにより立て直していく。

著者によると、厳しい審査を経て、外部投資家の資金調達に成功したスタートアップですら、その75%は失敗に終わるという。読者は挫折を乗り越えていくオーエンの物語を追体験するだけで、スタートアップが守るべきルールや、犯しがちな失敗と、その対策が学べる。本書の魅力は小説としても十分に楽しめる点だ。オーエンがこの先どうなるのか、ハラハラしながら先へ先へと読み進めてしまう。キャラクターが魅力的なのもいい。詳細は本書に譲るが、オーエンが参加するポーカーの大会が、スタートアップの状況とリンクしているという設定も実に面白い。

「仮説を検証するまでは何もしてはいけない」。「顧客に話を聞くことでしか問題の解決策は得られない」。こうした実用的なアドバイスが満載だ。これから起業を考えている方、新規事業に関わる方にはぜひ読んでいただきたい。

ライター画像
池田明季哉

著者

ダイアナ・キャンダー
起業家兼コンサルタント。米カウフマン財団(アントレプレナーシップ教育で世界最大の非営利団体)の上級研究者を務め、アントレプレナーシップ教育の分野で幅広く活躍している。米ジョージタウン大学ロースクール卒業後に弁護士になるものの、すぐに起業家へ転身。以来、何度も起業してエグジット(持ち株の売却による投資資金の回収)に成功。多くのスタートアップに出資する投資家でもある。旧ソ連出身で、8歳の時に両親とともに難民として米国へ移住。2017年8月現在、ミズーリ州コロンビアで夫ジェイソンと息子トゥルーと一緒に暮らす。『STARTUP(スタートアップ)』はジョージタウン大学やコロンビア大学、カリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)、コーネル大学など全米70校で教科書として使われている。

本書の要点

  • 要点
    1
    スタートアップの目的は顧客を見つけることであって、商品を作ることではない。起業家が失敗するのは、商品を買ってくれる顧客がいないからである。
  • 要点
    2
    人は問題の解決策を買う。人が物やサービスを欲しがるのは、そこに何としても解決したい偏頭痛級の問題があるからである。そして、起業家が提供する商品やサービスが、その問題解決に寄与することを確かめなければならない。
  • 要点
    3
    起業家は顧客が実際に商品に対してお金を払うかどうかといったことを検証する必要があり、そのコストは最小限にすべきだ。

要約

【必読ポイント!】 スタートアップが犯しやすい失敗

スタートアップが知るべき4つの原則

スタートアップを成功させるための大前提は、次の4つの原則を受け入れることである。1つ目は、スタートアップの目的は顧客を見つけることであって、商品を作ることではない、ということだ。失敗する真の理由は、十分な顧客がいないからである。素晴らしいアイデアをひらめいた後、商品を作る価値があるかどうかを見極めるために潜在顧客を探すのである。

2つ目は、人は製品やサービスを買うのではなく、問題の解決策を買うということだ。顧客が解決すべき課題を抱えているかどうか、そして自分のアイデアが問題解決に寄与するのかを見極めるには、自分自身で直接顧客に話を聞くしかない。

3つ目は、起業家は探偵であり、占い師ではないということである。本物の起業家は事実を集めて仮説を検証する。これにより最小限の時間と資金を投じるだけで済む。

最後に4つ目は、成功する起業家はリスクを取るのではなく、運を呼び込むということだ。彼らはリスクを最小化し、勝つチャンスがあると確信できる場合にのみオールイン(一度に全額を投じる行為)に出る。これら4つの原則を念頭に、オーエンの物語を読んでいただきたい。

バニティメトリクスに惑わされてはいけない
welcomia/iStock/Thinkstock

中古自転車のオンライン店舗「リバイシクル」を経営するオーエンは、友人のすすめでラスベガスのポーカー大会に出場していた。会社の経営はうまくいっていない。ホームページのアクセス数は伸びているが、肝心の自転車が売れないのだ。オーエンはなぜそんなことが起きているのかを、まったく理解できずにいる。

大会の会場近くのホテルで、オーエンは同じ大会に出場している女性、サムに出会う。サムは成功している起業家で、オーエンと話すうちにオーエンの会社の問題点に気づく。オーエンはホームページのアクセス数やメディアへの露出の話ばかりしていた。しかし、これらは「バニティメトリクス」、すなわち虚栄の指標にすぎないため、気をとられすぎるのは危険である。会社の経営実態を示しているわけではないからだ。

重要なのは顧客の問題を解決すること

新しいアイデアを思いついたときに、最も根源的な論点は「人が欲しがるかどうか」であるとサムは言う。顧客に対して「ここに問題がある」と言ったところで誰も納得しない。顧客がすでに抱えている問題を解決することが何より重要である。

人間はまったくもって非合理的であり、人間がどんな行動に出るのかを完璧に予測することは不可能だ。オーエンは事業計画の中で様々なことを「推測」し、それを「事実」のように述べていた。しかし、推測はあくまで推測にすぎない。

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