僕が電通を辞める日に絶対伝えたかった79の仕事の話

未読
僕が電通を辞める日に絶対伝えたかった79の仕事の話
僕が電通を辞める日に絶対伝えたかった79の仕事の話
著者
未読
僕が電通を辞める日に絶対伝えたかった79の仕事の話
著者
出版社
大和書房
出版日
2013年04月20日
評点
総合
3.7
明瞭性
4.0
革新性
3.0
応用性
4.0
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おすすめポイント

今よりもう少し効率よく仕事をしたい、今よりもっと楽しく仕事をしたい、と考えている若手サラリーマンは多いのではないだろうか。みんながみんな、孫正義やスティーブ・ジョブズになりたいわけではないだろう。世の中にはたくさんのビジネス本があり、成功するためのアドバイスが多数存在している一方で、このような素朴な疑問に答えている書籍というのは意外なほど少ない。

本書は、著者である本田亮氏が電通を退職する際に、電通の若手社員に向けて行った「ラストメッセージ」講演がきっかけとなり、書籍化されたものである。その講演会に出席した若手社員からは、「おもしろかった」「ためになった」という感想が多数届いたそうだ。それならば、そのメッセージをもっと多くの悩んでる若い人たちに届けようと考えたのが、この本を書くきっかけだそうだ。

今の仕事をもう少し効率化するにはどうしたらいいか、もっと楽しく仕事をするにはどうしたらいいのか、本書では79の仕事のポイントから解説がなされている。それぞれのポイントでは、どのように行動するべきなのかの指針が書かれており、どれも実践的で書きぶりにはユーモアがある。この辺りはさすが元電通のエグゼクティブ・クリエーティブ・ディレクターといったところか。

要約では紙面の都合上、79のすべてのポイントを紹介することはできないが、6章構成からなる本書の各章から2つずつを紹介している。

最近では、好きな仕事で食べていく働き方が注目を集めているが、大企業の中でもそのような働き方を実現するヒントが本書には詰まっている。特に20~30代の若手社会人に一読いただきたい書籍である。

著者

本田 亮
1953年、東京生まれ。ケニアで結婚、娘2人はシドニー在住。元電通・エグゼクティブ・クリエーティブ・ディレクター。「ピッカピカの1年生」(小学館)から「こだまでしょうか?」(AC)に至るまで、多くのテレビCMを企画制作する。同時にサラリーマン転覆隊隊長として世界中の川を旅し、その体験談を雑誌で連載。環境マンガ家としても活動。「エコノザウルスの環境漫画展」を全国展開してきた。現在、国連WFP協会理事も務める。CMプランナーではカンヌ銀賞、写真家でAPA賞、マンガ家で読売国際漫画大賞、社会貢献活動でJC地球環境大賞など、様々な受賞歴あり(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

本書の要点

  • 要点
    1
    プレゼンテーションはかっこよくなくていい、人間臭さを前面にさらけ出し、愛されろ。
  • 要点
    2
    アイデアノートを持ち歩き、常に新しいことを経験せよ。
  • 要点
    3
    もっと枠を外れてアグレッシブにやろう。
  • 要点
    4
    仕事の答えは自分のやりたい方向へ持っていけ。
  • 要点
    5
    中身はともかく、メールはすぐ返信。
  • 要点
    6
    いつもメモ魔になれ。

要約

【必読ポイント!】 会議やプレゼンで「何」をするか?

プレゼンはかっこよくなくていい

電通に入って、一番意外だったことは「おもしろい企画」を出せれば誰もが「おもしろい!」と言ってくれるのだと思ったらそうではなかったことだ。「おもしろい企画」を出すことは仕事の半分だけで、残りは「面白い企画だと相手にわかってもらうこと」だと知らされた。それだけにプレゼンテーションは企画と同じくらい重要だと思う。

とある企業でのプレゼンの帰りのタクシーの中で、上司から「今日のプレゼンはよかったぞ」と言われた。絶対に嘘だと思った。僕はそのとき、最悪のプレゼンをしたと反省していた。論理はめちゃくちゃ、話はあちらこちらに飛び「いったいどこがよかったのですか?」と質問してみると、「企画を信じている思いがひしひしと伝わった」と上司は答えた。そのとき、プレゼンの本質がわかった気がした。プレゼンはその人がその企画をどれだけ信じているかを説明する場。クライアントは立派な講義を聞きたいわけじゃない。みっともないくらいでもいいから、全身全霊で説明すること。それ以上でもそれ以下でもない。

amana images/Thinkstock
プレゼンには負けても、愛されろ

C飲料の競合プレゼンで「このCMで使う楽曲はどんなイメージなんですか?」という質問に対し、「こんな感じです」とその場で歌ってしまった。僕はかなりの音痴だ。会場からは失笑が漏れ、1週間後に来たプレゼンの結果はやはり「負け」であった。しかし、その2か月後、そのクライアントから別の商品を僕に任せたいという連絡が入ってきた。理由を聞くと「プレゼンがあまりに面白かったので、一度仕事をしてみたい」ということだった。このことから言えることは、負けても好かれて帰ってこなくちゃいけないということ。プレゼンでは企画と同時に人を見ている。そのとき負けても愛されれば、そのプレゼンは次へつながる。

企画を考えるコツ

iStockphoto/Thinkstock
みんな「アイデアノート」をもっている

アイデアを生み出すのにいい環境は人によって違う。テーマを持って町に出る、散歩する…これが僕の脳には意外と効く。重要なことはそのとき、「アイデアノート」を必ず持ち歩くということ。手のひらに乗るくらいの小さなノートでいい。何か思いついたらすぐに書き残しておく。そのアイデアはその後の調理方法によって立派なものに育つ可能性は十分にある。僕の周りでも結構アイデアノートをもっている人が多いことに気付いた。CM界の鬼才、中村信也監督も、松山でお会いしたホテルオーナーの方も、小さなノートを取り出していた。

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要約公開日 2013.10.31
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