人生を変えるモーニングメソッド

朝時間が自分に革命をおこす
未読
人生を変えるモーニングメソッド
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朝時間が自分に革命をおこす
未読
人生を変えるモーニングメソッド
出版社
出版日
2017年03月05日
評点
総合
3.8
明瞭性
4.0
革新性
3.5
応用性
4.0
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おすすめポイント

「朝活」という言葉が浸透して久しいが、あなたはどのような朝を過ごしているだろうか。早起きしてカフェで勉強に勤しむ人もいれば、時間ギリギリまで起きられないという人もいるだろう。「早起きは三文の徳」「一日の計は朝にあり」ということわざがあるように、朝の重要性は昔から説かれてきた。だが、「朝活」の有用性を頭では理解していても、実際に行動に移すのは骨が折れるものだ。

もし朝の過ごし方に課題意識があるのなら、「モーニングメソッド」を提案する本書を手に取ってみてはいかがだろうか。モーニングメソッドとは、瞑想やアファメーションなどといった6つの習慣を毎朝行う、ハル・エルロッド氏が提唱したメソッドのことである。内容は決して奇をてらったものではなく、誰でもいつでもできるものだ。モーニングメソッドを習慣化するためのコツについても詳しく解説されており、著者の実体験がもとになっているため、説得力がある。

人生を変えるためには、いつもとは違うことをしなくてはいけない。「待っていれば、いつか好転する」と希望的観測を持つだけではだめだ。思い立ったが吉日。自分の中に「どこか物足りない」という思いがもしあるなら、ぜひモーニングメソッドを実践してみることをおすすめしたい。

ライター画像
小林悠樹

著者

ハル・エルロッド(Hal Elrod)
ハル・エルロッドは、どんな人にも逆境を克服し、理想の人生を手に入れる能力があることを証明した「生きる見本」である。
20歳のとき飲酒運転のトラックと正面衝突し、6分間心肺停止となり、11箇所を骨折。脳に修復不可能な損傷を受け、二度と歩けないという診断にもかかわらず、被害者として生きる運命を拒否。懸命なリハビリを経て再び歩けるようになり、ウルトラマラソンを完走。ビジネスでも殿堂入りを果たす成績を挙げた。
この経験をもとに書かれ、ベストセラーとなった本書(原題:The Miracle Morning)は社会現象となり、国内外で高い評価を受けた。現在では20カ国で翻訳出版されている。
またスピーカーとしても活動し、その人生はベストセラー『こころのチキンスープ』シリーズをはじめとする、さまざまな書籍で取り上げられている。
https://miraclemorning.com/

本書の要点

  • 要点
    1
    多くの人の人生は思い通りにいかず、月並みなものになってしまう。その原因として、自分の限界を決めてしまう「バックミラー症候群」や、「物事のつながりを無視する」ことなどが挙げられる。
  • 要点
    2
    サイレンス、アファメーション、イメージング、エクササイズ、リーディング、ライティングの6つの習慣を朝に60分かけて行うのが、著者流の「モーニングメソッド」である。
  • 要点
    3
    ものごとを習慣化するには、30日間を3つの期間に分けて考えるのが効果的だ。最初の10日間は「耐え難い期間」、次は「不快な期間」、最後の10日間は「止まらなくなる期間」であることを意識しよう。

要約

朝を変えて、人生を変える

二度のどん底と人生の転機
Oleg Elkov/gettyimages

著者は人生のどん底を二度経験している。一度目は20歳のときに事故に遭ったことだ。飲酒運転のトラックと正面衝突して心肺停止。生死の境をさまよった。

二度目は経済苦とうつだ。事故から生還してからは、仕事の調子もよく、ベストセラーも出した。だが、2007年に米国経済が破たんすると、収入は激減。40万ドル以上の負債を抱え、うつ状態に陥った。

