ブランディング・ファースト

未読
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ブランディング・ファースト
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ブランディング・ファースト
出版社
クロスメディア・パブリッシング

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定価
1,848円(税込)
出版日
2020年05月01日
評点
総合
3.8
明瞭性
4.0
革新性
4.0
応用性
3.5
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おすすめポイント

自社の売上・利益を積み上げながら、「ファン」を増やし、なおかつ現場には優秀な人材が入ってくる会社をつくる。本書は、経営者にとっても従業員にとっても理想的といえるそうした会社を目指すための、最良の戦略を教えてくれる。

著者は、多様な業種・業界でブランディングを手がけてきたクリエイティブ・コンサルティング会社、グロウ・リパブリックの代表を務める宮村岳志氏だ。「ブランディング」と聞くと、広告戦略やイメージ戦略を思い浮かべる方が多いかもしれない。しかし著者によれば、ブランディングとは、企業の指針を決める「経営戦略」にほかならないのだという。

「安くて高品質」が当たり前の現代では、従来のように何かを作って広告を打てばある程度売れるという状態ではなくなった。そんな時代の変化に対応するにはどうすればよいのかを、この本は提案している。

ブランディングが成功すれば、対外的な宣伝ができるというだけではなく、社内へも良い影響が生まれる。「ブランド」という軸ができることによる多くのポジティブな効果には、働き方改革につながるものもある。ブランディングが経営戦略である以上、これまでブランディングに必要性を感じてこなかった人にも、本書は無関係ではない。ぜひブランディングについて理解を深め、新しい視点で自社の戦略について考えるきっかけとしていただきたい。

ライター画像
池田友美

著者

宮村岳志(みやむら たけし)
株式会社グロウ・リパブリック代表取締役、エグゼクティブクリエイティブディレクター。
2003年にグロウ・リパブリックを創業。ブランディング・クリエイティブ事業のかたわら、VJ(ビデオジョッキー)としても活動し、国内外の数多くの有名アーティストとイベントなどで共演。現在は、時流を予測したマーケティングから、コンセプト開発、クリエイティブ、分析・運用まで、一気通貫でディレクションを行っている。特にブライダル業界においては150施設以上の案件に携わるほか、美容・ファッション・教育・飲食など幅広い業界で、ビジネスとクリエイティブの両軸の深い理解を武器に、業界で一目置かれるブランドや上場企業のパートナーとして活躍している。その他、バリ島に特化した高級別荘の宿泊サービスの運営や、カフェ・飲食店の経営、音楽関連のグループ会社の経営にも携わる。

本書の要点

  • 要点
    1
    ブランディングとは、企業の柱となるような強い思いをブランドとして確立させることを指す。
  • 要点
    2
    これからの時代に必要となるブランディングの大事な要素は「差別化」「スピード」「インナー」の3点であるが、これらはどれも経営戦略と密接に結びついている。
  • 要点
    3
    デザインを柱にして行う著者らの「ネクストブランディング」では、情報収集フェーズ、開発フェーズ、具体化フェーズの3段階に分けて進めていく。
  • 要点
    4
    ブランドの柱を過不足なく適切に表現するデザインは、ネクストブランディングで重要な役割をはたす。

要約

【必読ポイント!】 なぜブランディングが経営戦略なのか

ブランドとブランディング
Evgeny Sergeev/gettyimages

正しいブランディングは、中小企業にも必要不可欠な経営戦略である。そのことをお伝えするために、まずは本書における「ブランド」と「ブランディング」の意味を定義しておこう。

ブランドは「柱」である。壁を四面に立てて床と天井で上下を塞げば家のような構造体はできるが、柱がなければちょっとした揺れで崩れてしまう。特別なものである必要はないが、なければ困る。ブランドとは、プロダクトとともに企業という構造体を支える、経営者や企業の強い思い、柱のことなのだ。

企業の中にある、「柱にしたいもの」「柱になるべきもの」を、誰もが納得するようなブランドとして確立させるための施策が、ブランディングである。それは、単に広告宣伝を行うことではない。企業や組織の宝物をまず柱、ブランドに育て上げること、つまり「ブランディング・ファースト」こそが重要なのだ。

3つの要素
Cecilie_Arcurs/gettyimages

ブランドやブランディングは大企業のためのものだ、というイメージを持っている方も多い。しかし、「規模の経済」から「品質の経済」へと移りゆく現代の社会を生き延びるための経営戦略として、中小企業にこそブランディングが効果的なのだ。このパラダイムシフトへの対応に大切なブランディングの要素は、「差別化」「スピード」「インナー」の3つである。

1つめの要素である差別化には、競合他社との差を埋めて底上げすることで「追いつく」POP(Points of Parity)と、競合他社にないものを伸ばして新たな要素を付加することで「追い越す」POD(Points of Difference)という2つの方向性がある。大企業と同じ土俵で戦うことが困難な中小企業は、PODの差別化を実現できる何かを探し、それで一点突破するためのブランディングを目指すべきだ。

品質の時代では「マーケティング」より「トライアル」がものをいうようになったため、2つめの要素である「スピード」の重要性が増してきた。ヒットを確信できるようなプロダクトがあったとしても、競合他社が似たプロダクトを先に発表するかもしれないし、大手が真似をして潜在顧客を奪いにかかる可能性もある。競合の機先を制するべく、まずリリースしてみる。そして、リリース後の結果や評価を最上の情報として、プロダクトをアップデートする。ブランディングによって明確な柱が構築できていれば意思決定のスピードが上がり、フットワークの面で大手を制することも可能である。

3つめの要素である「インナー」とは、社内やそこで働く従業員のことを指す。

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