新版 ミーニング・ノート

1日3つ、チャンスを書くと進む道が見えてくる
未読
新版 ミーニング・ノート
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1日3つ、チャンスを書くと進む道が見えてくる
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新版 ミーニング・ノート
出版社
出版日
2021年05月01日
評点
総合
3.8
明瞭性
4.0
革新性
3.5
応用性
4.0
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おすすめポイント

大学卒業後、父親が経営していた会社に入社した著者は、リーマンショックですべてを失った。当時32歳。職を見つけなければならないが、就職活動の経験はない。「ミーニング・ノート」は、そんな著者が自らの難局を乗り越えるなかで開発したメソッドだ。その名の通り、出来事に「意味づけ」をもたらすことで人生を切り拓いていく。

ミーニング・ノートは、今日一日に起こったことをノートに書き出すだけのものではない。それぞれのチャンスを見返し、線でつなぎ、関係性を見ていく。チャンスを「ラッキー」で終わらせず、法則や因果関係を明確にすることで、再現性が上がるというわけだ。チャンスを自ら引き寄せることさえ可能になるかもしれない。

著者によると、チャンスには3種類ある。多くの人は、キラキラしたチャンスにしか気づかない。そして「今日はつまらない一日だった。忘れるために早く寝よう」と片付けてしまいがちだ。しかし、ちっぽけだったり自分を悲しませたりするような出来事であっても、とらえ方次第で大きなチャンスへとつながっていく可能性がある。つまり、「失敗は成功の母」ということだ。ネガティブな出来事をポジティブにとらえるのは簡単なことではないが、「チャンス」としてノートに書くことで、自然とポジティブにとらえられるようになるだろう。

本書を読むと、まず「ミーニング・ノート」を始めてみようと思えるはずだ。要約者も、専用ノートを購入して書き始めた。あなたも1日、1週間、1か月とチャンスを書きためてみてはいかがだろうか。

ライター画像
大島季子

著者

山田智恵(やまだ ともえ)
チャンスをつかむメソッド「ミーニング・ノート」開発者。リーマンショックの影響で、勤めていた父親の会社が民事再生を申請し、一家全員無職となる。32歳で初の就職活動を行うなど、ゼロから人生を切り開かなくてはならず、チャンスをつかむために「ミーニング・ノート」を開発する。そこから人生が好転し、転職した一部上場企業ではたった1年で部長に昇格、日本女性リーダー育成事業(JWLI)のフェローに選ばれボストンに留学、外資系スタートアップ企業に社外取締役として参画する。また、日本で初めてInstagram・マーケティングの本の執筆も行う。2016年に株式会社ダイジョーブを設立。ミーニング・ノートを実践する場としてオンラインコミュニティを主催している。ビジョンは、世界中のチャンスを可視化すること。

慶應義塾大学大学院経営管理研究科(MBA)卒業
慶應義塾大学法学部法律学科 卒業
著書:「インスタグラム・マーケティング入門」(金風舎)
共著:「できる100の新法則 Instagramマーケティング」(インプレス)

本書の要点

  • 要点
    1
    ミーニング・ノートは、毎日3つずつチャンスを書き、それを見返すものだ。その根底にあるのが、自分に起きた出来事に対してどう思ったかという「意味づけ」である。意味づけ次第で人生は変わる。
  • 要点
    2
    チャンスには、キラキラ・チャンス、わらしべ・チャンス、そしてスパイシー・チャンスの3種類がある。
  • 要点
    3
    チャンスを「書く」と「見返す」を繰り返すことにより、チャンスのつながりが見え、これから起きそうなことを予感できたり、自分の進む方向性が見えたりする。

要約

ミーニング・ノートとは

「意味づけ力」で人生は変わる

ミーニング・ノートは、毎日3つずつチャンスを書き、それを見返すものだ。心が動いた出来事をチャンスとみなして、そのチャンスにどんな価値や可能性があるのかを考えてノートに書く。ミーニング・ノートを書き始めてから、著者の人生は変わっていった。

