新しい就活

自己分析はやめる! 15万人にキャリア指導してきたプロが伝授する内定獲得メソッド
未読
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自己分析はやめる! 15万人にキャリア指導してきたプロが伝授する内定獲得メソッド
著者
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著者
出版社
河出書房新社

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出版日
2020年01月20日
評点
総合
3.7
明瞭性
3.5
革新性
3.5
応用性
4.0
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おすすめポイント

著者が読者に伝えたいこと、それは「今すぐ古い就活をやめて、新しい就活を始めよう!」ということだ。

先輩の話を鵜呑みにする、みんなと足並みを合わせてインターンシップに行く、型にはまったエントリーシートを書く、とりあえず人気企業を選ぶ……こうした「古い就活」をしている以上、就職における真の成功は望めない。たとえ就職できたとしても、理想と現実の違いにショックを受け、こんなはずじゃなかったと後悔する羽目になると著者はいう。実際、せっかく入った会社を3年以内に辞めてしまう若手社員は後を絶たない。

では、後悔しないためにはどうすればいいか。それは、「新しい就活」にシフトチェンジすることだ。今、企業がどんな人材を求めているか、今の社会ではどんな能力が必要とされているかを見極め、変化していく時代の中でしっかりと生き抜く力を養うことで、その「新しい就活」は見えてくる。

自分に2億円の価値があるか問うところから始まる「新しい就活」は、厳しいようだが、これからの時代に「自分らしくはたらく」ためには欠かせない。大学生活の中で身につけておきたい能力や自己分析の方法、面接の必勝法など、「新しい就活」の知恵がたっぷり詰め込まれた本書は、もはや就活の成功に必須だと言ってもいいだろう。

ライター画像
上條まゆみ

著者

佐藤裕(さとう ゆう)
若者の“はたらく”に対するワクワクや期待を創造する「はたらクリエイティブディレクター」。
1979年生まれ。横浜出身。法政大学文学部英文学科卒業後、外資系HRサービス会社にて営業&コンサルタント職に従事。
現在は、パーソルグループ新卒採用統括責任者を務める傍ら、2015年からパーソルキャリアが運営する若年層向けキャリア教育支援プロジェクト「CAMP」を立ち上げ、大学生を中心にキャリア教育を実施。若者の就活変革や将来への期待を創造する活動を積極的に行う。
関西学院大学ではフェロー、名城大学では池上彰氏がスーパーバイザーを務める、予測不可能な時代を主体的に生きる力を養成する「チャレンジ支援プログラム」にも参画。他にも全国の大学で年間200回近くの講座・講演を行い、これまで15万人以上の学生に、キャリア・就活の支援をしている。
2019年3月には、ハーバード大学の特別講師を務め、活動範囲は日本だけに留まらずアジア、アメリカと広がり、世界のキャリア教育・就活・“はたらく”価値観の専門家として、テレビやラジオに出演するなど、幅広く活躍する。

本書の要点

  • 要点
    1
    「古い就活」は、リアリティ・ショック、3年離職、そして自分の就活への後悔をもたらしてきた。
  • 要点
    2
    「新しい就活」では、自己分析、エントリーシート、企業説明会、インターンシップにおけるシフトチェンジが必要だ。
  • 要点
    3
    面接では、地アタマ力、同性に好かれる力、その場しのぎ力の3つの力を見られていると心得よう。
  • 要点
    4
    日本型のキャリアデザインには「筏下(いかだくだ)り型」と「山登り型」のふたつがあり、「筏下り型」から「山登り型」に移行するのが理想的だとされてきた。現代においては、「ラフティング型」から「ボルダリング型」への移行が望ましい。

要約

「古い就活」と「新しい就活」

「古い就活」の末路
takasuu/gettyimages

「古い就活」をやめて「新しい就活」を始めよう。その主張のもと、本書ではまず「古い就活」の末路を3つ示している。

1つ目は「リアリティ・ショック」といい、理想と現実の違いに衝撃を受けることだ。せっかく苦労して希望の企業に就職できたのに、業務内容が思っていたものと違う、企業風土が合わない、給与や昇格が思っていたように進まないということにショックを受ける。この事態は新入社員の約8割に起こっているという。

2つ目は「3年離職」だ。リアリティ・ショックの末に、入社3年も経たずして会社を辞めてしまう。

そして3つ目は、「はたらくを楽しめない」、つまり自分の就活を後悔するという末路だ。社会人10年目までの人の約4割が、自分の就活を後悔するという調査結果もあるという。その要因として多く挙がるのが、「10年後を見据えていなかった」「実際に働いている人の話をちゃんと聞かなかった」だ。

「古い就活」とは、企業と自分をしっかり見ず、誤った選び方で安易に就職先を決めてしまうことを指す。例えば、自分が勝手に作り上げた企業イメージで会社を選んでしまう。あるいは、人気就職先ランキングやブランド企業というだけで選んでしまう。これらは、「古い就活」にありがちなパターンだ。

「古い就活」はミスマッチを引き起こす

「古い就活」では、大学1、2年生のほとんどが、先輩のアドバイスや経験談を鵜呑みにし、マニュアルに沿った就活を始める。みんなと足並みを揃えてインターンシップに行き、熱心に自己分析をする。

この行動の何が問題なのか。プロ野球でたとえるならば、体力づくりのためのキャンプも、ペナントレース開幕前の事前調整としてのオープン戦さえもせずに、いきなり本番で試合をするようなものだ。その結果、出たとこ勝負になってしまい、就活生と企業の間でミスマッチが起こりやすくなる。

【必読ポイント!】「新しい就活」へのシフトチェンジ

「自己分析」のシフトチェンジ

本書では「新しい就活」として、「古い就活」からの4つのシフトチェンジを勧めている。

まず、「自己分析」のシフトチェンジだ。就活と言えば自己分析と言われるほど、自己分析は重要な作業だというイメージがある。だが、過去の経験からつくられたアイデンティティや性格、価値観を分析する自己分析は、「新しい就活」では役に立たない。

「新しい就活」において必要なのは、今の自分から過去を整理してストーリーをつくる自己分析だ。今の自分の性格や癖、価値観や行動原理などを箇条書きにする。そして

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要約公開日 2020.03.22
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