人生の転機は、友人からの「ストレスを感じたときは走るといい」というアドバイスによってもたらされる。もともと走るのが嫌いだった著者は、一度は拒んだものの、友人から「どっちの方が嫌いなんだ? 走るのと、現状の人生と」と問われ、嫌々ながらも走ることを決める。

ランニング中にオーディオブックに耳を傾けていると、それまでピンとこなかった言葉が突然すとんと理解できた。朝のジョギングという行為により心のスイッチが入り、そのような感覚が得られたのだ。この気づきを契機として、著者の人生は変わっていく。

人生はなぜ平凡化するのか

自分の能力を最大限生かし、最高の人生を生きる。これはすべての人にとっての共通の願いであり、同時に人類史上最大の難関でもある。

アメリカ社会保障局が、働き始めから40年間でどのような軌跡をたどるのか、100人の追跡調査を行ったところ、結果は次のようになったという。「裕福な人」1人、「経済的に安定している人」4人、「何らかの事情でしかたなく働き続けている人」5人、「死亡した人」35人、「経済的に困難で友人家族親せきや政府の世話になっている人」54人。つまり、金銭面において自由を手に入れたのは、全体のわずか5%にすぎない。言い換えれば、95%の人は望み通りの人生を送れておらず、何らかの妥協や苦労を強いられる日々を暮らしている。

では、なぜ人生は思い通りにいかず、月並みなものになってしまうのか。著者はその原因を7つ挙げている。

そのひとつが「バックミラー症候群」と呼ばれるものだ。人間は無意識のうちに、バックミラーを使って過去を見る。「昔の自分の姿」を「今の姿」だと思い込み、それを基準に据えて自分の限界を決めてしまう。

「物事のつながりを無視する」も原因のひとつだ。人生は過去から現在、現在から未来へとつながっていく。そのつながりを無視すると後で痛い目をみるかもしれない。

たとえば、ワークアウトを1日さぼる、プロジェクトを先延ばしにする、ファストフードを夜に食べる。こういったことを「たいしたことない、明日挽回すればいい」と考えるのは、大きな間違いだ。あなたが思うこと、選ぶこと、行動することが、未来をつくっているからだ。毎回「正しい道」ではなく「ラクな道」を選んでいれば、それがあなたのアイデンティティや人柄になっていく。

覚えておいてほしいのは、「なりたい自分の姿」のほうが「今何をするか」よりはるかに大切であること。「今何をするか」が「未来の自分の姿」を決めるのだ。

スヌーズボタンを押さずに起きる方法
gremlin/gettyimages

「スヌーズボタンを押すのは敗北宣言だ」という格言がある。「もう時間か。起きるのはイヤだなあ」と思うのは、「自分の人生がイヤだ、頑張るのがイヤだ」と宣言しているようなものだ。

「起きたい気分」になるためには、5つのステップを踏むといい。寝る前に「毎朝、前向きな意志を持ち、なりたい自分を実現する」という決意を持って眠る(ステップ1)。アラーム時計はベッドから遠ざけて、物理的にベッドから出やすい環境をつくる(ステップ2)。ベッドから出たら洗面所へ直行して歯を磨き、身体を目覚めさせる(ステップ3)。コップ一杯の水を飲み、眠っている間に不足した水分を補給する(ステップ4)。運動ができる服に着替える(ステップ5)。

明日の朝に向けて前向きな気持ちを整え、アラーム時計をベッドから離し、サイドテーブルにコップ1杯の水を準備して寝れば、翌朝の行動がスムーズに進むし、頭も早くスッキリする。あとはモーニングメソッドを実践するのみだ。

【必読ポイント!】 モーニングメソッドの6つの習慣

(1)サイレンス

多くの人は、豊かで充実した人生を送れていない。そこで著者は、自分の潜在能力の強大なパワーにアクセスし、人生のあらゆる分野を改善し、変化させ、変身させる6つの習慣を提案する。これこそが「モーニングメソッド」である。

最初のメソッドは

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要約公開日 2021.01.01
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