なぜか好かれる人がやっている 100の習慣の表紙

なぜか好かれる人がやっている 100の習慣


本書の要点

  • 視線や仕草、座る位置などは、知らず知らずのうちに相手に強く影響する。そうした行動に意識的になることで信頼関係が築ける。

  • 人の能力は心の状態に左右される。したがって、相手の可能性ややる気を引き出すためには、原因追及型ではなく解決型の質問を心がけ、相手の気分を良い状態に保ったほうがいい。

  • 自分の感情を押し殺さず、ありのままに認めよう。感情を抑えようとすると、モヤモヤしたり、相手から好かれにくくなったりする。

1 / 4

【必読ポイント!】見た目・仕草

視線の使い方で相手の心をつかむ

kazuma seki/gettyimages

視線は多くのメッセージを伝えるものだ。実際、脳の取り扱い説明書と言われるNLP(Neuro Linguistic Programing:神経言語プログラム)では、視線の動きに注目して、相手の心を探る。右は未来、上は想像するときの方向であるため、右上を見ながら話しているなら嘘だと、左は過去、下は本当の気持ちを感じるときの方向であるため、左下を見ているなら本当のことを話していると分析する。気配りは、視線を配ることだと言ってもいい。好かれる人はいつも気持ちと視線を相手に配っている一方で、嫌われる人は自分の評価を気にし、気持ちも視線も相手に配ることができない。相手に気を配るように意識すると、視線もまた自然と相手に向かうものだ。相手の視線をつかむことは、相手の心をつかむことだ。人の心をつかむ人はチャンスをつかむ。会議でも視線が合っている人には話が振られやすいし、好かれる人は多くの人に視線を投げかけることで信頼関係を築き、チャンスにつなげている。視線の配り方によっては、相手に嫌悪感を抱かせ、ハラスメントになることもある。相手を不快にさせないためにも、自分の視線には意識的にならなければならない。

ポジショニングや仕草で相手の心を開かせる

どのようなポジショニングで人と話すかによって、印象は大きく変わる。例えば、正面から向かい合って座る「対決姿勢」だと緊張感が高まるため、オープンに話したいときは避けるべきだ。一方、横並びの位置だとリラックスできる。横並びに座ると、見ている景色が同じになり、気持ちも一致させやすいからだ。とはいえ、初対面の相手や仕事の相手と横並びに座ると、不自然になる。ほどよい距離感が保てる斜め45度の位置がいいだろう。相手の気が散らないように入り口から遠い場所に誘導する、威厳をアピールしたいときには太陽を背にして後光が差しているように演出するなどといったテクニックもある。安心感や信頼感を築く作業は、話す前から始まっているのだ。細かい仕草にも注意しよう。自分の手や足を相手に向けて広げながら話すと、相手との心の距離が近くなりやすい。商談が進んできたら上着を脱ぐのも有効だ。鎧を脱ぐのと同じで、警戒心を解いたことを相手に伝えられる。相手の心を開きたいなら、まずは自分から心を開いてみせるようにしよう。

「あなたと似ている」ことを示す

chee gin tan/gettyimages

人は無意識に自分に似た人に安心感や信頼感を抱く。これを心理学では「類似性の法則」と呼ぶ。私たちは、服装や表情、行動、価値観などが自分と似ている人に対して、安心感や信頼感を抱くようにできている。だから、相手と信頼関係を築きたいなら、自分は相手と似ていることを示すことが不可欠だ。これは心理学では「ペーシング(同調効果)」と呼ばれるスキルで、相手と呼吸や仕草、話すスピードなどを合わせることで無意識に働きかけて、信頼関係を構築する。好かれる人は自然にペーシングしている一方で、嫌われる人は知らず知らずのうちにディスペーシング(反同調行動)しがちだ。といっても、相手との類似点がすぐに見つかるとは限らない。ならば、

もっと見る
この続きを見るには...
残り2517/3826文字

4,000冊以上の要約が楽しめる

要約公開日 2021.06.06
Copyright © 2025 Flier Inc. All rights reserved.

一緒に読まれている要約

考えることこそ教養である
考えることこそ教養である
竹中平蔵
「自己肯定感低めの人」のための本
「自己肯定感低めの人」のための本
山根洋士
タイムマネジメント大全
タイムマネジメント大全
池田貴将
35歳の教科書
35歳の教科書
藤原和博
〔新版〕一瞬で大切なことを伝える技術
〔新版〕一瞬で大切なことを伝える技術
三谷宏治
世界一やさしい超勉強法101
世界一やさしい超勉強法101
原マサヒコナカニシヒカル(イラスト)
地頭が劇的に良くなるスタンフォード式超ノート術
地頭が劇的に良くなるスタンフォード式超ノート術
柏野尊徳
ストレスの9割はコントロールできる
ストレスの9割はコントロールできる
鎌田敏

同じカテゴリーの要約

AI分析でわかった 仕事ができる人がやっている小さな習慣
AI分析でわかった 仕事ができる人がやっている小さな習慣
越川慎司
壁打ちは最強の思考術である
壁打ちは最強の思考術である
伊藤羊一
しんどい世の中でどうすれば幸せになれますか?
しんどい世の中でどうすれば幸せになれますか?
橘玲樺山美夏
仕事の「判断ミス」がなくなる脳の習慣
仕事の「判断ミス」がなくなる脳の習慣
加藤俊徳
肩書がなくても選ばれる人になる
肩書がなくても選ばれる人になる
有川真由美
頭のいい人が話す前に考えていること
頭のいい人が話す前に考えていること
安達裕哉
きちんと伝わる説明の「型」と「コツ」
きちんと伝わる説明の「型」と「コツ」
阿部恵
AIエージェント革命
AIエージェント革命
シグマクシス
やりきる意思決定
やりきる意思決定
中出昌哉
生成AI最速仕事術
生成AI最速仕事術
たてばやし淳