AIに負けない自分で考える子どもを育てる21世紀型教育

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AIに負けない自分で考える子どもを育てる21世紀型教育
ジャンル
著者
大橋清貫 本間勇人
出版社
秀和システム 出版社ページへ
定価
1,728円
出版日
2018年11月05日
評点
総合
3.7
明瞭性
4.0
革新性
3.5
応用性
3.5
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レビュー

従来の「20世紀型教育」では、教科書に書かれていることや先生の言ったことを丸暗記し、試験で正確にアウトプットする能力を高めることが主眼とされてきた。だが、情報の記憶や処理において、人間はAIに太刀打ちできない。もはや人間は、情報の記憶や処理能力だけを磨いていてはいけないだろう。

2018年にノーベル医学・生理学賞を受賞した京都大学特別教授の本庶佑氏は「教科書に書いてあることが全部正しいと思ったら、それでおしまいだ。(中略)疑って、自分の頭で納得できるかどうかが大切だ」と言った。AIに使われるのではなく、AIを使いこなせるようになるためには、ロボットのような人間ばかりを生産する20世紀型教育から、教科書に書かれていることを疑う批判的思考や新たな発想を生み出せるような創造的思考、そして自分で考える力を備えた人材を育成する教育への転換が求められるだろう。そのために生み出されたのが「21世紀型教育」だ。本書では、著者の一人である大橋氏が学園長を務める三田国際学園において実践される「21世紀型教育」が紹介される。

日本の教育界は、新たな時代の変化に対応した人材、国際競争に負けないイノベーションを生み出せる人材を育成するための教育改革に取り組んでいるが、明確なゴールが見えないのが実情である。そんな中、本書で提示されている21世紀型教育は、有力な指針の一つとなり得るだろう。ただ、21世紀型教育が実践されていく中でいかなる問題や改良点が見つかるのか、それはまだ手探りのままである。

大賀 祐樹

著者

大橋 清貫(おおはし きよみち)
・三田国際学園中学校・高等学校 学園長
・一般財団法人新時代教育研究所 代表理事
・21世紀型教育機構 副理事長

2005年4月、学校法人順心女子学園理事長に就任。同年9月、同学園長に就任。
2007年4月、学校法人順心広尾学園(広尾学園中学校高等学校)に改称して理事長、学園長に就任。
2013年4月、学校法人戸板学園教育監修理事に就任。
2013年5月、一般財団法人新時代教育研究所を設立、代表理事に就任。
2014年4月、戸板中学・女子高校の校名改称・共学化を決定し、三田国際学園 学園長に就任。

●著書
『「本当の学校価値」とは何だろう?』、プレジデント社、2008年
『新時代に生きるための本物の教育』、プレジデント社、2011年

本間 勇人(ほんま はやと)
・本間教育研究所 代表
・私立学校研究家
・21世紀型教育機構 理事
・開智国際大学 客員教授
・首都圏模試センター リサーチフェロー

1985年、日能研で「授業・テスト・評価」開発・入試情報編集に従事。
1999年、NTS教育研究所を設立。
2000年から2007年までHonda「発見・体験学習」のプログラム開発。
2008年、本間教育研究所設立「PBL授業・思考力テスト・エンパワメント評価」調査・開発。
2008年から2015年 EU(欧州連合)プロジェクト学習開発運営

●著書
『創造的才能教育』、麻生誠・岩永雅也 編、玉川大学出版、1997年
『私学の挑戦 volume2――The授業』、最先端学習センター 編、銀の鈴社、2006年
『名門中学の作り方――未来志向の学校を選ぶ8つのポイント』、学研新書、2008年

本書の要点

  • 要点
    1
    社会が大きく変化していく中、教育も時代の変化に合わせた「21世紀型教育」へと転換しなければならない。
  • 要点
    2
    三田国際学園では「相互通行型教育」によって考える力を鍛えている。先生が投げかけた質問に対し、グループで議論して見解をまとめ、プレゼンするというものだ。このプログラムを通じて生徒たちは、隣の生徒が深い洞察・思考をしていることに驚かされ、知的刺激を受けてさらに成長していく。

要約

2040年に向けて

学校選びの基準の変化

時代が変わり、保護者のニーズも変化しつつある。これまでは、有名大学の合格者数や偏差値が学校選びの指標だった。しかし今や、有名大学を卒業すれば幸せになれると感じる保護者は減っている。学校は、保護者のニーズの変化に合わせて変革を行っていかなければならない。

またITの登場によって、情報が先進国にだけ蓄積している時代は終わった。中国の辺境でもアマゾンの奥地でも、インターネット環境さえあれば誰でも情報が取得できるようになった今、人口が多い国が有利になるのは自明だ。

ではこれからの時代、少子高齢化が進む日本の子どもたちが中等教育の6年間で学ぶべきことは何か。こういった観点から、著者(大橋氏)は、自らが学園長を務める三田国際学園において「21世紀型教育」を実践している。

学ぶべきは「英語」と「数学」
seb_ra/gettyimages

2020年の次にひとつの基準となるのは2040年だろう。2040年には、コンピュータやAIに使われる人材ではなく、AIを使いこなす人材が求められる。だからこそ、英語はC1レベルが必要だし、数学・プログラミングを学んでおかなければ時代に取り残されてしまうだろう。

だから著者は生徒たちに、「中学校時代に1本でも2本でもアプリを作ってください」「高校の間には『自分で思考するプログラム』、つまりディープラーニングの入り口ぐらいのアプリを作ってください」と指導しているという。アプリを作ることでその時代のことがわかるだけでなく、アプリづくりのベースに数学があることもわかる。このようにして、中学生のうちに数学の重要性を理解しておく必要がある。

【必読ポイント!】 「21世紀型教育」を語る

「21世紀型教育」とは
Bet_Noire/gettyimages

本書の第2部では、大橋氏と共著者である本間教育研究所所長・本間氏の対談が掲載されている。要約では対談の中から一部を取り上げる。

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ジャンル
産業・業界
著者
大橋清貫 本間勇人
出版社
秀和システム 出版社ページへ
定価
1,728円
出版日
2018年11月05日
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