人生の短さについて 他2篇

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人生の短さについて 他2篇
出版社
定価
990円(税込)
出版日
2017年03月20日
評点
総合
4.2
明瞭性
4.5
革新性
4.0
応用性
4.0
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おすすめポイント

現代を生きる私たちは、朝から晩まで仕事や用事に追われて、ゆっくりと過ごす時間を持ちづらい。ふと気づくと、年月があっという間に過ぎていくのに、その間、たいしたことは何もできなかったと感じることが多いのではないだろうか。老後になったら、のんびりやりたいことをして過ごそうと考えていても、定年や年金受給開始が先延ばしされていき、健康に過ごせる時間はほとんどなくなっているのかもしれない。

本書には、セネカの三つの文章が収録されている。知人に宛てた手紙である「人生の短さについて」の中では、多忙な職から身を引いて閑暇な生き方をするようアドバイスが送られている。便利な道具に囲まれてさまざまなかたちで時間を節約できるようになったはずの現代人は、むしろ節約した時間をまた別のかたちで費やし、ますます多忙になっている。時間のリズムが加速した生活を送る私たちが、本当の意味で人生の時間を充実させるために必要なものは何かと、セネカの言葉から考えさせられることも多い。

禁欲主義を掲げるストア派の哲学者であるセネカは、欲望と執着を捨てて、ネガティブな感情のゆらぎを抑え、不動の心の状態に至ることを、人間にとって最も幸福な生き方とした。人間関係や仕事の悩み、将来への不安と、古代人も現代人も、心を揺るがす共通した原因を持っている。曇りのない澄み切った心で、穏やかに生きられるようになるために、現代の私たちにも役に立つ言葉をたくさん見つけられるのではないだろうか。

ライター画像
大賀祐樹

著者

ルキウス・アンナエウス・セネカ(Lucius Annaeus Senaca)
[1B.C.-65A.D.]
ローマ帝国の属州ヒスパニア・バエティカのコルドバに生まれる。子どものころから本格的に哲学を学び、その道に進もうとしたが、父に許されず断念。政治の道を目指しカリグラ帝時代に財務官として活躍する。カリグラ帝が暗殺されクラウディウスが皇帝に就くと、その妃メッサリナの画策により姦通罪に問われ、コルシカ島へ追放される。8年余りの追放生活ののちローマに戻り、ネロの教育係となる。ネロが皇帝に就任後は政治的補佐を務めるが、制御することができず辞表を出す。隠遁生活に入ってからは精力的な執筆活動をおこなった。その後、ネロ暗殺の陰謀が発覚。陰謀に加担した嫌疑で自殺を命じられ、みずから命を絶った。

本書の要点

  • 要点
    1
    人生において時間は十分に与えられていないと多くの人は考えているが、それは私たちが多忙に生きることで時間を浪費しているからだ。人生には有効に活用できるための十分な時間が与えられている。
  • 要点
    2
    自分の人生を生きるためには、時間を他人に与えてはならず、自分自身のためだけに使わなければならない。閑暇な時間は、退屈潰しのために浪費するのではなく、過去の英知を学ぶために使われるべきだ。
  • 要点
    3
    周囲と比較して心が不安定になるときには、今置かれた環境に慣れて、出来ることに力を尽くし、休息や閑暇とうまくバランスのとれた生き方をすると良い。

要約

【必読ポイント!】 人生の短さについて

人生を短くしているのはわれわれだ

われわれが生きられる期間はとても短いうえに、与えられる時間はあっという間に過ぎ去っていく。ほとんどの人間は、こう嘆く。だが、われわれの時間は、決して短くない。むしろ、われわれが時間を浪費しているのだ。人生は十分に長く、偉大な仕事をなしとげるに足る時間が、惜しみなく与えられているのだが、それは人生が有効に活用されるならの話だ。贅沢三昧や怠惰ばかりで、有用なことのために費やされなければ、一生が終わるときになってようやく、人生は過ぎ去ってしまうものなのにそれを知らぬまま人生が終わってしまったと気づくだろう。われわれは、短い人生を授かったのではなく、われわれが人生を短くしているのである。

人々は、まるで永遠に生きられるかのように生きている。豊かにあふれる泉から湧いてくるかのように、時間を無駄使いしているうちに、人々は最後の日を迎える。五十を過ぎたら仕事を引退しよう、六十になれば公の役目からも解放されるだろうと、言っている人は多いが、そんなに長生きする保証がどこにあるというのか。善き精神的活動のために、なんの仕事もできなくなった時間、人生の残りかすしかあてがわないのは、恥ずかしいことだ。人生が終わろうとしているときに、ようやく生きることを始めるのでは、遅すぎるのではないか。

多忙な人の人生は短い
AzmanL/gettyimages

生きることから最も遠く離れているのは、多忙な人間だ。多忙な人間は、心が散漫になり、なにごとも十分になしとげられない。偉大な人物は、自分の時間を取り去られることを許さず、自由になる時間が長かろうが短かろうが、すべて自分のためだけに使う。だからその人生はきわめて長い。一方、多忙な人たちは、人生からたくさんの時間を多くの人たちによって奪い去られ、時間がなくなってしまう。

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