世界のお金持ちが実践するお金の増やし方

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世界のお金持ちが実践するお金の増やし方
出版社
かんき出版

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出版日
2020年09月14日
評点
総合
3.8
明瞭性
4.0
革新性
3.5
応用性
4.0
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おすすめポイント

近年、「お金」への意識が高まっている。終身雇用は過去のものとなり、給料は増えない中で消費税は上がる一方。そんななかコロナショックもあり将来への不安が尽きない現代において、「自分の力でお金を増やさなければ」と考える人が増えてきている――。要約者はそう感じるのだ。

著者の高橋ダン氏は、ウォール街の投資銀行でキャリアを積んだ、「投資」のスペシャリストだ。そしてチャンネル登録者数26万人、再生回数3000万回以上の投資系YouTuberの顔をもつ。そんな著者は、「知識」と「情熱」と「時間」があれば、どんな人でもお金持ちになれる可能性があるという。その考えの真髄は、「お金持ちになりたければ、世界のお金持ちが実践している方法を参考にする」というものだ。この言葉を見た時、思わず膝をポンと打った。個人の価値観の多様化が叫ばれる昨今において、「他人のやり方を真似る」という思考がどこかに身を潜めてしまっていたためだ。

本書は、お金を増やすためのノウハウについて、投資へのマインドセットや長期・短期投資の戦略、そしてコモディティや不動産などの具体的な投資アドバイスまで紹介している。各テーマは基本的に2ページ構成となっている。そのため、1日1テーマという形でサクサク読み進められ、忙しい人への配慮がなされている。

「最大の無駄遣いは投資をしないこと」だと著者は主張する。まずは、本書の内容を1つでも実行し、投資マインドを高めていってはいかがだろうか。

著者

高橋ダン(たかはし だん)
東京生まれ、日本国籍。10歳までの多くを日本で過ごす。その後アメリカに移り、12歳で投資を始める。21歳のときにコーネル大学をMagna Cum Laude(優秀な成績を収めた卒業生に与えられる称号)で卒業。
ニューヨークのウォール街で19~20歳のときにサマーインターンとして働く。その後 21歳でフルタイム勤務を開始し、投資銀行業務、取引に従事する。26歳でヘッジファンド会社を共同設立し、30歳で自身の株を売却。その後シンガポールに移住。約60カ国を旅し、2019年秋に東京に帰国。
2020年1月にYouTubeでの動画投稿を本格始動し、わずか3カ月でチャンネル登録者数が10万人を超える。同年10月、日本語のメインチャンネルが26万人、英語チャンネルが6万人。 納豆と筋トレをこよなく愛する。

本書の要点

  • 要点
    1
    世界のお金持ちの大半は、資産のほとんどを投資で築いている。彼らのポートフォリオを客観視し、それを真似ることがお金持ちへの近道となる。
  • 要点
    2
    投資を長期投資と短期投資に2分しよう。そのうち長期投資は「株式」「国債」「コモディティ」をバランス良く多様化させ、短期投資はハイリターンを狙うとよい。
  • 要点
    3
    インデックスファンドよりも低コストなETFを利用した投資がおすすめだ。
  • 要点
    4
    お金持ちになるには、世界経済を学び、経済指標を読み解く必要がある。

要約

マインド

資産1億円以上と投資は連動している

本書では、「お金持ち」の定義を「資産1億円以上」としている。まずは、資産1億円以上を達成するための「お金持ちマインド」とはどのようなものかを見ていこう。

億万長者になりたい人は数多いるだろう。しかし、「この3つを実践すればなれる!」といった簡単な方法はない。

著者はデータから事実を捉えることを推奨する。例えば、保有資産規模ごとの資産構成(ポートフォリオ)を帯グラフで表したデータがある(図を参照)。このグラフによると、資産額が少ない人ほど自宅や車の占める割合が大きい。一方、資産額が多くなるほど株式、投資用不動産など、投資の部分が大きくなっている。つまり、世界のお金持ちの大半は、資産のほとんどを投資で築いているといえる。

お金持ちになる近道は、お金持ちが実践している方法を参考にすることだ。それはすなわち、ポートフォリオから事実を知り、真似るということである。

ライオン戦略
かんき出版さまご提供(本書P28)

ライオンは、狩りをするとき以外はほとんど動かない。このライオンの生態は、お金を稼ぐときの参考になる。

エネルギーには、フィジカルエネルギーとメンタルエネルギーの2つがある。必要がないときには2つのエネルギーを溜めておき、動く必要のあるときだけ動く。著者はこれを「ライオン戦略」と呼んでいる。

特に、疎かにしがちなメンタルエネルギーを溜めるコツは、「思考の繰り返し」を減らすことである。職場の人間関係や家族のことで、何度も後悔しているとメンタルエネルギーを無駄に消費してしまう。

対処法としては、1つのことを50回リピートするのではなく、5つのことを10回リピートするなどして、思考を多様化させることだ。これによりエネルギーを分散し、効率的に使うことができる。

失敗の仕方を学ぶ

日本には、間違いを犯すと大いに批判されるというカルチャーがある。しかし、お金持ちになるためには、失敗を経験して、上手に失敗する術を学ばなければならない。

著者がウォール街で働いていた20代の頃、あるメンターに「失敗の仕方をマスターすれば、それを回避する術がわかる。そして失敗を回避していれば、自ずと成功はやってくるものなんだ」と諭された。それ以来、失敗をポジティブに捉え、同じ失敗を防ぐ対策を考えられるようになった。大事なことは、小さな失敗を繰り返し、そこでの学びを活かして大きな成功につなげるというマインドだ。

【必読ポイント!】 投資の基本

投資で利益を出す5つのルール

著者は、12歳から23年間投資を続け、世界のお金持ちの方法論を取り入れていった。そこから著者が見出したのが、「投資で利益を出す5つのルール」だ。

1つめは、情報をできるだけ集めることである。投資の世界では情報は武器だ。武器が多いほど判断が正確になる。

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要約公開日 2020.11.19
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