運の技術の表紙

運の技術

AI時代を生きる僕たちに必要なたった1つの武器


本書の要点

  • 開運の仕組みは論理的に説明できる。運とは、他人や外部環境を利用しながら、自ら切り開くものだからだ。

  • 「運を上げる」とは「自分の名前で勝負すること」であり、何事も「自分ごと化」することと同義である。

  • 運を高めるには、外界に対して常にオープンで、一見無価値に見えるものも広い心でとり込んでいく「渦巻き思考」を身につけることが重要だ。

  • バッファ、遊びがあるからこそ、面白くなる要素が後から入り込みやすくなる。

1 / 5

開運の仕組みは論理的に説明できる

神社に「お願いする」のではなく「プレゼンする」

44kawa/iStock/Thinkstock

占いの目的の大半は、開運である。開運と聞いて「うさんくさい」と思う人もいるだろう。しかし、開運の仕組みは論理的に説明できる。運とは、完全な他力本願や神頼みで手に入れるものではなく、他人や外部環境を利用しながら、自ら切り開くものだからだ。角田さんは、自分の希望を叶えてくださいと神社にお願いするのではなく、プレゼンすることで運が開くという。「願いを叶えていただいたら、世のため人のため、そして自分のために、こんないいことが起こります!」と伝えるのだ。現に彼は、箱根の芦ノ湖畔にある九頭龍(くずりゅう)神社に、毎月13日の「月次祭(つきなみまつり)」という神事のタイミングで参拝し、これまで様々な願いを叶えてきたという。月次祭の祝詞が奏上されている数十分間、頭を垂れたまま、これからすべきことや具体的なビジョンを脳内にイメージする。つまり、神様へのプレゼンの最中に、行動指針を反すうすることで、脳が目的達成のための仕様に徹底的にチューニングされていくわけだ。また、わざわざ、その場にその時間に行くことで、自分の中の覚悟が決まる。さらには、その面倒なことにコミットしたという事実が脳内を活性化させ、結果として願いが叶う。まさに願いを叶えるテクニックといっていいだろう。これと同じように、角田さんが接してきた「運がつきまくっている」芸能人や文化人の言動や思想にも、運を引き寄せる仕組みが内包されている。この開運のテクニックを記したのが「運の技術」というわけだ。

2 / 5

【必読ポイント!】 運は「自分で開く」もの

「運を上げる」とは「自分ごと化する」こと

角田さんと25年来の付き合いになる明石家さんまさんは、「めちゃくちゃいい人だけど、めちゃくちゃ恐い」人だという。なぜ恐いのか。それは、自分の名前で番組を背負って勝負しているからだ。さんまさんがMCを務めていた『さんまのSUPERからくりTV』がつまらないと評価されれば、たちまち自分自身もつまらないことになってしまう。そのため、番組への理解力もコミット力も半端なく、番組作りに厳しくなり、それが運を上げることにつながっているという。「運を上げる」とは「自分の名前で勝負すること」であり、何事も「自分ごと化」するのと同義である。たとえば、仕事上で相手に無理をお願いするときに、「すみません、こっちも仕事なんで」「一応、そういう決まりでして」という人は、責任を負っていない。自分の名前で仕事をしていれば、「僕の顔に免じて許してください」という言葉が出るはずだ。運を上げたいのなら、所属組織に甘えず、自分の名前で勝負できる人でありたい。

チャーミングであれ!

ASIFE/iStock/Thinkstock

世の中には同じことをいっても、許される人とそうでない人がいる。めざすべきは「いっても許される、チャーミングなキャラ」だ。人懐っこさを身につければ、チャーミングさが増し、人が寄ってきて、チャンスを運んでくる。また、「なんでも口に入れてみる気質」も、チャーミングさを押し上げてくれる。とにかく流行に首を突っ込んでみる、誘いには可能な限り乗ってみるとよい。開運のためには、チャーミングであれ。

不運とうまくつき合うことに力を注ぐ

不運が降りかかるのを避けたいと思う人は多い。とはいえ、「厄払い」すればいい、というわけでもない。芸能人の中にはあえて厄払いしない人が多い。それは厄を捨てると、運も一緒に捨てることになると考えているためだ。著者がトーク番組『オトナの!』(現在は『オトナに!』)を一緒にやっている、クリエイターいとうせいこうさんは「厄という犬を飼い慣らす」という表現を用いる。彼によると、厄と同居したまま、それをどう飼いならすかが大事だという。

もっと見る
この続きを見るには...
残り2866/4420文字

4,000冊以上の要約が楽しめる

要約公開日 2018.07.24
Copyright © 2025 Flier Inc. All rights reserved.

一緒に読まれている要約

40歳を過ぎても「会社に必要とされる人」でいるための学ぶ技術
40歳を過ぎても「会社に必要とされる人」でいるための学ぶ技術
石田淳
競争と協調のレッスン
競争と協調のレッスン
アダム・ガリンスキーモーリス・シュヴァイツァー石崎比呂美(訳)
会社や仕事につぶされない働き方・休み方
会社や仕事につぶされない働き方・休み方
茅嶋康太郎
OKR
OKR
クリスティーナ・ウォドキー二木夢子(訳)及川卓也(解説)
成毛流「接待」の教科書
成毛流「接待」の教科書
成毛眞
幻覚の脳科学
幻覚の脳科学
大田直子(訳)オリヴァー・サックス
人事こそ最強の経営戦略
人事こそ最強の経営戦略
南和気
シャルマの未来予測
シャルマの未来予測
ルチル・シャルマ川島睦保(訳)

同じカテゴリーの要約

壁打ちは最強の思考術である
壁打ちは最強の思考術である
伊藤羊一
しんどい世の中でどうすれば幸せになれますか?
しんどい世の中でどうすれば幸せになれますか?
橘玲樺山美夏
とりあえずやってみる技術
とりあえずやってみる技術
堀田秀吾
無料
肩書がなくても選ばれる人になる
肩書がなくても選ばれる人になる
有川真由美
子どもが本当に思っていること
子どもが本当に思っていること
精神科医さわ
忘我思考
忘我思考
伊藤東凌
ハーバード、スタンフォード、オックスフォード… 科学的に証明された すごい習慣大百科
ハーバード、スタンフォード、オックスフォード… 科学的に証明された すごい習慣大百科
堀田秀吾
ハーバードの心理学講義
ハーバードの心理学講義
ブライアン・R・リトル児島修(訳)
なぜあの人は同じミスを何度もするのか
なぜあの人は同じミスを何度もするのか
榎本博明
1つの習慣
1つの習慣
横山直宏