あえて数字からおりる働き方

個人がつながる時代の生存戦略
未読
日本語
あえて数字からおりる働き方
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あえて数字からおりる働き方
出版社
SBクリエイティブ

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定価
1,650円(税込)
出版日
2020年07月08日
評点
総合
4.0
明瞭性
4.0
革新性
4.0
応用性
4.0
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おすすめポイント

「好きなことで、生きていく」という謳い文句が流行ったことがあった。あれから数年が経ち、経団連会長の口から「終身雇用の限界」が指摘された。個人が組織に守られる時代の幕引きとなったことは誰の目にも明らかだろう。ここからは本格的に「個人の力で生きていく」ことを考えはじめなければならない。

個人の力で生きていくと言っても、会社を辞めて独立起業せよというわけではない。著者が本書を通して繰り返し伝えているのは、今後は「役に立つ」だけではいけないということだ。それは遅かれ早かれAIの役割となっていく。勝てない勝負をAIに挑む必要はない。それよりも私たちが目指すべきなのは、「あなたに仕事を任せたい」と言われるような、誰かにとっての「意味のある」存在になることだ。それこそが、これからの時代に求められる個人の生存戦略の要なのである。

そうは言っても、「人に提供できる価値など自分にはない」と不安を感じる人がいるかもしれない。ご安心あれ。「大丈夫ですよ」と自信を持って本書をおすすめする。その方法論はきわめてシンプルで、誰もが実践できる「ギブ」からはじまる。簡単に言えば、相手の視点に立って相手に喜ばれる何かを提供していくということだ。それによって大勢の人に感謝されれば、「仕事」になっていくこともある。自分にできる「ギブ」が本書から見つけられるはずだ。

「個人の力で生きていく」ための成長の秘訣が凝縮された一冊だ。著者によって検証済みの実践論であるからして、効果のほどは折り紙つきである。

ライター画像
金井美穂

著者

尾原和啓(おばら かずひろ)
1970年生まれ。京都大学大学院工学研究科応用人工知能論講座修了。マッキンゼー・アンド・カンパニーにてキャリアをスタートし、NTTドコモのiモード事業立ち上げ支援、リクルート、ケイ・ラボラトリー(現:KLab、取締役)、コーポレートディレクション、サイバード、電子金券開発、リクルート(2回目)、オプト、Google、楽天(執行役員)の事業企画、投資、新規事業に従事。経済産業省対外通商政策委員、産業総合研究所人工知能センターアドバイザーなどを歴任。著書に『モチベーション革命』、『アフターデジタル』(共著)、『ザ・プラットフォーム』、『どこでも誰とでも働ける──12の会社で学んだ“これから”の仕事と転職のルール』、『ITビジネスの原理』などがある。

本書の要点

  • 要点
    1
    これからは誰かにとっての「意味のある」存在になることが大切だ。「相手の視点」に立ち、相手を喜ばせるGIVE(ギブ)を積み重ねていこう。それはいずれ「何者かになる」ことにつながっていく。
  • 要点
    2
    現代は「人的資本主義」の時代となりつつある。人的資本とは信用と信頼であり、積み重ねることで自然とリターンを生み出し続けるようになる。スピードの速い時代になくてはならないものである。
  • 要点
    3
    お金を稼ぐための「ライスワーク」と生きがいの「ライフワーク」は分けて考えよう。

要約

数字の世界からおりてギブしよう

誰かにとって「意味のある」存在へ
tadamichi/gettyimages

令和の時代を迎えた今、終身雇用がこれ以上続けられないことを私たちははっきりと自覚した。組織が個人の生活を一生守ってくれる時代は過去のものとなったのだ。個人が組織に依存せず、1人でも、つながりながら働く時代になりつつある。

高度に発達した情報化社会では、「役に立つ」だけの機能やスキルはすぐに模倣されて勝負にならない。これからの時代は、「他の誰かではなく、あなたに仕事を頼みたい」と言われるような、誰かにとって「意味のある」存在になることが求められる。信頼の根拠になるのは、偏差値ではない。SNSのフォロワー数でもない。そうした「数字のオバケ」に負けず、肩書きや学歴でなく、実践で証明された経験を持つ「バトルテスティッド」な人材が必要とされているのだ。

誰かに喜んでもらうためのGIVE(ギブ)を積み重ねていると、バトルテスティッドな経験値も積み上がる。特定の誰かにとって「意味のある」存在になることは、いずれ「何者かになる」ことにつながっていく。そのためには、まず数字を追いかける世界からおりなければならない。

つながりがもたらす可能性

コロナショックは、生活基盤が足元から崩れていくような経験を私たちにもたらした。そんな中で目を引いたのは、大量のキャンセル商品を抱えることになった農業や漁業の関係者たちが、Facebookを通じて各地の支援者とつながり、サポートし合う様子である。

個人がこのような「互助・共助のつながり」をつくっていくことは、今後も重要になるだろう。物理的に離れた場所にいる者同士がつながることで、物事を多角的に見られるようになるだけでなく、非常事態にある相手をもう一方がサポートすることをも可能となるからだ。

ここでちょっと視点を変えて、ビジネスにおけるつながり・信頼関係についても考えてみよう。多様性あふれるグーグルでは、同じ価値観を共有しているグーグルの仲間である限り、相手を無条件で受け入れて仕事を進めるのが常だ。「人を疑うことこそ無駄なコスト」であるからだ。これは「ハイパー性善説」とでも言えよう。相手を信頼して自分の知識やノウハウをギブする。そのほうが、アイデアは加速度的に進化し、アウトプットは圧倒的なスピードで生み出され、結果的に自分の可能性が広がっていくことになる。

【必読ポイント!】 ギブで思考の幅を広げる

他人の視点を手に入れる
MundusImages/gettyimages

与える行為=ギブには2種類ある。

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