「話すのが苦手、でも人に好かれたい」と思ったら読む本

未読
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「話すのが苦手、でも人に好かれたい」と思ったら読む本
出版社
きずな出版

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出版日
2020年08月20日
評点
総合
3.5
明瞭性
3.5
革新性
3.5
応用性
3.5
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おすすめポイント

人と話をしているとき、ふと会話が途切れ、気まずい沈黙が訪れてしまったことはないだろうか。そんなとき、何事もなかったかのように、あっという間にその場をフォローできるトークスキルを持つ人は、本当にすごいと思う。

しかし著者によれば、単に高いトークスキルがあれば、コミュニケーションが成立するわけではないのだという。自分が好きなことだけをしゃべって自分だけが満足するのは、コミュニケーションではない。ただの会話(カンバセーション)なのだ。

本書によると、営業であれば、自社の話だけをする営業担当者は顧客の心をつかめないという。メリットを与えないと人は動かないからだ。相手を動かすためには、自分が「相手軸」でいる必要がある。つまり、笑顔で話を聞き、相手の「褒められたい」「認められたい」という欲求を満たすこと。必要なのは話を聞くことなのだ。究極的には、自分がしゃべらなくてもコミュニケーションをとることは可能だし、円滑な人間関係を構築することもできるのである。

人から好かれるためには、「話が面白い人」ではなく、「話して気持ちのいい人」になればいい。本書はそんな、「相手軸」に立って話を聞く技術を教えてくれる。もしかしたら、しゃべるのが苦手な人のほうが、信頼関係を築きやすいのかもしれないと思えてくる一冊だ。今まで「話すのが苦手」だと思ってきた人でも、コミュニケーションに自信が持てるようになるだろう。

ライター画像
中山寒稀

著者

権藤優希 (ごんどう ゆうき)
株式会社シーマネジメント代表取締役。東京都内で飲食店、オーガニックショップ、レンタルスペースの運営、講演会・ビジネストレーニング事業などを多岐にわたって展開する。福岡県久留米市生まれ。大学卒業後、日本電気株式会社(NEC)に入社。新人最速で大型案件を受注し、注目を集める。NECにおいてさまざまな賞を獲得した後、4年目に独立。起業後はNEC時代のノウハウを活かし、営業の事業において、半年間で業界内世界第2位の記録をつくる。自身の経験をもとにおこなわれる講演会は大人気で、20~30代の若者を中心に、300人規模の講演会を月に4~5回開催している。
最近では、自身が手掛けるオンラインサロンも注目を浴びている起業家。
著書に『自分で決める。』『心が強い人のシンプルな法則』(きずな出版)がある。

本書の要点

  • 要点
    1
    無理にしゃべろうとすると、かえってうまくいかないものだ。コミュニケーションでは、「しゃべらない時間」こそがカギとなる。
  • 要点
    2
    あなたがしゃべらずとも、相手の話を傾聴する姿勢を示すだけで、相手は信頼を寄せてくれる。
  • 要点
    3
    コミュニケーションにおいて、「自慢する」「否定する」「優位に立とうとする」の3つは絶対にやってはいけない。

要約

人間関係は、沈黙する時間がカギ

しゃべらないほうがうまくいく
chachamal/gettyimages

人間関係の悩みは、生きている限りなくならない。だからこそ、人間関係の悩みとうまくつき合っていくことは、生きていくうえでの最大のテーマだといってもいい。

では、人間関係の悩みとどうつき合えばいいのか。著者が出した答えは「無理にしゃべろうとしないこと」である。

著者は、飲食店、小売店、出版、オンラインサロン、ビジネストレーニング、講演会などといった事業を多角的に進めているため、「コミュニケーションの達人」だと思われることが多くある。だが実は、しゃべるのが苦手で、スタッフとの会話ではほとんどしゃべっていない。「いつもありがとう」「何か僕にできることはある?」と声をかけて、あとはひたすら相手の話を聞くだけ。それだけで驚くほどうまくチームが回っている。

「気合を入れてしゃべくり倒したにもかかわらず、相手にまったく伝わっていなくて、無駄なエネルギーだけ消耗し、疲弊してしまう」という人がいるが、無理にしゃべろうとするからうまくいかないのだ。コミュニケーションでは、しゃべらない時間(聞く・質問する・沈黙する)のほうが長い。その「しゃべらない時間」こそがカギになってくる。

相手にとって心地いいゾーンで会話をする

コミュニケーションでは、相手があなたと会う前よりも前進していることが大事だ。そのためには、時には沈黙に耐えなければならないこともある。沈黙しているとき、相手は脳内で思考を整理して、自分の考えを組み立てて言語化し、自己決断してしゃべろうとしている。沈黙に耐え切れず、あなたがしゃべってしまえば、その自己決断を邪魔してしまう。 人間関係においては、あなたがたくさん話して相手を納得させるよりも、相手の自己決断を促すほうが大切だ。

人間関係を円滑にするためには、自分が「どうしゃべるか」よりも、相手が「どう思うか」がポイントとなる。そのためには、相手のペースに合わせてしゃべることも重要だ。相手がゆっくりしゃべる人なら、自分もゆっくりしゃべる。早口の人なら、自分も早口で。声のボリュームも同じだ。

大事なのは、あなたが一生懸命話すことよりも、相手の心地よいゾーンで会話をすることだ。そのために、相手によって自分を柔軟に変えること。無理してしゃべる必要はない。

【必読ポイント!】話すのが苦手な人が信頼を構築するシンプルな方法

傾聴し、質問する
PeopleImages/gettyimages

営業で圧倒的に成果を出している人や本物の人格者・成功者、モテる人の共通点は、「相手の話をよく聞く」ということである。二流の人ほど、自分の話を聞いてもらいたい、理解してほしいという気持ちが強いものだ。そういう人同士の交渉やパートナーシップはうまくいかない。

大事なのは、しゃべることではなく、聞くことである。相手を理解するように話を傾聴する姿勢を示せば、相手はあなたに信頼をよせ、コミュニケーションが成立する。

余力があるなら、聞くことに加えて、「質問」をすると効果的だ。うまい質問を思いつかなかったり、質問できるほどの知識がなかったりする場合もあるかもしれない。

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要約公開日 2021.01.04
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