今日がもっと楽しくなる行動最適化大全

ベストタイムにベストルーティンで常に「最高の1日」を作り出す
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今日がもっと楽しくなる行動最適化大全
出版社
定価
1,540円(税込)
出版日
2021年07月08日
評点
総合
4.0
明瞭性
4.0
革新性
3.5
応用性
4.5
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おすすめポイント

日常を過ごしている上で、なにかしらの「悩み」を抱えていない人はいないだろう。しかしその悩みの解決方法となると、持っている人はほとんどいないのではないだろうか。

「悩み」や「ストレス」は、とかく精神的なものだと思われがちだ。だから対策しようとすると、自然と精神的な方向に向かってしまう。もちろん、それで解決する悩みもあるだろう。けれど奮闘しているはずなのになぜか解決しないとしたら、もしかしたら「行動」が間違っているのかもしれない。

本書の著者は、『学びを結果に変えるアウトプット大全』などのベストセラーの著者でもある、精神科医の樺沢紫苑氏だ。樺沢氏は本書で、脳科学などの観点から、日常のさまざまな行動を最適化するための方法を記している。朝すっきりと起きる方法、夜リラックスする方法、仕事にやりがいを見出す方法――そのほとんどは、精神的というよりむしろ身体的なものだ。つまり、悩みは行動を変えることで解消できるのだ。

精神的な問題には形がなく、解決の方法を捉えるのはしばしば難しかったり、長い時間がかかったりする。しかし人間の身体は物理的なもので、精神活動はその上に成り立っている。そして、悟りを開いたり人生の目的をすぐに見つけ出したりすることは難しくても、「行動」や「習慣」は今すぐに、今日から変えられる。そして結果もすぐに見えてくる。

人生は、小さな行動の積み重ねでできている。本書を参考に、一つひとつを最適化していくことで、楽しい、幸福な人生に近づくことができるはずだ。

ライター画像
池田明季哉

著者

樺沢紫苑(かばさわ しおん)
精神科医、作家
1965年、札幌生まれ。1991年、札幌医科大学医学部卒。2004年から米国シカゴのイリノイ大学に3年間留学。帰国後、東京にて樺沢心理学研究所を設立。
「情報発信を通じてメンタル疾患、自殺を予防する」をビジョンとし、インターネットのフォロワー累計60万人以上に精神医学や心理学、脳科学の知識・情報をわかりやすく伝える、「日本一アウトプットする精神科医」として活動している。
シリーズ累計80万部の大ベストセラーとなった『学びを結果に変えるアウトプット大全』『学び効率が最大化するインプット大全』(サンクチュアリ出版)など累計36冊、180万部以上の著書がある。

本書の要点

  • 要点
    1
    「遊び」は人生のエネルギー補給だ。意識的に取り入れなくては、ガス欠になってしまう。なかなか時間が捻出できない人は、遊びの予定を先に入れてしまおう。
  • 要点
    2
    脳科学的には、やる気は作業をはじめてから出てくるものだ。とにかく作業をはじめてしまえば、やる気はついてくる。
  • 要点
    3
    目標を達成し、自己成長を実感できる仕組みをつくろう。そうすれば、ドーパミンが分泌され、仕事が楽しくなる。

要約

「朝」の最適化

起床時間の最適化
show999/gettyimages

起床時間と健康を考える上で最も大切なのは、毎日同じ時間に起きることだ。毎日同じ時間に寝て同じ時間に起きることが身体のリズムをつくり、私たちを健康に導いてくれる。

夜ふかしや徹夜をしたり、休日に昼近くまで寝たりするのは、健康によくない。これは「体内時計」のはたらきに関係している。寝る時間や起床時間が普段より2時間以上前後すると、体内時計がズレてしまう。結果として、昼に出るホルモンが夜に出て、夜に出るホルモンが昼に出ることになる。これが睡眠不足の原因になり、体調不良につながってしまうのだ。

一度体内時計がズレてしまうと、補正には何日もかかる。毎週末昼まで寝ているような人は、体力を回復しているようでいて、実は体内時計をズラしてしまっていることになる。その結果、月曜日の朝に起きるのがつらくなるし、そこから数日、週の半分はパフォーマンスが低い状態で仕事をすることになっているはずだ。

毎日ほぼ同じ時間に寝て、同じ時間に起きる。これを守り、体内時計を整えることが大切である。

朝型・夜型の最適化

人間の体内時計は、日本人の平均で24時間10分ほど。プラスマイナスで10分以上の個人差があることがわかっている。

この体内時計が24時間に近い人は、朝に順応しやすい朝型だ。それに対して、24時間より長くなる人ほど、朝に順応しづらい夜型の傾向になる。

体内時計は太陽の光によってリセットされるので、遺伝子的には夜型の人であっても、朝から活発に活動することは可能だ。夜型の人が朝型に切り替えたい場合は、「朝散歩」をしよう。起きてから1時間以内に散歩をして太陽の光を浴びれば、体内時計がリセットされる。体内時計がリセットされてから15時間〜16時間後には眠気が来るので、そのタイミングで眠ればよい。朝型への切り替えは、無理に早寝するのではなく、早起きからはじめるのがポイントだ。

「昼」の最適化

「昼休み」の最適化

昼休みは、外食ランチをして過ごすのがおすすめだ。同じ場所にずっといると、脳は疲れてしまう。場所を変えて、海馬の「場所細胞」を活性化させよう。

またランチに出かけると、少なくとも5分くらいは歩くことになる。その結果、記憶力や集中力を高めるドーパミンが分泌される。

外食が難しいなら、近くの公園などで弁当を食べるのもいいだろう。緑や青空などの自然と接することで、リラックス効果とストレス発散効果が得られる。フィンランドの研究では、1カ月に5時間以上、自然の中で過ごすだけで、ストレスが大幅に軽減され、脳を活性化し、記憶力、創造力、集中力、計画性が向上し、うつ病の予防効果がみられた。昼休みにときどき20~30分、公園で過ごすだけでもいい。とにかく席から離れ、リフレッシュしよう。

「休憩」の最適化
kohei_hara/gettyimages

午後の仕事は「疲れ」との戦いになる。適切に休憩を取って疲れを癒やし、集中力を回復していくことが、午後の仕事のパフォーマンスを高めるためには不可欠だ。

休憩時間には、スマホでメッセージをチェックしたりゲームをしたりしている人も多いだろう。しかしこうした過ごし方だと、まったく休憩にならない。「楽しい」と感じるなら、それは脳が興奮してしまっている証拠だ。脳を休めるために休憩しているはずが、逆に疲れさせてしまっていることになる。

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要約公開日 2021.09.19
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