ゴールドプランなら4,000冊以上が全文読み放題! 7日無料体験はこちらから

本書の要点

  • 人生において時間は十分に与えられていないと多くの人は考えているが、それは私たちが多忙に生きることで時間を浪費しているからだ。人生には有効に活用できるための十分な時間が与えられている。

  • 自分の人生を生きるためには、時間を他人に与えてはならず、自分自身のためだけに使わなければならない。閑暇な時間は、退屈潰しのために浪費するのではなく、過去の英知を学ぶために使われるべきだ。

  • 周囲と比較して心が不安定になるときには、今置かれた環境に慣れて、出来ることに力を尽くし、休息や閑暇とうまくバランスのとれた生き方をすると良い。

1 / 2

【必読ポイント!】 人生の短さについて

人生を短くしているのはわれわれだ

われわれが生きられる期間はとても短いうえに、与えられる時間はあっという間に過ぎ去っていく。ほとんどの人間は、こう嘆く。だが、われわれの時間は、決して短くない。むしろ、われわれが時間を浪費しているのだ。人生は十分に長く、偉大な仕事をなしとげるに足る時間が、惜しみなく与えられているのだが、それは人生が有効に活用されるならの話だ。贅沢三昧や怠惰ばかりで、有用なことのために費やされなければ、一生が終わるときになってようやく、人生は過ぎ去ってしまうものなのにそれを知らぬまま人生が終わってしまったと気づくだろう。われわれは、短い人生を授かったのではなく、われわれが人生を短くしているのである。

人々は、まるで永遠に生きられるかのように生きている。豊かにあふれる泉から湧いてくるかのように、時間を無駄使いしているうちに、人々は最後の日を迎える。五十を過ぎたら仕事を引退しよう、六十になれば公の役目からも解放されるだろうと、言っている人は多いが、そんなに長生きする保証がどこにあるというのか。善き精神的活動のために、なんの仕事もできなくなった時間、人生の残りかすしかあてがわないのは、恥ずかしいことだ。人生が終わろうとしているときに、ようやく生きることを始めるのでは、遅すぎるのではないか。

多忙な人の人生は短い

AzmanL/gettyimages

生きることから最も遠く離れているのは、多忙な人間だ。多忙な人間は、心が散漫になり、なにごとも十分になしとげられない。偉大な人物は、自分の時間を取り去られることを許さず、自由になる時間が長かろうが短かろうが、すべて自分のためだけに使う。だからその人生はきわめて長い。一方、多忙な人たちは、人生からたくさんの時間を多くの人たちによって奪い去られ、時間がなくなってしまう。

もっと見る
この続きを見るには...
残り3235/4002文字

4,000冊以上の要約が楽しめる

要約公開日 2021.07.05
Copyright © 2025 Flier Inc. All rights reserved.

一緒に読まれている要約

THE HUNGRY SPIRIT これからの生き方と働き方
THE HUNGRY SPIRIT これからの生き方と働き方
花塚恵(訳)チャールズ・ハンディ大嶋祥誉(監訳)
「いそがない人」が、いい人生を送る
「いそがない人」が、いい人生を送る
斎藤茂太
大丈夫!すべて思い通り。
大丈夫!すべて思い通り。
Honami
スピノザ入門[改訂新版]
スピノザ入門[改訂新版]
ピエール=フランソワ・モロー松田克進(訳)樋口善郎(訳)
Day1<デイ・ワン>
Day1<デイ・ワン>
ジャスパー・チャン
どうしても頑張れない人たち
どうしても頑張れない人たち
宮口幸治
グレート・リセット
グレート・リセット
クラウス・シュワブティエリ・マルレ藤田正美(訳)チャールズ清水(訳)安納令奈(訳)
それ、勝手な決めつけかもよ?
それ、勝手な決めつけかもよ?
阿部広太郎

同じカテゴリーの要約

いいことが起こる人の習慣
いいことが起こる人の習慣
内藤誼人
頭の中がどんどん言葉になる瞬間言語化トレーニング
頭の中がどんどん言葉になる瞬間言語化トレーニング
荒木俊哉
すぐやる! 「行動力」を高める“科学的な”方法
すぐやる! 「行動力」を高める“科学的な”方法
菅原洋平
なぜ働く?誰と働く?いつまで働く?
なぜ働く?誰と働く?いつまで働く?
有山徹
無料
精神科医が教える 休みベタさんの休み方
精神科医が教える 休みベタさんの休み方
尾林誉史
なぜか機嫌がいい人がやっている100の習慣
なぜか機嫌がいい人がやっている100の習慣
藤本梨恵子
「自分には価値がない」の心理学
「自分には価値がない」の心理学
根本橘夫
決定版 アドラー心理学がマンガで3時間でマスターできる本
決定版 アドラー心理学がマンガで3時間でマスターできる本
吉田浩岩井俊憲 (監修)
そろそろ論語
そろそろ論語
浅田すぐる
なぜあの人は同じミスを何度もするのか
なぜあの人は同じミスを何度もするのか
榎本博明