小腸を強くすれば病気にならない
今、日本人に忍び寄る「SIBO」(小腸内細菌増殖症)から身を守れ!

未 読
小腸を強くすれば病気にならない
ジャンル
著者
江田証
出版社
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定価
1,490円
出版日
2018年04月21日
評点(5点満点)
総合
3.7
明瞭性
3.5
革新性
4.0
応用性
3.5
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レビュー

昨今、腸内細菌ブームが起こり、腸内フローラや大腸の健康に注目が集まっている。腸の調子を整えるため、ゴボウなどの食物繊維や、納豆などの発酵食品を積極的にとることを心掛けている人もいるかもしれない。しかし本書では、お腹の不調を抱える人がそうした健康法に取り組むと、かえって逆効果をもたらしかねないと指摘される。

小腸の健康については、今まであまり注目されてこなかった。しかし、医学の進歩により、日本人の小腸を襲っている「SIBO」という病気の存在が明らかになってきたという。これは、小腸の中で腸内細菌が爆発的に増殖する病気である。今まで過敏性腸症候群だと診断されてきた患者のうちの85%がSIBOだという論文も発表された。

本書は、日本で初めて小腸に注目した健康本である。現代の日本人の小腸がどのような危険にさらされているのかが具体的に解説されるとともに、どのようにすれば小腸の健康を保つことができるかもあわせて紹介される。特に、SIBOにならないための食事法として紹介される、食べていい食材と避けるべき食材のリストは必見と言えるだろう。

SIBOの症状はお腹の不調だけにとどまらず、うつ症状や肌のトラブル、不眠、やせや肥満、むずむず足症候群にまで及ぶと著者は言う。本書で紹介されるメソッドは、お腹の不調を抱える人だけでなく、原因不明の不調で悩んでいた人にとっても、活力に満ちた日々を送るための足がかりとなるはずだ。

池田 明季哉

著者

江田 証(えだ あかし)
1971年、栃木県に生まれる。医学博士。江田クリニック院長。
自治医科大学大学院医学研究科修了。日本消化器病学会専門医。日本消化器内視鏡学会専門医。米国消化器病学会(AGA)インターナショナルメンバーを務める。消化器系癌に関連するCDX2遺伝子がピロリ菌感染胃炎で発現していることを世界で初めて米国消化器病学会で発表し、英文誌の巻頭論文として掲載。
毎日、国の内外から来院する200人近くの患者さんを胃内視鏡、大腸内視鏡で診察しているカリスマ消化器専門医。テレビ、雑誌などマスコミに頻繁に取り上げられ、深くて軽妙な解説に人気がある。
著書には『医者が患者に教えない病気の真実』(幻冬舎)、『パン・豆類・ヨーグルト・りんごを食べてはいけません』(さくら舎)、『なんだかよくわからない「お腹の不調」はこの食事で治せる!』(PHP研究所)など多数ある。

本書の要点

  • 要点
    1
    「SIBO(シーボ)」とは、小腸の中で腸内細菌が爆発的に増えてしまう病気である。大腸にあるべきバクテリアが小腸の中に入り込み、小腸に停滞してしまい、本来の居場所である大腸に移動しないときに起こる。
  • 要点
    2
    SIBOにかかると、下痢や便秘などといったお腹の不調だけでなく、ビタミンなどの吸収障害によるさまざまな不調、肌のトラブル、免疫システムの異常などを引き起こす。
  • 要点
    3
    SIBOにならないためには、FODMAPと呼ばれる発酵性の4つの糖質を避ける必要がある。その糖質とは、オリゴ糖、乳糖、フルクトース、ポリオールである。

要約

「SIBO」とはなにか

日本人の小腸を襲う「SIBO」
RyanKing999/iStock/Thinkstock

小腸は、栄養分を吸収したり免疫力を司ったりする臓器だ。小腸が弱ると、免疫の力が落ち、風邪やインフルエンザといった感染症にかかりやすくなる。

健康的な小腸には、大腸と比べて細菌の数が少ない。これは、小腸の中で細菌が増えすぎないように防衛メカニズムが働いているからだ。加えて健康な小腸では、腸内細菌が多様で、免疫力が高いこともわかっている。一方、SIBO(シーボ)にかかった小腸では、爆発的に腸内細菌が増える。SIBOとは、別名を「小腸内細菌増殖症」という。大腸にあるべきバクテリアが小腸の中に入り込み、小腸に停滞してしまい、本来の居場所である大腸に移動しないときに起こる病気だ。

SIBOにかかった小腸の腸内細菌の数は、正常な小腸の10倍に及ぶ。さらには、腸内細菌の多様性が失われてしまうこともわかっている。そして、50パーセントのSIBO患者では、腸の粘膜の通りが良くなりすぎてしまっている。そのため、本来は通してはいけないはずの、細菌の作った毒素や未消化の栄養分まで通過させてしまう。その結果、さまざまな病気が引き起こされてしまうのだ。

【必読ポイント!】SIBOの症状

お腹の症状

腸内細菌が異常に増殖すると、細菌たちは大挙して食物を横取りするようになり、人間のほうが食物を消化しようとする前にそれを食い荒らしてしまう。人間の腸には栄養が十分にゆきわたらずに、水素ガスばかりが溜まることになる。腸内がガスで満ちると、腹部膨満感、ゲップになる。ガスが過剰になると、やせている人でも妊婦のようにお腹がせり出してしまう場合があるほどだ。

下痢と便秘

SIBOには、下痢型と便秘型がある。これらは病気が起こるメカニズムと症状が異なる。

下痢型のSIBOは、小腸の中で水素が発生しやすいのが特徴だ。われわれが発酵しやすい炭水化物を食べると、過剰に増殖した腸内細菌がそれをエサとして食べる。すると、炭水化物と腸内細菌が過剰な発酵を起こし、その過程で過剰な水素が発生するのだ。小腸は水素ガスに敏感であるため、水素ガスによってお腹がパンパンに張ったり、下痢になったりしてしまう。

便秘型のSIBOの特徴は、小腸の中でメタンガスが発生しやすいことだ。メタンガスを発生させているのは、「古細菌」という生物だ。これは細菌でもウイルスでもなく、細胞核を持たない単細胞生物である。

炭水化物や食物繊維をとると、腸内の細菌がそれを発酵させる。発酵によって発生した水素を古細菌が食べる。古細菌が水素を消費する過程でメタンが発生するのだ。

SIBOの患者が腸内に古細菌を飼っていると、メタンガスが発生し、便秘になりやすいことがわかっている。メタンガスが腸の動きを抑制し、腸内の物質を通過させる能力を鈍くするからだ。

なお、水素を発生するSIBOはやせ型の体型だが、メタンを発生するSIBOには肥満型の体型が多いことがわかっている。

ビタミンなどの吸収障害
xb100/iStock/Thinkstock

SIBOにかかると、胆汁の働きが悪くなる。胆汁は、脂肪の分解を助ける消化液だ。胆汁の働きが悪化すると、脂肪が吸収できず、脂溶性のビタミンも吸収できなくなってしまう。

脂溶性のビタミンとは、ビタミンE、ビタミンD、ビタミンAだ。それぞれが欠乏すると、次のような症状が生じることがある。

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健康・フィットネス
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江田証
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1,490円
出版日
2018年04月21日
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