ミーニング・ノートの根底にあるのが、自分に起きた出来事に対してどう思ったかという「意味づけ」だ。意味づけ次第で行動が変わり、結果が変わり、さらには人生が変わる。

たとえば、後輩A君に仕事を教えることになったとしよう。彼は、何度教えても間違えてしまう、ダメな後輩だ。こんな後輩に時間を取られたくないと思うか、教えるスキルを高めるチャンスだと思うか、意味づけが違えば行動も変わる。

意味づけ力は、訓練次第で上達する。ミーニング・ノートは、意味づけ力のトレーニングとして最適だ。

3種類のチャンス
alvarez/gettyimages

チャンスを毎日3つずつ見つけようと言われても、「何がチャンスかわからない」という人もいるだろう。チャンスがどういうものなのかがわかっていなければ、見逃してしまうものだ。そこで著者は、5万個を超えるチャンスを分析して、キラキラ・チャンス、わらしべ・チャンス、そしてスパイシー・チャンスの3種類があることを発見した。

キラキラ・チャンスは、心が大きくポジティブに動く、特別な出来事である。注目されているプロジェクトのリーダーに抜擢された、雑誌の取材を申し込まれたなど、ポジティブで大きな衝撃のあるものだ。チャンスと聞くと、多くの人がキラキラ・チャンスを思い浮かべるだろう。

わらしべ・チャンスは、毎日無数にある、少し心がポジティブに動くような、ささいな出来事を指す。大学時代の同級生と久しぶりに会う約束をした、カレーがおいしくできたといったことが該当する。誰にでも起きうることなので、チャンスと思わずに見逃してしまっている人も多いだろう。「なんかいいな」「ちょっと気になる」という、日常に溢れている小さな心の動きに注目してみよう。

スパイシー・チャンスは、みんなの前で昔の失敗をバカにされた、10キロも太ってしまったなど、ネガティブな感情に苛まれる出来事だ。だが、大成した人には苦労話がつきものである。スパイシー・チャンスこそ、意味づけ次第で大逆転のチャンスとなる。

ミーニング・ノートの作り方

ここでは、ミーニング・ノートの作り方を紹介する。ノートを用意したら、2種類のページを作ってほしい。毎日のチャンスを書くウィークリーページと、毎月のチャンスを書くマンスリーページだ。

ウィークリーページは、毎週作る。見開き左ページを戦略ページ、右ページをチャンスページとしよう。チャンスページはその名の通り、チャンスを書くページだ。チャンスどうしのつながりを見つけやすくするために1週間分を1ページ内におさめるようにする。7日分の日付を書いて、1日単位の区切りがわかるように線を引いておこう。右側5分の1のところには縦線を引き、「願い欄」として、願い事が浮かんだときに書き込む。

マンスリーページは、1回作ったら1年間使える。見開き右ページはチャンスページで、1カ月ごとのチャンスを書く。1月から12月までの月を書いて、各月の区切りがわかるように線を引いておこう。左ページはまとめページで、1年分のチャンスを見直すためのページとして使う。

【必読ポイント!】 ミーニング・ノートの5つのステップ

(1)チャンス(出来事)を探して書く
Kostikova/gettyimages

ミーニング・ノートは、5つのステップで書き、見返していく。ここでは、ステップごとにその進め方を紹介する。

ステップ1は、「チャンス(出来事)を探して書く」だ。一日の終わりにノートを開いて、3つのチャンスを選んで書いていく。

チャンスは、自分の心が動いたものを選ぶ。「あ!」と発見したこと、「いいね!」とワクワクしたこと、「うん、うん!」と共感したこと、「えー……」と心が痛んだこと、「お!」と思うような新しい出会いや学び、「ん?」と気になったこと……そうしたものがなかったか、考えてみる。

絶対に守ってほしいのは、3つに絞ることだ。

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要約公開日 2021.08.26
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