THE HUNGRY SPIRIT これからの生き方と働き方

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THE HUNGRY SPIRIT これからの生き方と働き方
出版社
かんき出版

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定価
1,980円(税込)
出版日
2021年03月03日
評点
総合
3.7
明瞭性
3.5
革新性
4.0
応用性
3.5
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おすすめポイント

資本主義はわれわれに豊さをもたらしてくれたが、貧富の差を拡大し、分断を生み、環境を破壊してきた。今こそ、資本主義の再構築が必要なのではないか。近年ではこのような議題はすっかり定番となった。これを1997年のイギリスで主張していたのが本書『THE HUNGRY SPIRIT これからの生き方と働き方』である。

欧州を代表する経営哲学者である著者は、資本主義のゆがみと向き合い、未来に向けてまっとうな社会をどう作るか、そのあり方を真摯に考察している。アメリカの同時多発テロ、リーマンショック、ブレグジット、そしてまだ収まらないコロナ禍などを経た現在、著者のメッセージはより鮮明に私たちの心に突き刺さってくる。今もなお、われわれは著者が描いている「資本主義のゆがみ」の最中にいるのだろう。

著者は、この本のなかで、さまざまな問いを投げかける。人生とはいったい何なのか。進歩とは何なのか。そして、生きる意味とは。もちろん一人ひとり違う答えがあるはずだが、本書は自分なりの答えを探るためのヒントに溢れている。

われわれの社会がどうあるべきかを考えるためには、ありたい自分の探求から始めなければならない。生き方と働き方、そしてわれわれの社会のあり方はつながっているのだ。刊行から20年の時を経て、なおも私たちに思考の筋道を与えてくれる一冊だ。

ライター画像
たばたま

著者

チャールズ・ハンディ(Charles Handy)
イギリスのピーター・ドラッカーと称される、欧州を代表する経営哲学者。世界の経営思想家ランキング「Thinkers 50」のLifetime Achievement Award(生涯功労賞)をヘンリー・ミンツバーグ、マイケル・ポーターに先駆けて受賞した。
オックスフォード大学を卒業後、シェル石油のマーケティング部門や人事部門でエグゼクティブとして従事した後に、アングロアメリカンにおいてエコノミストに就任。その後、マサチューセッツ工科大学(MIT)のスローンスクール・オブ・マネジメントの客員研究員となり、1967年にはロンドン・ビジネス・スクールにMITのスローンプログラムを自らの指揮のもとで導入し、同スクールで教鞭を執った。1972年にはロンドン・ビジネス・スクールの教授に、1974年には学部長に就任した後、1977年にはウィンザー城の聖ジョージ館で館長に就任し、同館の監督者として企業倫理の研究を続けた。
その後は研究者として、行動科学の企業経営への適用、経営の変革や組織構造、生涯学習の理論と実践を主要テーマとした。ロイヤル・ソサイエティ・オブ・アーツの元会長であり、1994年には最優秀ビジネスコラムニストに選ばれた。2015年のドラッカーフォーラムではゲストスピーカーとして登壇。現在も影響力を誇っている。著書は多数。ロンドン在住。

本書の要点

  • 要点
    1
    われわれは、資本主義をあるべき姿、正しい役割に立ち返らせる必要がある。
  • 要点
    2
    生きる意味を見つけようとするとき、誰もが持つべきなのは「正当な利己性」である。人は、本当の自分を探すとき、他者の存在を必要とし、必然的に社会との関わりを考えることになる。
  • 要点
    3
    信頼を得るためには、信頼に足る存在であることを自ら示す必要があることを忘れてはいけない。
  • 要点
    4
    人は、よりよい世界、より公正な世界を求め、偉大にも善良にもなれる。変わるなら、いまだ。

要約

資本主義のゆがみを見つめる

資本主義は道具にすぎない
Nuthawut Somsuk/gettyimages

大昔にアリストテレスは「われわれが探し求める善は富ではない。富に宿る目的は唯ひとつ、ほかの何かを得るための手段となることだ」と指摘した。つまり、お金は幸福における必要条件であっても、十分条件ではない。だから、すでにお金をたくさん持っているならば、それ以上増えてもあまり意味がないということになる。

だとしたら、なぜわれわれはこんなに働くのか。それは、資本主義の根本原理である「創造的破壊」が、社会にだけでなく、企業の内部にまで入り込んでいるせいではないか。

会社の中でも、もっとも適応したものだけが生き延び、残りが消滅するのは当然だと思うようになってはいないか。アダム・スミスは、労働の分業化と専門化という革命的な考え方を提唱すると同時に、「寛容さ、気高さ、優しさといった感情」を抱けなくなると警告していた。いまの社会は、そのような段階にまで来ているのかもしれない。

どんなシステムでも完璧ではないように、資本主義というシステムにも欠陥がある。だからこそ、われわれはこのシステムを客観的にとらえなければならない。資本主義はただの道具であって、崇拝の対象ではないのだ。

資本主義は「生きる理由」を導きだせない

効率化追求の結果として生み出されたのが、資本主義、競争、市場だ。そうしてできたものは人々の暮らしを便利でよりよいものにするが、効率を追求する「熱意」には危険が潜んでいる。効率を客観的にとらえなければ、効率化を追求するあまり、企業本来の目的を見失ってしまう。「効率的」であることは、「効果的」であることと同義ではない。

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