自分の小さな「箱」から脱出する方法

人間関係のパターンを変えれば、うまくいく!
未読
日本語
自分の小さな「箱」から脱出する方法
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人間関係のパターンを変えれば、うまくいく!
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自分の小さな「箱」から脱出する方法
出版社
定価
1,760円(税込)
出版日
2006年11月05日
評点
総合
4.3
明瞭性
4.5
革新性
4.5
応用性
4.0
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おすすめポイント

本書は2006年に発売され、世界150万部を超える人間関係論の大ベストセラーである。本書の考え方を学ぶ研修がGoogle、Appleなどで取り入れられているほどだ。

主人公のトムは、真面目で成功意欲の高いビジネスパーソンである。今まで理不尽な上司に耐え、多くの困難を乗り越えて成功を掴んできた。家族や仕事関係でうまくいかないことも時々あるが、「まあ、そういうものだ。周りがもっとうまくやってくれればいいのに」と思いながら過ごしてきた。このようなシチュエーションは、日常生活でよくあることではないだろうか。

本書では、トムが人間関係でうまくいかない真因とその解決のための大事な考え方を、ストーリー形式で学べるようになっている。トムの悩みには「あるある」と思う方も多いだろう。「なぜあの人とうまくいかないのだろう」、「なぜあの上司だとやる気が起きないのか」。こうした人間関係の悩みは、実はたった一つの原因に行き着く。それは「自分が箱に入っているかどうか」だ。

自分が箱に入ると、その影響は周囲に連鎖し、やがては会社の業績まで左右してしまう。なぜなら、家族も会社も一人一人の人間が集まっている集合体だからだ。だからこそ、自分から箱の外に出ない限り、周囲によい影響を与えることはできない。立場や役割を問わず箱の外に出られる人こそ、真のリーダーと言えるのかもしれない。読み返すたびに本質的な気づきを与えてくれる名著を、この機会にぜひお読みいただきたい。

ライター画像
大島季子

著者

アービンジャー・インスティチュート
The Arbinger Institute
アメリカ・ユタ州に拠点を置く研究所。哲学者T.ウォーナーが創設メンバーに加わっていたという異色の集団。現在ではビジネス、法律、経済、哲学、教育、心理学の専門家が一堂に会し、組織内にある人間関係の諸問題を解決することによって収益性を高めようという独自のマネージメント研修やコンサルティング業務を行なっている。
ちなみにarbingerとは先駆けの意。

本書の要点

  • 要点
    1
    様々な人間関係の問題を引き起こすのが、「自己欺瞞」つまり「箱」である。「箱の中」に入っている人は、自分のことばかり考え、周りの人をゆがめて見ている。
  • 要点
    2
    自分を箱の中に追い込むのは、「自分への裏切り」だ。その裏切りを正当化するために、相手の欠点を見つけ、ますます箱の中に入ろうとする。
  • 要点
    3
    「こうしたほうがいい」という感情に素直になった瞬間、箱の外に出ることができる。リーダーの本来の役割は、「自分への裏切り」から自由になることで周りによい影響を与えることだ。

要約

自己欺瞞とは何か?

自分だけが気づいていない重大な自分の問題

主人公のトム・コーラムが所属するザグラム社は、業界随一の成功企業だ。ライバル会社から1ヶ月前に転職を果たしたトムは、早朝から深夜まで仕事に励んでいる。高い集中力を発揮していることはもちろん、目標達成においても立派な成績を残してきたと自負している。妻には働きすぎだと呆れられ、文句を言われる日々だ。とはいえ、今後の昇進のチャンスではライバルに負けないよう、入社以来努めてきた。そんな自信にあふれるトムが、ザグラム社独自の研修プログラムを受けることになる。そこで副社長のバド・ジェファーソンは開口一番、トムにこんな言葉を投げかけた。「君には問題がある。当社で成功したいならその問題を解決しないといけない」。

トムの気づき
kuppa_rock/gettyimages

恥じることは何一つないはずのトムは衝撃を受け、戸惑った。しかし、トムに問題があることは職場の同僚、妻や子供など、トム以外の周りの人はみな気づいているという。

例えばこんなことに身に覚えはないか、とバドはトムに尋ねた。子供と遊ぶ約束をしていたのに、直前になり適当な言い訳でやめたこと。もし遊んであげても恩着せがましく振舞ったこと。妻と共有している車のガソリンが切れそうだと気づき、給油する時間があったにもかかわらず、妻には自分より時間的余裕があるはずだと思い、そのままにしてしまったこと。職場でも、本心では部下を軽蔑したり無能だと思ったりしていること。聞こえがよいことを言ってうまくコントロールしていること。

こうした例から言えるのは、トムが自分の周りの人を「我慢」するべき対象だと感じているという点だ。バドは続ける。「そう思うことが、実は私たちが自覚するよりもはるかに大きなダメージを家庭はもちろん会社にも与えているのだ」と。

バドが陥っていた「自己欺瞞」
Ada daSilva/gettyimages

バド自身も、過去のプロジェクトでの失敗を例に出しながら「自分の問題」について語っていく。とあるプロジェクトに参加していたときのことだ。バドはまだ生まれたばかりのわが子を残して、遠い地でそのプロジェクトに参加していた。しかし、家族のことが頭から離れなかったため仕事への集中力を欠いてしまう。また、周りと積極的に関わろうとしなかったために、情報不足で全体の見通しを把握できていなかった。たとえ一生懸命やっていたとしても、独りよがりの行動が他の人たちに迷惑をかけることがあったのだ。

周りに迷惑をかけた以上に重大なことは何だったのか。それは、自分が「問題」を抱えていることに、バド自身が全く気づけていなかったことだ。

この重大な問題とは、「自己欺瞞」である。これは「箱の中に入っている状態」と表現できる。

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