仕事と勉強の成果が変わる!

東大超速集中力

未読
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東大超速集中力
出版社
出版日
2022年01月08日
評点
総合
3.5
明瞭性
3.5
革新性
3.0
応用性
4.0
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おすすめポイント

シリーズ累計40万部を突破した『東大読書』『東大作文』『東大思考』の著者、現役東大生の西岡壱誠氏が、「集中力」について書いたのが本書である。

東大に合格する人の集中力というと、普通の人には真似できないようなハイレベルなものを想像するかもしれない。もしくは、子どもがスポーツやテレビゲームに夢中になるように、勉強が好きで仕方ないからこそ集中できるのだろうと考えていないだろうか。

だが、勉強が好きだからといって、東大に合格できるというわけでもない。東大に合格できるかどうかは勉強の好き嫌いではなく、入学試験の結果次第だからだ。実際に著者も、勉強は嫌いだったようである。小学校の時には集中力がなく、「三日坊主」というあだ名をつけられるほどだったとも語っている。

つまり「勉強が好き」と「高い集中力」と「東大合格」は、実はイコールではない。ただ一つ確かなこととしていえるのは、東大に合格した人は、高い集中力で勉強に取り組むことができたということくらいだろう。では東大合格という結果を出した人は、高い集中力をどのように発揮しているのか。本書はそれを考えるにあたり、本人の「好き」という要素を切り離して分析した試みといってよい。

その結果から理解できることは、東大生のような高い集中力は、本当は誰でも発揮できるということである。あなたも本書を読めば、副題にあるように「やりたくないことも最速で終わらせる」集中力を身につけられるはずだ。

ライター画像
三浦健一郎

著者

西岡 壱誠(にしおか いっせい)
東京大学経済学部4年生
歴代東大合格者ゼロの無名校のビリだったが、ひょんなことから「偏差値35からの東大受験」を決意。しかし勉強へのモチベーションが続かず、2浪が決まり危機的状況に陥る。
自己認識をあらため、どのようにすれば勉強に没頭できるか試行錯誤した結果、集中力を圧倒的に高めることに成功し、あらゆる科目の成績が飛躍的に向上。東大模試全国4位を獲得し、逆転合格を果たす。
現在は、人気マンガ「ドラゴン桜2」(講談社)コンテンツ統括理事長 兼 東大生チーム「東龍門」リーダーを務める他、2019年5月にリリースされた勉強系webマガジン、「Study-Z」の編集長を務めるなど、多方面で活躍している。
著書にシリーズ累計40万部突破の『東大読書』『東大作文』『東大思考』(ともに東洋経済新報社)など多数。

本書の要点

  • 要点
    1
    真の集中とは、我慢も無理もせず自然に集中している状態のことをいう。そのためには、集中するべき物事に「前のめり」になる必要がある。
  • 要点
    2
    集中するためには、まず前のめりになる対象を1つに決めること。その上で、数字を用いて目標設定することが効果的だ。
  • 要点
    3
    前のめりの姿勢で集中し続けるには、とにかくアウトプットをしていくことである。アウトプットを振り返れば、自分が本当に集中できていたかどうかをチェックすることも可能だ。

要約

集中するために必要なのは「前のめり」

頑張らない集中=「前のめり」な集中
Milatas/gettyimages

真の集中とは、「頑張らない集中」のことをいう。我慢も無理もせず、自然に集中している状態のことだ。

好きなことを実践している時の、自分の状態を想像してみるとよいだろう。なんの無理も我慢もせず、「頑張らずに」集中しているはずである。だから集中するためには、まず「頑張ろう」という気持ちを捨てるべきだ。

こういうと多くの人は、「好きになれなきゃ集中できない」と勘違いするのではないだろうか。それは誤解だ。好きなことでなくても集中できる方法がある。

それは、「前のめり」になることだ。「前のめり」とは、自然に能動的になっている状態のこと。東大生が勉強に集中できるのは、この「前のめり」の姿勢が優れているからだ。教授の話を聞く時、問題を解く時、文章を読む時、人に何かを話す時などに、自然と前のめりになっている。この状態を目指そう。

もちろん好きで楽しめる物事の方が、前のめりにはなりやすいだろう。しかし「好き」「楽しい」のほかに、損得勘定や競争意識、単純な興味や怒りが前のめりの姿勢へと導いてくれることもある。

【必読ポイント!】 「前のめり」になる対象を明確化する

目標を明確化する

集中の本来の姿は、「1つの物事しか考えられない状態」だ。だから集中するためには、集中したい対象を明確にし、それ以外のものを切り捨てなければならない。

「とりあえず頑張ってみよう!」「いろんなことに対して集中しよう!」と思っても、なかなかできるものではない。前のめりの対象を決めたら、それ以外は切り捨てよう。そうして、いらないところに労力を割かないようにすることだ。

納得感を持つ

価値を感じていないことに前のめりになることはできない。例えば勉強したくないという学生は、勉強の価値を発見できていない。「この職業に就くためには、この大学に行かなきゃならなくて、そのためには今のこの勉強は非常に役立つはずだ」というような思考で納得感を得られれば、勉強に対して前のめりになれるだろう。つまり、自分の目標に繋がることには、自然と能動的になれるということだ。

そこで著者は、目標を立てることを勧めている。なぜなら、目標を立てるというのは、能動的に自分で選ぶことに他ならないからだ。「タスクを4つ終わらせる」なのか「本を2冊読み終える」なのか「10人の人に感謝される」なのか。どんな目標を立てるにせよ、その過程で何らかの選択をしているはずだ。

自分で「選択」するという行為から、選択した物事に対する「納得感」が生まれ、さらには本気で取り組もうとする「前のめり」の姿勢が生まれるのだ。

数字を1つ決める
bowie15/gettyimages

前のめりになる対象を決めたら、目標を明確にしよう。これは意外と簡単で、数字で1つ、目標を決めればよい。「次のテストで80点を取る!」「この本を30ページ読む!」という風に、目標に数字を入れるようにする。

数字を入れた目標を設定する理由は、「切り捨て」ができるからだ。

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要約公開日 2022.01.13
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